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オーストラリア、カナダ、イギリスの学校で働いた後、帰国して今は私立校で英語教師・国際教…

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オーストラリア、カナダ、イギリスの学校で働いた後、帰国して今は私立校で英語教師・国際教育の責任者、管理職をしています。三人娘の父。旅が好きで、世界35か国、47都道府県に行きました。SDGs、留学、海外大学進学などのグローバル教育を生業にしてます。

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世界で学ぶ意義 『グローバル化する進路指導』

日本はすでに先進国ではない ここ数年で本気でそう思うようになりました。もちろん多くの方が異論を唱えるでしょうが、自分の専門である教育分野や経済界を見るにつけ、その思いは年々強まっていきました。 日本は戦後世界が驚くような高度成長を遂げ、瞬く間に世界2位の経済大国になりました。その恩益を受けて日本人は「国民総中流階級」と呼ばれるほど、皆が中流の、つまり豊かな生活を手に入れて、国は右肩上がりで発展していきました。 しかしながら、1900年代後半のIT革命をきっかけに加速度的

    • 「少子化×ジェンダー平等」

      *トップの写真は凍った海(バルト海)の上に立っている私です。 先日フィンランドに行き、かの国でも少子化に歯止めがかからないという話を聞いていろいろと思うことがありました。世界最高レベルの子育て支援システムが存在し、gender equalityにおいても世界トップレベルの水準のフィンランドでもなぜ少子化が止まらないのか(2023年の出生率は1.26%。日本と変わりません)。興味深いのは2007年から2019年の12年間でGDPは1.5倍も上がったのに、出生率は21%も減少し

      • フィンランド備忘録

        *トップの写真はボスニア湾に沈んでいく夕日です。とてもわかりづらいですが、これすべて海です。完全に凍ってます。 というわけで約20年ぶりのフィンランドでしたが、いろいろと感じたことがありました。思ったこと、感じたこと、気が付いたことを備忘録としてまとめてみました。独断と偏見に満ちているので誤った内容もあるかと思います。自分の無知をさらけ出すようで少し恥ずかしいですが、よろしければご覧ください。 ・知ってたけど、超物価高い。単純に日本の2倍くらい。プライベートではまず来れな

        • フィンランドに行ってきた

          「じゃ、サンタに会いにちょっくらフィンランドまで行ってくるわ」 と言ってフィンランドに行ったのが今からおよそ20年前。都内の女子校で中学生の担任をしていた時、その年の文化祭のクラステーマがフィンランドに決まったので(学年のテーマが”World”でした)、本場のサンタに会いにフィンランドのロバニエミというサンタクロースの村に行ったのでした。(ついでにエストニア、スウェーデン、ノルウェーにも行きました)あれから約20年の月日が経ち、またフィンランドに行くことになりました。 私

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          みなさま、ご無沙汰しております。去年の夏以来投稿をしておりませんでしたが、また少しずつnoteの世界に戻ってきたいと思います。 昔からお読みいただいている方もそうでない方も今後ともよろしくお願いいたします😊

          みなさま、ご無沙汰しております。去年の夏以来投稿をしておりませんでしたが、また少しずつnoteの世界に戻ってきたいと思います。 昔からお読みいただいている方もそうでない方も今後ともよろしくお願いいたします😊

          バリから帰ってきました。子供たちは初の海外、私は35か国目でしたが、大人も子供も楽しめる素敵な場所でした☺

          バリから帰ってきました。子供たちは初の海外、私は35か国目でしたが、大人も子供も楽しめる素敵な場所でした☺

          バリナウ。

          バリナウ。

          「豊かさの基準」とは?②

          前回の続きになります。 前回はGDP(国内総生産)とHDI(人間開発指数)という2つの物差しを使って、日本や諸外国の「豊かさ」について考えました。 「豊かさ」というと我々はとかく経済的な豊かさを考えがちですが、世界3位の経済大国である我々は果たして本当に幸せなのか、というのが大きな論点です。 GDP(国内総生産)さて、国の経済規模を表すGDPですが、上記の通り日本は現在世界第3位です。 では、今から約30年後の2050年はいったいどうなっているのでしょう?生徒たちにベ

          「豊かさの基準」とは?②

          「豊かさの基準」とは?①

          前回「貧困」をテーマに、実際に私が実践している授業を公開しました。 今回はその続きとも言える、「豊かさ」という超抽象的な概念をテーマにした授業を公開したいと思います。 まず、授業はいつものように「トリガー・クエスチョン」から始まります。今回のトリガー・クエスチョンは・・・ あなたにとって「豊かさ」とは何ですか?生徒たちにはmentimeterというツールを使って、思ったままに回答をしてもらいます。下はとあるクラスで行ったアンケート結果です。 このクラスは留学中の生徒が

