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自粛期間に『ラテアート』を始めて、1年続けた結果、続ける事の楽しさを知った。

こんにちは、Tomoです。ラテアートを始めてそろそろ1年になるのでその成果や色々な変化について話していきます。ラテアートを始める人も珈琲が好きな人も参考になれば幸いです。



コロナ禍の影響で大学4年の前期がオンラインになった。当時、実家に帰省していたので半年は自宅で過ごすことになった。就活に取り組む為にアルバイトも辞めていたので生活費を稼ぐことも出来ず、友人と会うことも、予定していた計画も全て狂い、狙っていた会社では新卒採用を取り止めたり軽く絶望していた。これからどうなるんだろうか?と思わない日は無かったと思う。

単位をほとんど取り終えていたので、卒論進めたりYouTubeをだらだら観る毎日に嫌気がさした。まるで何の予定も無い夏休みが先取りで来たみたいな日々。元々、家にいるのが好きではないし、家族との距離感に悩んだりしていたので鬱憤が溜まっていた。そんな時に配られたのがアベノマスクと一律給付金である。

このまま過ごすのはあまりにも勿体無いなと思った。今しか出来ないことを家でやろう。

思い立ったが吉日。母に無駄使いするなと言われていたが知ったことでは無い。日々を充実させる為に金は惜しむべきでは無い。メルカリを覗いていて大量のマスクの転売の中見つけたのが、エスプレッソマシンだった。地元に美味しいエスプレッソ専門店があり、そこのカフェラテがとにかく美味しかった。ダークチョコレートにミルクを溶かしたような味。そして白い綺麗な模様をミルクの振りだけで描いていく店主が格好良かったの思い出した。

ネットで情報収集やYouTubeの動画を参考にして何が必要か調べ、メルカリやamazonを使い出来る限りコストを抑えた。現在、僕が使っているラテアートに必要な物を紹介するので参考にどうぞ。

1、エスプレッソマシン

デロンギ ディディカ  EC680

デロンギのエスプレッソマシンは色々あるのだが、僕がオススメしているのがこのディディカ。中古で半額で手に入れたので助かった。コロナの影響でお家カフェでエスプレッソマシンを買う人が増えているので少し値段が高騰している気がするので、中古で状態の良い物を買うのがオススメです。縦に長いのであまり場所を取らず、使っている人も多いのでインスタやYouTubeで検索すると設定方法など解説も多い点もベストだと思います。

2、バスケット

ディディカを使うなら絶対必要になります。それ以外のマシンを買うなら必要ありません。付属のバスケットにはクレマエンハンサーという邪魔でしかない機能が付いているので、ラテアートをやりたい!という人なら購入しましょう。海外からの発送なので2週間くらい掛かったけど、味が段違いに変わるので必需品です。ちなみに僕は付属のポルタフィルター(抽出に使うハンドル)をノコギリで無理やり切ってボトムレス化してます。amazonでボトムレスフィルターも売っているのでお金に余裕がある人は購入しても良いと思います。


3、タンパー

バスケットに詰めたコーヒーに圧力を掛けるのに使用します。少し高いですが、付属のタンパーがプラスチック性のしょぼいやつなのですぐ買いました。家庭用のエスプレッソマシンは51mmの物が多いのでサイズの間違いがないように気をつけましょう。

4、ディストリービューター

バスケットに詰めたコーヒーを平にして均一にします。傾いているとお湯の通りが平均で無くなり、味も変わります。使わない人も多いけど、これがあるだけで安定して抽出出来ます。

5、電動グラインダー

電動グラインダーもデロンギをおすすめします。1万円台で買うならこれが一番おすすめです。エスプレッソにおいて一番大事なのはグラインダーです。ドリップコーヒー用のグラインダーもありますが、エスプレッソレベルで挽くとなるとかなり細かく挽けるマシンでないと粉の粒度が粗すぎてシャバシャバなエスプレッソになります。これはそこそこ低価格で一番細い挽き目でエスプレッソに適した粒度になります。勿論、ドリップコーヒー用に使えるのでこれ一台あれば大丈夫な気がします。

