働くすべての皆さんに感謝を! ほか(先週の不満:~2021/11/28)
こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。
このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。
この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きくださいね。
先週の生活者不満(~2021/11/28)
注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。
先週のトレンドワードとしては、「雨」が最も目立ちました。寒くなってきた季節の雨は多くの人の気持ちをちょっと憂鬱にさせるのかもしれません。
これに続き、「株」「変異」「オミクロン」など、新型コロナ感染症の変異株「オミクロン」に関連するキーワードが目立ちました。変異株の登場に対する不安やこれに対する政府の水際対応についての意見が中心となっています。
そのなかで今週は、①雪、②勤労感謝の日、③ボーナス・理不尽に注目します。
「雪対策」の負担を軽くしてほしい
「雪」についての不満が急増しました。北海道では例年の倍以上の積雪となる地域もあるなど記録的な大雪に見舞われました。
そこで北海道在住の方に限定した不満でどのような不安・不便がありそれによりどのような不満が生まれているのかを見てみましょう。
多くは雪かきの大変さを嘆く声でしたが、雪国ならではの不満も寄せられています。例えば以下のような意見です。
靴が乾かない!
どれだけ雪遊びでベチャベチャにしてきたんだ!
全く乾く気配がない!(30代・北海道)
冬場は雪を払うのが大変で不満。雪を逃がす構造のボディを開発して欲しい。(40代・北海道)
雪が続く日々、子供たちの靴や洋服がなかなか乾かない不満や、車の雪かきが大変だとの不満。
雪でも暖かくて乾きやすい靴、雪が溶けやすい車のボディーなどは雪国の皆さんの日常を便利にするアイテムになるのかもしれません。
そして、以下のような声も。毎朝雪かきをするための時間が必要で且つ道路も混雑することを加味して勤務時間の配慮をして欲しいという意見です。雪にまつわる朝の負荷を加味した”スノータイム”なんていう概念が必要とされているようです。
北国の冬は出勤時間を10分でもいいから遅らせてくれないかな...除雪をしたり、雪道で道路が混んでたりするから夏よりすごく早起きをして準備や出発をしなきゃいけないのすごく負担(20代・北海道)
また、
灯油が高すぎる。雪国に住んでるので、これからもっと寒くなって灯油は必需品なのにこんなに高騰されたら家計を圧迫してしまう。(30代・北海道)
といった不満も聞かれました。今年は灯油の高騰が家計にも打撃を与えそうです。気象庁による3カ月予報によれば、今年の冬は関東・北陸以西の地域では平年よりも気温が低くなる可能性が高いようです。
北海道民の皆さんが先週感じた不満はいずれ北海道に限らず多くの地域にお住まいの方が感じる不満になるかもしれません。
(気象庁HPより)
働くすべての皆さんに感謝を!
