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PEKOの減薬物語 Vol.12 2021.01.17

向精神薬を減薬したい人に影響を与えるU医師の書籍との出会い

それは新しい心療内科での二度目の診察を待っていた時だったと思う。いつも読む朝刊の下の方に本の紹介があったので何気なく見ていたら『睡眠薬中毒』という本のタイトルが私の目に飛び込んできた。

そして「睡眠薬とは眠れなくなる薬である」と続いていた。その本の筆者は減薬している人なら誰もが知っていると思われる断薬専門のクリニックを東京で開院しているU医師であった。

「これって私のこと?」と思いすぐその本を取り寄せむさぶるように読んだ。私の症状そのものが書かれているような内容で、そしてその本でやっとベンゾジアゼピンという薬の名前を知った。

ベンゾの薬の危険性は賛否両論があると私は思うが、その本には”精神科の思うつぼにはまるようなこと”になりかねない事がいろいろな症例をあげながら書かれていた。

向精神薬の減薬、離脱症状の大きさには個人差があることを知らずに・・・

私はその日からU医師のYouTubeの薬に関する動画を片っ端から見て本ももう一冊取り寄せた。私の飲んでいるサイレースは睡眠薬の中でももっとも強力で依存性が高く多くの精神科医が気軽に処方してしまう薬であることと、メイラックスも減薬しにくい薬だということがわかってしまった。

「めまいを治すには睡眠をとらなければ!」と思い続けて毎日飲んでいた薬が脳を狂わす薬であったとは…!

やめないととんでもないことになると思ったが、今の3時間しか眠れていない状態で減薬することができるのか不安でもあった。U医師はダラダラ減薬すると失敗しやすいこと。そしてこれもはじめて聞いた言葉でアシュトンマニュアルのやり方も否定していた。

私はすっかりU医師のことを信じてしまった。しかし減薬の仕方は十人十色ということはまるで頭になかった。後にこの世のものではないくらいのものすごい離脱症状が待ち受けているとはその時にはまだわからなかった。 

(続く)
これまでの話

VOI.1

https://note.com/tokio_tsukizaki/n/n2ae4d298edf9
VOI.2

https://note.com/tokio_tsukizaki/n/n2ae4d298edf9
VOl.3

https://note.com/tokio_tsukizaki/n/n26e6005282fe
VOl.4

https://note.com/tokio_tsukizaki/n/n4f4801a7aba0
VOl.5

https://note.com/tokio_tsukizaki/n/n5a187478a8e9
VOl.6
https://note.com/tokio_tsukizaki/n/nebe1ebca8977
VOl.7
https://note.com/tokio_tsukizaki/n/n9de2e2899d67
VOl.8

https://note.com/tokio_tsukizaki/n/n5dac81f3c4a6
VOl.9

https://note.com/tokio_tsukizaki/n/n1a4672c0e06a

VOl.10
https://note.com/tokio_tsukizaki/n/n7a4e06264dfd
VOl.11
https://note.com/tokio_tsukizaki/n/nf4666ca48412

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