6、ミルクピッチャー 

ミルクピッチャーは好みがあるので何とも言えないのですが、だいたい1千円から3千円ほど。おすすめは口先が尖っているタイプで細く注ぐことが出来るので細かい模様を描きやすいです。自分に合ったものを買いましょう。これもサイズがあるので家庭用のエスプレッソマシンはノズルが短い物が多いので12ozのサイズを買えば良いと思います。

7、カップ

カップは慣れれば紙コップでも描けるのですが、最初はラテアート用のカップを買いましょう。ラテアート用のカップは対流が作りやすいように作られているので描きやすいです。僕が使っているのはラブラミクスというカップでこのカップにしてから圧倒的描きやすくなりました。ラテアート用のカップは種類も沢山あるので自分好みのカップを見つけるのも楽しいです。これもサイズがあるので200mlぐらいがちょうど良いと思います。

・まとめ

改めて見ても全部揃えても5万円〜6万円掛かりますね…。中古で安く揃える事が出来ればもっと安く出来そうです。ただ、コーヒー関係の道具は人気なので早く練習したいならAmazonで全部揃えるのも良いと思います。道具を選ぶ楽しさもあるので気に入った物を使うのが一番です。


7、ラテアートを1年やって気付いた大事なこと。

道具を揃えて1か月目。基本毎日2回から3回練習しだした結果が下の写真です。

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最初はミルクすら浮かばない状態だったので、原因を探りながら道具を変えては繰り返しハートを練習していました。一年ほど経って思う大事なことは大きく分けて3つあります。

一つはクレマ、二つはミルクの泡立て、三つはミルクを流すイメージ。

一つずつ解説します。クレマとはエスプレッソの泡の事です。下の画像がクレマでミルクチョコレートのようにとろみがあり、良質なクレマほど時間が経っても消えませんし味も美味しいです。抽出に時間が掛かりすぎても遅過ぎても味が変わります。だいたい30秒ほどの抽出を心がけましょう。

このクレマの上に泡立てたミルクを乗せる事によって模様が浮かびます。逆を言えば、クレマがちゃんと出来ていないとミルクの乗りが悪く描くのが難しくなります。無くても描けなくはないです。絵で例えるなら、キャンパスのような物です。キャンパスがしっかりしていなければ色の乗りが悪くなるのと同じです。ラテアートを描くならまず適切な粉の量、挽き目、抽出時間を意識することから始めるのが良いです。やってると何となく分かってくるので大丈夫です。

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二つ目はミルクの泡立て。これも感覚で慣れるしかありません。最初は泡立てすぎたり、逆に泡が足りなかったりと難しいですが慣れます。ミルクの泡立てに関しては動画が一番参考になるのでYouTubeやインスタで検索して探しましょう。時間やノズルの位置、ミルクの重さに注目すると良いです。ちなみに泡だてが少ない状態だと画像みたいにミルクが浮かばないです。

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三つめにミルクを流す時にイメージ。これは始めた当初は良く分からないとは思う。僕は最初に以下の手順でやっていました。

ラテアートをやる➡︎失敗➡︎何故失敗したのか?➡︎動画を参考➡︎ラテアートをやるetc.

実際に上の手順でも良いですけど、順番を変えた方が自分には合っていました。今では下のやり方を徹底しています。

動画を参考にする➡︎イメージする為にミルクを使わず水で練習➡︎ラテアートをやる➡︎失敗or成功➡︎動画を参考にするetc.

