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キャリアキャリアってうるせーんだよ!

9月某日。
テレワーク中の自宅で思わず社用パソコンに向かって悪態をつく。
日本企業において9月は大事な時期だ。2Q締め月であり、上期締め。
大規模な棚卸調査や細々とした売上残処理。びっくりな人事異動発表。
「そういえばあの件、どうなりましたっけ?」の各方面進捗確認爆弾。

しかし9月はそれだけではない。

そう、「キャリア」の月だ。
上期の評定を受けるための「個人キャリアシート」の記載、
次年度人事異動を見越した「キャリアデベロッププランシート」の提出、
課長との「個人キャリア面談」、
企業が時流に乗って投入した「キャリアセルフマネジメント講座」受講、
キャリアデザイン、
キャリアプラン、
キャリアマネジメント、
今後のキャリア希望、
次のキャリアどうします?
キャリアアップ、
キャリア、キャリア、キャリア。

そして思わず独り言。
「キャリアキャリアってうるせーんだよ!」

ここではっきり言いたい。
確かに自分の未来について立ち止まって考えるのは非常に重要である。
キャリアを考えること自体を批判しているわけではない。
どんな未来を描いていこうか?どんなことをしていたいか?仕事は?給料は?家は?家族は?すべて大切な問いだ。

しかしここ最近こんな気もする。
「キャリア」って言葉自体が流行ってんじゃないの?と。

実際、企業の「人材」への捉え方が変わりつつある。従業員一人一人の幸せや生活の充実感が、最終的に企業にとってイノベーティブな発想をもたらす。流動的な時代で従業員の「一人で生き抜く力」なるものも重要視され、企業もその力の育成に力を入れ始めている。
それ故企業が「キャリア」について問うてくることに不満はない。

しかし、私は思うのだ。
「それ、ずっと考え続けて、答え続けないとだめですか」と。

入社後、(下手すると研修もあるから)毎年会社から
「3年後、5年後、10年後の自分はどうなっていたいの?」と問われる。
この質問が私にとってたまらなくストレスだ。
そりゃあなんとなく「将来はこうしたいな~」とは思っているけど、それがすべて仕事に関わることではない。
以前よりも人生の選択肢が格段に増えた今、会社以外で生きる選択肢ももちろんあるわけで。
上の質問は「この会社で働き続けることを前提に聞くけど」て天の声が私には聞こえちゃうわけ。

優柔不断なりに考えてるから、
海のようにある「生き方」の中からやってみたいのを手繰り寄せてるから、
誰よりも自分の人生に向き合ってるから、
一つ一つ積み上げていってるから、
本当にやりたいと思ったら先に行動しているから、
だからちょっとこれ以上聞かないでもらっていいっすかね?なんて思っちゃう。

こうやって文字にしてみると、かの有名な「宿題やったの!?」「今やろうとしてたのに!もうやらない!」構造と同じに見えてきた。

入社して6年目、
私はもしかしたらビジネスマン反抗期なのかも?なんつって。
今日も未来のために中国語を勉強する。


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