見出し画像

PEKOの減薬物語 Vol.1 2021.4.12       突然の日常を襲った目の病気と向精神薬

 TEXT  by PEKO
 ■始まりは、冬の夕暮れに感じた激しいめまいと頭痛■

2017年2月、まだまだ寒い夕暮れ私は、仕事が終わり友人と最寄り駅に向かった。

駅についたとたん体がガクッと沈むようなめまいに襲われた。そのめまいは続くことはなくそのまま自宅に着いたのだけれどなんか頭痛がする。
夜中も悪寒がして眠れず「インフルエンザにかかってしまったのか」と思った。

翌日、熱は平熱で胸をなでおろしたが、頭痛は止まらず翌日脳外科に行きMRIを撮った。が、異常なしということで鎮痛剤をもらい夜飲んで寝たのだがいっこうに効かない。「おかしい?」と不安に思いながら朝を迎えた。

■アナウンサーの顔が潰れ文字が歪んで見えた■

主人は仕事上、私より早く起きるので、すでについているテレビをみて、私はぎょっとした。

アナウンサーの顔がぺしゃんこに見え文字も歪んで見える。びっくりして地元の眼科に飛び込んだ。くだされた診断は『ぶどう膜炎』しかも『原田病』の疑いがあるという。

『明日、大学病院に行くように…入院になると思うのでご主人に付き添ってもらいなさい。失明する恐れがあるので一刻も早く…』と先生はおっしゃる。

原田病なんて聞いたことがない。失明?入院?頭は混乱し病気の説明はされたが頭に入ってこなかった。翌日1日かかって検査をし原田病が判明。ベッド空きを待ち入院となった。

1ヶ月くらいの入院になるとのこと。治療法はステロイドと免疫抑制剤の服用、そして1日数回のステロイド目薬となった。『ちゃんと治療すればそんなにこわい病気ではない』と言われていたがまさかこの入院が私の人生を狂わせることになるとはその時は知るよしもなかった。
続く

PEKO プロフィール 1961 年生まれ 4年前、自己免疫疾患である原田病に罹患し、その治療の過程で服薬した睡眠薬の常用量依存となり、ベンゾジアゼピンの離脱症状とめまいを抱えて生活している。現在は微量ずつ睡眠薬を減薬している。医療のプロセスにどんなことがあったのかを振り返りながら現在のめまいと痛み、そしてリカバリーの方法を模索するプロセスについて書いていく予定です。

---MEMO---
原田病 ぶどう膜炎
https://www.gankaikai.or.jp/health/59/index.html 




いいなと思ったら応援しよう!

月崎時央 編集
よろしければサポートをお願いします。いただいたサポートは取材、インタビュー、資料の入手などに大切に使わせていただきます