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【絵本感想文】私はネコが嫌いだ。

よこた だいすけ 作・絵
つちや書店

ストーリー

「お父さん、このネコ飼ってもいい?」

娘が拾ってきたのは小さな厄介者
縁起の悪い 黒い子ネコ。

私はネコが嫌いだ。

当然、娘にも猛反対。
でも娘の熱意に負けてしまった。

私の日常が、嫌いなネコによって荒らされていく…

主人公は頑固なお父さん

主人公は強面なお父さんです。そして黒ネコ。

絵本なのに主人公が、お父さん。
しかも強面って…なかなか斬新ですよね。笑

どれくらい強面かというと「ザ☆昭和のおとん」を想像してもらえたら、多分ちょうどいい。
「頑固一徹」を絵にしたようなお父さんです。

強面お父さんはネコが大嫌い。
なのに、娘さんがネコを拾ってきます。

根負けして飼うことになりますが、
それでもやっぱりネコは嫌い。

粗そうもするし、お腹が空けば夜中でも騒ぐ。
1日寝ていたくせに、仕事を始めるとわざわざやってきて邪魔をする…

猫飼いさんだったら「猫あるあるだよね~笑」って笑って流せるアレやコレや。

そんな生活もあっという間に15年。
それでもやっぱり、お父さんはネコが嫌いです。

サクッと読める、だけど…

この絵本との出会いはAmazonでした。表紙の黒ネコのかわいさと、気になるタイトル。

何よりレビュー評価が良すぎる…!

しかも猫だよ…気になるじゃん…
ということで、まんまと購入。

ページ数も控えめで、文字も少なめ。
サクッと読める1冊なんです…

が、しかし。

ハンカチを忘れずに

猫飼いさんはもちろん、動物を愛する皆さん。
くれぐれもご注意ください…

この絵本、99%泣きます。

年老いていく黒ネコ。

あんなに欲しがっていたご飯も残すようになって
通院費だってバカにならない。

私はネコが嫌いだ

そう言いながらも仕事が手につかないお父さん…

届いて初めて読んだとき、流れと雰囲気で分かったんです…この後の展開は。なんとなく。

それでも泣きました。
泣きましたというか号泣です…

ネコは嫌いだという言葉とは裏腹に、強面お父さんの愛が詰まっています。

お出かけ前とか、人に会う前に読んだら
これは絶対によくない…笑

何回読んでも、結末を知ってても、
それでも開くたびに泣いてしまう。
(だからあまり読めません…)

小さな命との、出会いと別れの物語です。

あとがき

一度絶版になっているらしいのです、この絵本。

第13回 新風舎えほん大賞を受賞したものの、
出版社の倒産により翌年には絶版。

しかし復刊を希望する声が後を絶たず
満を持して2016年に復刊するに至ったそうです。
(納得)

作者のよこただいすけさんは、イラストレーターとしても活躍されています。

子どもたちに絵本に触れる機会を持ってもらいたい。読み聞かせを意識した本を作りたい。

との思いで、創作活動をされているそうですが

この絵本は間違いなく、子どもだけでなく
年齢関係なく読んでほしい1冊。

ネコ好きじゃなくても、
犬でもウサギでも鳥でも「愛するうちの子」がいる人に読んで欲しい絵本です。

くれぐれもハンカチ、ティッシュを忘れずに!
(読まれる機会があれば、カバーも外して見てみてくださいね~)

🌟最後まで読んでくださって、ありがとうございました🌟

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