PEKOの減薬物語 Vol.10 2021.11.21 医師によって異なる睡眠薬の処方に振り回され、混乱が続く日々
眠れなければ処方を気軽に増やす医師
高齢者施設の精神科医に、「今までのあなたの睡眠時間を考えると、この薬が効きすぎて夜中トイレに行くときふらつきがでるかもしれませんから気をつけて下さい」と言われていたので、私は「あーやっと眠れるんだ…」とうれしく思った。
そしてその晩サイレース1㎎1錠飲んだが、予想に反して、ほとんど眠れなかった。「レンドルミンとぜんぜんかわらない!」と思ってしまった。
先生からサイレースは「2錠までは飲んでよい」と言われていたので次の日は1.5錠飲んだが変わらず眠れない。そして3日目は2錠に増やして飲んだ。
ベンゾジアゼピンに関して知識を持った今考えるとなんと危険なことをしたかと思うが、2錠飲んでも眠れなかった。「この薬私に合っていないのか?」「それとも私の身体がおかしいのか?」まったくわからずゴールデンウィークを過ごしていた。
幸い薬は1錠に戻しておいた。休み中一番近い心療内科にキャンセルがでたので、メモにぎっしり今までの経緯を書き、問診票に付け加えて受診した。
三十代後半くらいの男性の先生で私の言うことを一生懸命カルテに書き写していた。そして言われた病名は○×▲□○×▲□と一度聞いただけでは覚えられない長~い名前だった。「そんな病気あるの?」「ただの不眠症じゃないの?」と思ったほどだ。
処方された薬はリフレックスだった。私は「これ効くんですか?」先生は「レンドルミンより睡眠作用は強いくらいじゃないのかな?」私「もしこれで眠れなかったら?」先生「そうしたらサイレースと一緒に飲んでいいですよ」と言われてとりあえず一週間分処方され帰ってきた。
夜リフレックスを飲んで床についたが全然眠れない。それどころか眩暈が出てきてしまって頭のなかがくるくるまわる。2時間耐えたが、がまん出来ずサイレースを飲んだ。ようやく3時間くらい眠れた。
それから1週間のあいだ3時間をこえる睡眠は2剤飲んでもとることができなかった。12時に眠れば3時に起きてしまう。二度寝はできず朝まで悶々としていた。
睡眠薬を説明もなく患者に選ばせようとする医師
それからの処方は、サイレースは変わらず、もうひとつの薬を決めるために先生に薬辞典を見せられ「どれにしてみる?…」という感じだった。
試したのはリフレックスのほかベンザリン二種類、メイラックスだけだったけどどれも効き目は同じだった。
途中入院もすすめられたが、原田病の入院で地獄をみているので断った。「なんかこの先生信用できない」と思った。最後に処方されたサイレースとメイラックスについて薬局でもらった薬の説明書を持って、眩暈の主治医のところに行った。
他科の診断を否定、睡眠薬の急減薬を迫る医師
すると眩暈の先生はそれを見るなり「なんであなた精神疾患がないのにこんな薬飲んでいるの?副作用ばかりでてろくなことない!だから心療内科なんて行くなと言ったんだ!もう行くのはやめなさい!今残っている薬を両方半分ずつして二週間飲んでやめなさい!」とすごく怒られてしまった。
言われた通りその夜からナイフで半分ずつにして飲んで寝た。不思議なことに半分にしても三時間は眠れた。そしていよいよ両方の薬がなくなってしまった。当然のことながらその日から一睡もできなくなり一週間で挫折した。薬の知識も断薬の仕方もわからず実行してしまったのであっけなく降参してしまった。 続く。
これまでの話
VOI.1
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VOl.9
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