すぐに本番に移ってミルクで練習するのはミルクの無駄使いになる、イメージが出来ていない状態なのでその場の勢いで描いてしまうので、まずは動画でどの模様を描くのか明確に決めたら、動画を参考にしつつ頭でイメージする。そして、水練習をしてから本番という形に落ち着きました。

他にもやり方は色々あると思いますが、基本は上のやり方で良いと思います。ハートが出来たらレイヤーハート、ウィングハートみたいな流れ。似た模様を練習すれば効率よく描けて復習にもなります。実際に自分は今ウィングハートばかり練習しています。基礎さえ出来れば他に応用が効くので、まず一つの模様を描くことに専念しましょう。

8、ラテアートを始めた変化と成果。

後はひたすら1年続けてどうなったのか写真で振り返っていきます。失敗したものは写真に残していないので、当時の僕が出来たと思うものを写真として貼ります。

2か月目

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3か月目

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4か月目

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5か月目

ラテアート教室に行った際に描いたものです。初めて業務用のエスプレッソマシンを触らせてもらい、基礎のカップやミルクピッチャーの持ち方から教えてもらいました。業務用でも家庭用でもやる事は同じなので、常に意識するのは例に挙げた基礎をしっかりする。これが出来れば環境が変わっても大丈夫。

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6か月目

最初に使っていたカップからラブラミクスのカップに変えました。ラテアート教室で使われていたのがこのカップだったので同じ環境にする為に購入しました。カップを変えてから急に描ける用になったので自分でもびっくりしました。この頃からディストリービューターや道具を一新し始めて練習しています。道具が自分には合わなかったという場合もあるので、どうしても描けない人はカップやミルクピッチャーなどの道具を変えてみましょう。

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7か月目

新しい模様に挑戦し始めたものの、レイヤーハートばかり練習していました。始めた当初に比べたらミルクの浮きがはっきりしてきましたね。

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8か月目

この頃からスランプに入ってあまり上手く描けていません。ミルクを泡立て過ぎたり、抽出が微妙だったりで良いイメージを持つことをまだ心がけていなかった気がします。

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9か月目

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10か月目

スランプから立ち直り、また練習再開。Twitterで意見をもらいながら参考にしていました。他の人と交流するのも大事だと思います。

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11か月目

形やレイヤーの線が安定してきました。ミルクピッチャーの振り見直したりバランスを意識して描いていました。

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・そして今は…。

気づけば1年。途中スランプになりつつも、コーヒーが好きなのもあって毎日やっていました。牛乳の消費量も半端じゃないので、無駄にしないようにイメージしてから描くを今も徹底しています。結果は以下の通り。レイヤーの線が綺麗になっているのが一番成長した点だと思います。ミルクピッチャーの振り方や動画で自分の手元を映して何度も見るのも参考になりました。

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最後に。

ラテアートを初めて本当に1年あっという間だったなと思います。1年前と変わったのは今年の春で大学を卒業し、就活もやめて自分の興味のある生き方をする決断をしました。この話もまた別の機会にnoteで書きます。

ラテアートは好きだからこそ上手く描けないとイライラしたり凹んだりしていたのですが、

とにかく続けよう。失敗しても責められる訳でもないし、味も美味しいから気楽に飲めば良い。

こんな適当な気持ちでやっていたのが良かった気がします。本格的に目標があったとしても良いし、何より続けることが一番だったなと振り返って思います。ラテアートって基本一発勝負なところがあるので、集中力が必要です。失敗したら飲めば良いですけど、何倍も失敗して飲むを繰り返すのも身体やメンタルに限界があって捨てなければならないので勿体無い気持ちが強いです。

特に上手く描けないと意味が無いみたいな考えだと、ほぼスポーツのような状態に気持ちがなっていると思います。ミスしたら負けで成功したら勝ち。悔しさをバネに頑張れる人も多いと思うけど、自分はどれだけ成長できるか重視していたので朝起きて綺麗なラテアートが描けることが最近の幸せです。

だらだら書きましたが、これから始める皆さんもまずは楽しむことと気楽にやることを徹底して欲しいです。練習すれば自ずと上手くなっていくので、珈琲もラテアートもそれだけ十分楽しめます。皆さんの一日を少しでも楽しむ為にラテアートは本当にオススメです。ぜひやってみてください。お互いラテアートを楽しみましょう!

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