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【自己紹介】不妊治療「先の見えない長いトンネル」を歩くヒントを発信します。

 はじめまして。臨床心理士・公認心理師のあやです。
限られた時間で、多くの記事の中からクリックしていただきありがとうございます。
このブログではカウンセラー歴10年以上の筆者が、不妊治療の実体験やこれまでに得た心理学的知見に基づいて、読者のみなさんの不妊治療中の「つらい」を少しでも和らげるような記事を発信します。

心の専門家でも不妊治療はとてもつらかった。
だから同じ思いをする人を1人でも減らしたい。

 私は中学生の頃から婦人科系疾患を抱えて長年ホルモン治療をしています。10代後半には何軒かの医療機関で不妊傾向とPCOSを指摘され、自然に子供を授かることが難しいと診断をされました。その後20代から高度不妊治療を経験するも一筋縄でうまくいくこともなく、順調だった正社員の仕事をやめて治療に専念しても授からず、途中4年ほど治療そのものを休止せざるを得ない時期もはさんだり、その後再開しても婦人科系疾患が新たに見つかって手術をしたり…と実際に出産に至るまで長い長い時間を要しました。治療をしていた時期だけを通算しても少なくとも5年以上はかかっています。

これでも心理学の知識を(それなりに)身につけ、カウンセリングの訓練を(それなりに)受けた身分であっても、不妊治療をしながら生活することは心身ともに困難を感じることもありました。

 現在は不妊治療に一部健康保険が適用されるなど、社会的なサポートが徐々に充実してきましたが、不妊当事者の心のケアはまだまだ十分とはいえないと思っています。
また私自身の話でいえば、「治療終了」の意味や時期が人によって異なるため、気軽に人に不妊治療の話をすることもできず、かといって深い友達付き合いも躊躇われるという煮えきれない体験がありました。配偶者が味方についていてくれているのは頭でわかっていても、なんだか孤独を感じることも多かったです。うまくいかないことが続くと、不妊であるだけで社会に居場所が無いように感じることさえもありました。

不妊治療は出口の見えないトンネルを、ただ黙々と歩く孤独が伴う。

よく不妊治療を「出口の見えない暗いトンネル」と言い換えることがあります。私自身そのように感じることは多々ありますし、いまでも振り返るとそのように感じる部分もあります。
いろいろな方の話を伺うと、みんなこの見えないトンネルを辛抱強く黙々と歩んでいるんですよね。
妊娠を希望した人の80%は特別な治療なく子供を授かれるというのに、あとの20%はどんなに頑張っても願いが叶うかどうかわからないし、いつ叶うかどうかもわからない…なんて不公平なのだろうと感じることも多々あります。
そして不妊治療をしているとなんだか時間が止まっているような、人生が停滞しているように感じることはありませんか?
実際は一歩ずつ先に進めているかもしれないけれども、トンネルのどこを歩いているか分かりづらいので、進歩や変化を感じずらいこともあると、私は思うことがあります。

せめて「先の見えないトンネル」に灯りがともればいいのに。

いつ叶うかわからない願いや目標に向かって、黙々と歩き続けることは簡単なことではありません。
私自身、理解あるパートナーがいても、やっぱり辛いものは辛かったです。
トンネルの先がなかなか見えなくとも、そこに少し先を照らしてくれる灯り(心のサポート)や歩いてきた道のりがわかれば少しは辛さも紛れるかもしれないと思うことがありました。

不妊治療中でも自分を保つ為の「安心できる場所」があればいいのに。

もちろん子どもがいなくても自分らしく胸を張って生きればよいのですが、周りと比べてしまってなかなかそう思えない時もありませんか。
そして、なんだか社会から疎外されてしまったように孤独を感じることはありませんか?
(心理士のくせに、私はそう感じるときもありました…!)
私たちは幼い頃から、家族といえば子どもがいるというステレオタイプ的な認識があるので、不妊であるとそれだけで色々と思い悩むことがあって当然だと思います。
(ちなみにステレオタイプがないと物事の輪郭がぼやけてよくわからなくなるという欠点があるので、そのような家族神話的なステレオタイプがあること自体に善悪はないと思っています。)

私は不妊治療中女性としてどのようにして生きるかを度々悩んだり、どこに心の拠り所をつくればよいかを常に模索していました。
しかし治療をしている人はそれなりにいるはずなのですが、「心の拠り所」は思ったよりも少ないなぁという印象を受けました。

もっといえば、不妊治療をして子どもができてもできなくても、自分らしさや自分の軸が尊重されるような居場所があればいいのにとも思います。

「先の見えないトンネル」をなんとか歩むための灯火になることを目指します。

奇しくも私は長年人の心に関する仕事をしてきていることから、微力ながら不妊治療中の方の心の支援をしたいという思いがあり、この度noteという場所を借りて少しずつ「先の見えないトンネルに灯火をつける作業」や、ゆくゆくは「不妊治療をしている方の安心できる居場所作り」に着手することにしました。
不妊治療に励む方の気持ちが少し緩むような記事のアップをこころがけていきたいと思います。

最後に:仕事の話

noteではお仕事依頼の記事もかけるということなので、こちらのページに仕事依頼のことを書きたいと思います。

略歴

千葉県出身の女性です。
特にこれといった取り柄もなく、小学校の卒業アルバムには「物静かな人第3位」をいただく程度に地味で特徴のない、平々凡々とした子ども時代を過ごしておりました。
小さい頃から些細なことをあれこれ神経質に思い悩む性格で、楽観主義の母親をよく困らせることがよくあり、学生時代には常々思春期特有の悩みをよく聞いてくれるような存在が欲しいと思っていました。
大学では教育学を専攻、大学院では心理学を専攻し、修士課程修了後から現在に至るまで心療内科クリニックや教育機関などでカウンセリング業務にあたっています。臨床心理士・公認心理師・キャリアコンサルタント・中学高校の教員免許を所有しています。
2023年にフリーの臨床心理士の傍らで開業をし、自身のカウンセリングオフィス開設に至りました。

個人オフィス

カウンセリングオフィス東京anone(あのね)では、通常の心理カウンセリングと不妊治療のカウンセリングを提供しています。
また発達障害傾向をみるための心理検査も実施しております。

オンラインカウンセリングはどなたでもご利用いただけますが、対面カウンセリングや心理検査は女性専用で、千葉県市川市にて実施しております。

また、いくつかのウェブメディアで心理士として取材をうけたり、記事の監修も受けています。

お仕事依頼の方は tokyo.anone@gmail.com までご連絡くださいませ。
カウンセリングメニュー以外にも、若手臨床心理士のスーパーヴァイズのオファーやキャリアコンサルタントの方のコンサルの問い合わせなどもいただくことがあり、可能であれば対応しています。

よろしくお願いいたします。

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