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坂口恭平さんの『継続するコツ』を読んだ感想(2023/1/24の日記)

坂口恭平さんが書いた『継続するコツ』という本を読んだ。ダ・ヴィンチ恐山さんがnote紹介していたのでなにげなく読んだけどとても面白かった。

大仰な言い方をするけど今後の人生の指針になったと言っても過言じゃないと思う。そのくらいには影響を受けたし今このnote(とはてなブログ)を続ける原動力となっているのは間違いない。

正直この本の考えに影響を受けすぎてこの本に書いてあったことなのかこの本を読んで自分が考えたことなのかというのが区別できなくなっている気がする。なので感想でもこの本に書いてない勝手な解釈を書いてしまうかもしれないのでそこは注意。

この本で一番影響を受けたのは著者である坂口さんの「継続するだけでいいじゃん!」というマインドだ。多くの人は成功するためにだとか上達するために継続をしているだろうと思う。かくいう自分もその一人である。だけど坂口さんは継続するだけで幸せなんじゃないかと説く。なので成功することなどに対してまったく執着がないとのこと。なんとも斬新な発想である。

多くの自己啓発書やビジネス本ではこの逆のことが書いてあると思う。自分も過去に何冊かそういう本を読んだけど、根底には上昇志向というか成功のためという目的があるように感じる。幸せのためには成功しなければならないということが前提とされているわけである。

だけど坂口さんはそこの成功という幸せのための手段に縛られない思想を持っている。継続することがすなわち幸せなわけでそれだけでいいじゃん?という考えなわけだ。斬新な考えだけどこれは確かに一理あると感じた。坂口さんほど割り切れず成功の未練を断ち切れないにせよ、そういった考えから少しなりとも離れることができるような気がしてくる。

自分は過去にnoteを少しだけやっていたけど続いても1~2か月でなかなか長期間続けられなかった。その理由は単に自分の根気がないからだと思っていたけど、本書を読んでその理由に気づいた。

それは「毎日決めたある一定量を書かなければいけないと考えていたこと」である。要は高くハードルを設定しすぎていたということだ。ハードルが高いとどうしても書くのが億劫になる。それ故に長期間文章を書くことを続けられなかった。

だけどそのハードルを取っ払って「100文字程度でも継続してればいいじゃん!」と軽い気持ちでやれば普通に続けられることに気づいた。それはこの本を読んでいなかったら気づけなかったことだと思う。この本によって妥協してもいいんだということがわかったような気がする。単に継続するだけでそれなりに面白いということである。

もっというと形式もそんなに凝り固まる必要はない。以前書いていた時はある程度はしっかりした文章を書かなくてはいけないと思い込みすぎていた感じがする。だけど今はそんなことなくある程度論理的に無理があったり雑だったりするところがあったとしても「今日は調子悪いし仕方ないよね~」という感じで軽く流している。日ごとに波はあり高い時にそれなりの文章が書ければいいという考えである。継続さえしていればそれなりに上達はするし時には自分で良いと思える文章も書ける。

ブログに関しては今年に入って始めたのでまだ3週間ちょっとくらいしか続いていないけど、現時点で毎日続いている。手抜きすぎる200文字程度の記事も5~7記事ほどあるけどこの駄文がなければ他のある程度長い文章も存在しなかったと思う。この屍により他が生まれているという感じである。意味がないように見えて実は生贄として意味が出てきているわけである。それを気付かせてくれた本書にはとても感謝している。

この継続するコツはブログばかりではなく様々なことを継続できるようになるのにも役立つと思う。思えば自分は何事も悪い意味で真面目にやりすぎていたような気がする。それによりちゃんとしていないといけないと思い込みすぎてしまい結局何も作れなくなってしまう。そういう悪循環が生まれていたように思う。

ちゃんとしてなくてもいいからとりあえず継続してみる。そうするほうが楽しいだろうし継続することで結果として多少なりとも上達する。そうすることで好循環が生まれさらに作りたくなってくる。この本からはそういう「良い意味でちゃんとしなくてもいい」ということが学べたように感じる。

こういう観点で「継続」について語られた本を読むのは初めてな気がする。本書を読んでもそこまで成功を諦めることはできないと思う人もいるかもしれない。自分もその1人である。だけど絶対に思考の糧になるのは間違いない。今後自分は何をする場合もこの本の思想が片隅に浮かぶような気がしている。そのくらいには斬新な思想だと思うし読む価値のある本だと思う。

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