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アフリカ生活に見る子どもの変化

タンザニアでの生活が始まり、初めての海外生活にとまどっていた4歳と7歳のうちの子どもたちですが、最近はとてもたくましくなってきました。
大人の私でも、アフリカに住むことは今までの価値観や考え方に大きな影響を与えましたが、子どもにとってのインパクトはさらに大きいだろうと想像します。

今回は、タンザニアに住み始めて見えてきた、子どもたちの変化について書いてみます。

あなたのお子さんが、もしタンザニアで生活を始めたら、どんな反応をするだろう?そんな風に想像しながら読んでみてください。


「あなたは恵まれている」

7歳の娘は、4歳の弟にお姉さんぶって教えてあげることが好きな年頃。最近の彼女の口ぐせは「私たちは、とても恵まれているのよ」

町を歩いていて、屋根のない家に住む子どもを見かけた時、靴なしで外でボール遊びをしている子どもを見かけた時、母親が赤ちゃんを抱えながら道で物乞いをしている姿を見た時。そんな時に、娘は自分にも言い聞かせるように「私たちには屋根のある家がある。ご飯も毎日食べられる。私たちは、恵まれているんだよ」と弟に話しかけます。


村で歩いている地元の男の子

娘は服が小さくなると、「お母さん、これ、もう小さいから、お友達の娘ちゃんにあげてね」と私のところに持ってきます。仲良くしているタンザニア人の友達の娘さんに、子どものお古をたくさん譲ったらとても喜ばれたことを知って以来、娘は自分のお古はその女の子にあげようと決めたようです。

タンザニアに来たばかりの頃の娘は「おもちゃ屋さんもない。この国には何もない。楽しくない」と文句を言っていた娘ですが、今まで必要なものはあたりまえに受け取っていた自分が、実はとても恵まれていたことに、彼女なりに気づいたようです。


土遊びをするうちの子どもたち

知らない人にもあいさつ

タンザニアでは、コミュニティ全体で子供を育てようという意識が根強く、それはここタンザニアの大都市でも、そして外国人の子どもに対しても、同じです。

近所のお兄さんと一緒に木の実を割っている息子

だから、子連れで道を歩いていると、知らないおじちゃんやおばちゃん、自転車で野菜を配達するお兄さんなんかが、(私にというよりは)子どもたちに話しかけてくれます。

「学校にいくの?」
「お名前は?今日も暑いよね~」
「お母さんとお出かけ?いいね!」

最初の頃は、スワヒリ語もわからないし、緊張していた子供たち。

今では、道ばたで知らない人に話しかけられても
「マンボ(スワヒリ語でこんにちわ)!」
「ンズリ~(今日も元気)!」
「アサンテ(ありがとう)」
なんて、笑顔で答えています。

タンザニアの人たちは子どもにとっても優しい

特に4歳の息子の変化は著しいです。息子は、コロナ禍に生まれたということもあってか、タンザニアに来るまではどちらかというと恥ずかしがり屋なタイプでした。初めて会う人に自分から話しかけるなんてことはなかったのですが、今では、初対面の人にも堂々とあいさつします。

家の入口には日替わりで交代する警備員のおじさんがいるのですが、時々、息子の姿が見えないなと思って外に探しにいくと、その日の担当の警備員のおじさんと、何やら楽しそうに話し込んでいます。

タンザニアの優しい大人たちに話しかけられることで、いつの間にか息子はおしゃべり好きになり、社交性を磨いていたというわけです。

近くの八百屋さんへ子どもたちと買い物へ


肌の色はみんな違う

タンザニアに住む外国人の子どもは、様々な国の子どもが通う「インターナショナルスクール」に通うことが一般的です。

私個人的にも、子どもたちはスワヒリ語も話せないし、タンザニアの(公立)学校は体罰が今も普通に行われているというのを聞いて恐れおののき、子どもたちは、インターナショナルスクールに通わせることにしました。

タンザニアには、インド人の移民もたくさんいます。だから、クラスの半分以上をタンザニア人とインド人の生徒が占め、アジア人のうちの子どもやヨーロッパ人は少数派となります。

町でみかけた男子学生たち

と、そんな風に国籍や肌の色で比率を見てしまうのは、大人の私だけ。子どもたちにとっては、みんなが見た目も肌の色もまったく異なるので、国籍や見た目の違いでなく、お友達の「好きなこと」「得意なこと」「尊敬できる部分」を見ているなと感じます。

娘がクラスメートの話をしてくれる時に、私はついつい「へ~。で、そのお友達はどこの国の子?」と聞いてしまうのですが、娘からするとそのお友達は「〇〇人」ではなく「おえかきが上手で、いつもみんなに優しくしてくれる友達」なのです。

私のように、大人になってから「肌の色は違ってもみんな同じ」と気づくよりも、子どもの時からこうやって体感していることは、子どもたちが成長してからの人との付き合い方やものの見方にも良い影響を与えるのではないかと思い、うらやましくもあります。

まとめ

4歳の息子は最近では「僕はタンザニア人!」とよく言います。冗談なのか、本気なのかわかりませんが、タンザニアに住み、自分がタンザニアのコミュニティの一部であることを誇りに感じているのがよくわかります。

タンザニアに来て私は「あたりまえ」だったことが、「あたりまえ」ではないことに気づき、どちらかというと意識を書き換えている感じです。でも、子どもたちは、豊かな感受性で体験したことを、「そのまま」受け入れて成長しています。

「こんな体験が小さい時にできるこの子たちは恵まれている」そう思いながら、タンザニアの地で子どもたちがこれからものびのびと育っていくのを楽しみにしています。

#子どもに教えられたこと
#子どもの成長記録

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