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最近読んだ本についての感想(2023年8月版)

最近読んだ本について感想などをまとめていこうと思う。

ちなみに前回は以下の記事。

読み直してみると1か月前なのに結構遠い昔に感じてしまう。自分で読み直すと面白いと思うところもある。今回も後に読み返すために書いていこうと思う。それでは早速書いていく。

ガルシア・マルケス『予告された殺人の記憶』

有名な作品だということで読んでみたけど、正直よくわからなかったというのがある。読んでから時間が経ってしまったのでどういった話か細かいところを忘れてしまったというのもある。どちらにしろあまり印象に残っていない。

確か村で起こった殺人事件の話だった気がする。ある男が殺されたということが最初の方に明示され、なぜその殺人が防げなかったかという経緯が語られるという感じ。村の女の子が金持ちと結婚しようとしてたけど結婚直前に処女でないことがバレて婚約破棄されてそれに怒った女の子の兄妹が処女喪失の相手とされるサンティアゴナサールを殺すという内容だったと記憶している。

結局女の子の相手がサンティアゴナサールであるかどうかはわからないという感じで終わり、謎が残ったままの終了となった。このあたりは推理すればわかるのかもしれないけど、あまり推理する気もない。物語全体として人の名前が多くなかなか読むのが大変だった。

ラテンアメリカ文学が面白いということを聞きこの本を読もうと思ったけどそこまでハマらなかったかもしれない。一括りにラテンアメリカ文学と言ってもいろんな作家がいると思うのでパウロコエーリョとかボルヘスとかも読んでみようと思うがガルシアマルケスにはあまりハマらなかった感じ。ただ1作だけで判断するのもどうかと思うので百年の孤独はそのうちチャレンジしてみようと思う。

安部公房『壁』

正直この作品もよくわからなかった。最近よくわからない作品ばかり読んでいるかもしれない。あらすじも荒唐無稽すぎて説明するのが難しい。

よくわからない展開が続くという内容で、いきなり影が盗まれたり謎の裁判が始まったりする。これらがなにかしら現代社会を皮肉的に描いているということはなんとなくわかるが、そこの意味と面白味についてはよくわからなかった。また読み直してみるとわかったりするんだろうか?

入間人間『安達としまむら』の4巻

長らく途中読みだった安達としまむらの4巻をようやく読み終えた。どうやらちょうどアニメの終わりのところまでらしい。

これについては以下の記事で良さや思うところを書いたので割愛する。時間を読むのが楽しみ。

米澤穂信『夏季限定トロピカルパフェ事件』

※作品トリックのネタバレがあるので注意

前作よりも大幅に事件の規模が大きくなり「本当に日常ミステリ?」と思うレベルの事件が描かれる。日常ミステリ目当てに読んでいるわけではないので事件が大きくなるのは普通に嬉しい。

ただトリックについては結構雑だと思ってしまった。いくら内部にスパイ的な人を潜り込ませているとはいえここまで行動を操れるのかという疑問もあるし、誘拐でイレギュラーなことが発生する可能性もある。誘拐という罪状を追加するためにここまでリスクを冒す必要があったのだろうかという疑問が拭えなかった。

それにこのトリックって主人公に気づいてもらうためにわざわざスイーツ店を印象付けていたわけだけど、そもそもスイーツ店の間に誘拐されなければ成立しないトリックだ。さらに言えば携帯で連絡する必要があるし地理自体もしっかり把握して誘拐された位置を正確に把握していないとメールを送ることができない。よく考えると結構ガバガバなトリックに思えてしまう。

ただそんなガバガバな部分はありつつもそこまで考えて実際に成し遂げたというだけでなんとなく大物感や狡猾さは演出できている気がする。ミステリー作品は大掛かりなトリックの方が面白い。名作と言われている作品でもトリックはガバガバなのに大掛かりで大胆だから面白いというのはざらにある。本作もそれと同じくガバガバで大胆という要件を満たしているため面白くはある。

個人的な意見だがミステリーは緻密で地味なトリックを扱った作品より壮大なバカトリック作品の方が面白い。それについては以下の記事で述べたので興味があったら読んで欲しい。

とにかく本作は小山内さんの大物感が際立ってたのでキャラクター小説として前作よりも普通に良かった。次作も読むつもり。

締め

こうしてみると読んでる作品が少ないと思う。これ以外にも読んでいるが、書くのが面倒なので書いていない作品もある。ただそこまで読めてないというのが実情(別に読めてないからと言って何があるわけでもないが)。

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