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オタクの面白いはあてにならない場合があるという話と『動物化するポストモダン』を読んだ感想(2023年5月7日の日記)

オタクの面白いはあてにならない場合があるという話と『動物化するポストモダン』を読んだ感想(2023年5月7日の日記)

オタクの面白いはあてにならない場合があるオタクが言う「面白い」というのはあまり信用ならないと思っている。なぜならオタクが面白いと思う作品は楽しむために前提となるお約束が多すぎて面白さがタコツボ化している場合があるからだ。

これはアニメや漫画だけでなくあらゆる業界に起こりがちな現象だと思う。なのでここで言っている「オタク」というのは1つの界隈にどっぷり浸かってる人を指す。

面白さというのはタコツ

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最近読んだ本についての感想(2023年8月版)

最近読んだ本についての感想(2023年8月版)

最近読んだ本について感想などをまとめていこうと思う。

ちなみに前回は以下の記事。

読み直してみると1か月前なのに結構遠い昔に感じてしまう。自分で読み直すと面白いと思うところもある。今回も後に読み返すために書いていこうと思う。それでは早速書いていく。

ガルシア・マルケス『予告された殺人の記憶』有名な作品だということで読んでみたけど、正直よくわからなかったというのがある。読んでから時間が経ってし

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坂口恭平さんの『継続するコツ』を読んだ感想(2023/1/24の日記)

坂口恭平さんの『継続するコツ』を読んだ感想(2023/1/24の日記)

坂口恭平さんが書いた『継続するコツ』という本を読んだ。ダ・ヴィンチ恐山さんがnote紹介していたのでなにげなく読んだけどとても面白かった。

大仰な言い方をするけど今後の人生の指針になったと言っても過言じゃないと思う。そのくらいには影響を受けたし今このnote(とはてなブログ)を続ける原動力となっているのは間違いない。

正直この本の考えに影響を受けすぎてこの本に書いてあったことなのかこの本を読ん

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2022年上半期に読んで面白かった本を語る ―2022年7月1日の日記―

先月末に以下のツイートをした。

上半期と下半期で恒例のその期間内に読んだ本ベスト10冊である。このタグを見かけて始めてからもう2年くらいやっている気がする。過去ツイートはたびたび消したりしているのでたぶん自分のは去年の年間ベスト10冊くらいしか残ってないと思うけど、こういう感じで10冊選ぶのは結構楽しかったりする。

読書メーターやってればいつ読んだかもわかるし、この10冊を作るのには結構便利だ

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芥川龍之介『戯作三昧』感想

芥川龍之介『戯作三昧』感想

最近芥川龍之介の作品を読んでいなかったのだが、『芥川龍之介の世界』という本に影響されて久々に読みたくなった。そのため『戯作三昧』という芥川の作品を読んだのでその感想を書いていく。

この作品は江戸時代の戯作家・曲亭馬琴(滝沢馬琴)の物書きとして感じている心情を全般的に描いた内容となっている。重い作風ではなく芥川の作品の中では割と軽く読める。

まず馬琴が銭湯へ行くところから始まるのだが、そこで自分

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