11月23日の「勤労感謝の日」にまつわる不満も多く集まりました。内閣府HPによれば、勤労感謝の日とは以下の意味を持つそうです。「勤労感謝」という名前の由来を調べてみると「すべての人がすべての生産とすべての働きに感謝」という意味が込められていることが分かります。
「国民が毎日生活を続けていられるのは、お互いがお互いを助け合っているからである。従って、ここにいう感謝というのは、すべての人がすべての生産とすべての働きとに感謝し合うのでなければならない。この感謝の心もちは、今日のような世相のけわしい時には最も必要なものであるが、世の中が落ち着いた時にも常に大切なものである」
このような「勤労感謝の日」の大切さを理解しながらも、もっと感謝を示す意味で年に2回あってもいいのでは、あるいは連休になるようにハッピーマンデーにしてほしい、という意見が寄せられています。勤労に感謝し合う文化が定着しており、感謝するとともにリフレッシュする日として期待されていることが分かります。
勤労感謝の日が1日しかないことに不満。国民の勤労にもっと感謝して「勤労感謝の日2」とか作ってほしい。(30代・埼玉県)
勤労感謝の日はハッピーマンデーにして欲しい。
暦の関係や、天皇誕生日などは固定じゃないとおかしいが、勤労感謝の日はいいのでは?(30代・滋賀県)
また、専業主婦からは「勤労感謝の日でも主婦の家事は感謝されない」という不満が多く聞かれました。
今日は勤労感謝の日だが、勤労は感謝されても、専業主婦で家事を感謝されることはない。(30代・新潟県)
「勤労感謝の日」を「労働感謝の日」にすれば主婦でも感謝されるのではないかと思います。(50代・兵庫県)
勤労感謝の日、働いている人に感謝を伝えるのにいい日だと思う。しかし、専業主婦で働いてなくて当たり前のように家事をしている人に感謝を伝える日はない。家のことしてる人に感謝を伝える日があったらいいのに。(30代岡山県)
「勤労感謝の日」が持つ意味からすれば、家事、勤務関係なく勤労を感謝し合う日になると思いますが、このような不満が寄せられる根底には「勤労感謝の日」だけでなく日ごろから家事の大切さ・大変さを理解し、お互いに認め合う或いは分担し合う雰囲気にしたいという願いが込められていることがうかがえます。
「勤労感謝の日」の不満は日々、お互いを感謝し合い支え合うことの重要性を改めて浮き彫りにしたと言えます。
日常にあふれる「理不尽」
先週は「理不尽」というキーワードも増えた1週間でした。日常にあふれる様々な「理不尽」についての不満が寄せられました。
多様性が尊重され、そして様々なルールが設けられる中で、それでも公平性や透明性が担保されず、不公平感や理不尽な想いが広がっていることが分かります。
妊婦さんを早く返すために6時間残業しなくちゃならない世の中に理不尽さを感じずにはいられない。(20代・石川県)
アルバイトでコロナ禍で給料渡せなくなってやめさせたくせに、次は人手が足りないから戻ってきてくれなんて理不尽すぎない?もう別のところで働いてんのよ(笑)って思う。(20代・静岡県)
歩道を子どもと歩いていたら後ろからきた自転車のおじさんにベルをならされ『はしっこあるけよ!!』と怒鳴られた。自転車は車道を走るのがルールなのに、、なんで歩行者の私やこどもたちが怒鳴られるの?理不尽すぎる(30代・東京都)
セクハラやパワハラの被害者が何故か我慢や理不尽な思いを強いられるのが現実なのですよね(40代・福岡県)
その「理不尽」に関連したキーワードとして30代男性では「ボーナス」が増加しました。具体的にどんな「ボーナス不満」が寄せられているのでしょうか。
実は、自分のボーナスの心配や不満ではなく、「国家公務員のボーナスが削減されること」に対する不満となっています。
多くは「国家公務員のボーナスが削減されるのに、国会議員の歳費等が減らない、また議席も減らないのはおかしいのでは」との理不尽を感じた声になっているのです。
議員あんなにいても無駄な気がするので議員の数を減らして報酬も減らして欲しい。公務員のボーナス削減なのに国会議員が減らされないのはおかしい(30代・東京都)
国家公務員のボーナスの減額。日々、頑張っている方々が多いのに、減らすのは如何なものか。仕事しない国会議員が多いのに、不公平ではないのか。むしろ、国会議員の歳費を減らすべきではないのか。議席を減らすと言ってる割には、あまり減っていない。自分たちの歳費を減らしてから、国家公務員のボーナスの減額の話をするべき。(30代・広島県)
国家公務員のボーナス減でも議員のボーナスは減らない。政治家の給与は自分たちで決めさせず国民や第三者機関に決めてほしい。(30代・山梨県)
多様性が尊重されるなかで、新型コロナ感染症により、生活者はそれぞれの立場で様々な影響や制約を受けています。その中で、「公平性」や「透明性」に対する意識が高まっていることが背景にありそうです。
この時代のリーダーには「利他的であること」そして「高潔さ(Integrity:インテグリティ)」が求められていると言えます。
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