          「豊かさの基準」とは?①

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          HAKA

          NZから帰国しました。 ラグビーに詳しい人なら、当然ハカについてはご存じかと思いますが、そうでなければなじみのない言葉だと思います。 ハカは先住民マオリの伝統的な踊りで、儀式や戦闘に臨む際に披露されます。一族が団体で行うハカは、部族の強さと結束力を表現しています。 足を踏みならし、舌を突き出したり、リズミカルに体で手拍子をとったりしながら、大きなかけ声に合わせて舞い踊ります。かけ声の内容は、一族の歴史と先祖にまつわる詩が一般的です。 今回オークランドの学校を視察するにあたって、各校からとても素敵なおもてなしを受けました。校長先生の挨拶や授業/校内見学をしてもらっただけではなく、各校の生徒たちが歌や踊りを披露してくれたりもしたのです。その中でも最も印象的だったのが、Westlake Girls' High Schoolの生徒たちが披露してくれたハカでした。今回の視察旅行で、HAKAには女性用のものがあることを初めて知りましたが、ものすごい迫力で鳥肌が立つほどでした。(許可を得て撮影しています) NZではここ数年の間に社会におけるマオリ文化の融合が急速に進んでおり、以前に行った時とは比べ物にならないほど、あらゆるところでマオリ文化について触れることができました。 国としての「豊かさ」を改めて考えさせられる有意義な視察旅行になりました。

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          NZ🇳🇿

          NZ大使館にご招待いただき、オークランドの教育機関の視察に行ってきます!🇳🇿 ニュージーランド航空に乗るのが5年ぶりなのですが、毎回safety videoを見るのが楽しみなんですよねー😊 よろしければリンク先の動画をご覧ください!クリエイティビティがすごい😆

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          貧困問題を考える

          今から9年以上前、まだ世の中にSDGsという言葉が生まれていない頃に、私は世界に存在する社会問題を扱った授業を自分の学校で立ち上げ、その授業をGlobal Educationと名付けました。 Global Educationは高校1年生対象の授業で、人権・ジェンダー・教育・平和・異文化などの様々なテーマを扱い、対話を重ねていく授業となります。 このnoteでも、以前に何度かGlobal Educationの授業について公開してことがありますが、久しく自分の授業については書

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          世界のニュースを日本人は何も知らない3 - 大変革期にやりたい放題の海外事情 -②

          前回の続きになります。例によって気になった内容をピックアップしていき、気の向くままに書いてみます。 世界における「日本の人気」を日本人は何も知らない私が昔海外で暮らしていた時に思ったことの一つは、「日本の文房具は世界最強!」ということでした。 まず、初めて海外で暮らしたときに私が驚いたことの一つとして、シャーペンがないこと(正確にはほとんど存在しないこと)でした。不勉強ながらそもそもシャーペン(Sharp Pencil)が日本の発明品であることや、英語だと”Mechani

          世界のニュースを日本人は何も知らない3 - 大変革期にやりたい放題の海外事情 -②

          世界のニュースを日本人は何も知らない3 - 大変革期にやりたい放題の海外事情 -①

          「世界のニュースを日本人は何も知らない」 なんて挑戦的なタイトルでしょうか。 実はこのシリーズは巷で人気らしく、こちらの本は第3弾となります。ちなみに第一弾と第二弾は既読で、noteに感想も書いております。 そして本書が第三弾なのですが、なんとすでに第四弾も刊行されており、かなりの人気シリーズのようです。(こちらはまだ読んでおりません) さて、この人気シリーズの作者はどんな方でしょうか。 上記のように、華々しい経歴をお持ちの方ですが、常に舌鋒鋭く、Twitterでは

          世界のニュースを日本人は何も知らない3 - 大変革期にやりたい放題の海外事情 -①

          多様性の科学 ~画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織~②

          前回の続きになります。 前回は「なぜCIAが9.11を防げなかったのか」という話を書きましたが、本書にはその他にも、多様性の欠如ゆえに起こった事件や事象、多様性を取り入れたことで成功した事例などを数多く紹介しています。 その一つの面白い例が、サッカーイングランド代表の話です。 私は幼少のころからサッカーをしており、生粋のサッカーファンです。しかもイングランドに住んだこともあるので、それなりにイングランド代表には思い入れもあるのですが、そのイングランド代表が2016年に下

          多様性の科学 ~画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織~②

          多様性の科学 ~画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織~①

          ちゅ、多様性。 なんて歌がヒットするくらい、「多様性」という言葉を聞かない日はありません。(いや、実際はありますが) そして、多様性の英語訳は「ダイバーシティ」ですが、「ダイバーシティ」と画像検索すると、予想はしていましたが、やはりお台場のダイバーシティ(Diver City)が上位にずらっと並びました。 日本人にとっては「ダイバーシティ」と言えば、「多様性」よりも「お台場」が頭に浮かぶのでしょう・・・。(;´・ω・) この時点で、「多様性、多様性、うるせーなー」と思

          多様性の科学 ~画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織~①