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小説家の平均年収『実録!障害年金への道⑩』

もはや、どこが『実録!障害年金への道』なのか。
連載の趣旨が、よく分からなくなってまいりました。

しかし、私の申請は、現在進行形で進んでおります。
今は、大きな動きはありませんが。
(障害年金に関する最新の記事はこちら。
『障害年金申請に社労士って必要!?』メリットとデメリットを徹底解説


なので、またライター業に関して書こうかなと思います。
「障害年金」のタグで、物書きについてうだうだと。
これいいのかなと懸念していたのですが、色々な反応も頂いており。
そうなのです。私、失念しておりました。

ここは、noteの世界。
書くことに興味のある人が、たくさんいる場所なんですよね。
これは、もうちょっと物書きについて書いても許される。はず。


そこで、今回の記事はメジャー中のメジャー。
物書きというと、誰もが最初に思い浮かべる
「小説家」という仕事について、書きたいと思います。



小説家の年収

〇平均年収 100~300万円
〇超売れっ子    数億円


い、いきなり重めのパンチです。
差があり過ぎる。
業界トップクラスの小説家なら、なんと年収数億円!!
いやー、夢がありますよね。

対して、一般的な小説家は、100~300万円が平均。
個人的にも、この層が一番多い印象。
好きなことをしてお金が貰えるなんて、最高の人生だと思います。
ただ、会社員から小説家への転身を考える際は、年収ダウンを覚悟しておいた方が良さそうですね。

年収で見ると、物書きって決して高給取りではないのです。
ライターを始める前の私は、小説家といえば印税で悠々自適の生活を送って……というイメージだったんですけど、現実はそんなことない。
むしろ真逆。

夢追い人って、お金にならない。
「仕事をする上で、一番大切なのは収入」という考えの人は、物書き業には見切りをつけていくイメージがあります。

私も現実を知った今、ひしひしと感じていることですね。


小説家とは

以前は、小説家といえば出版社から書籍出版!
といったイメージが強いものでしたが、現在は多種多様。

インターネット上に無料で作品を公開をしたり、自費出版したり、コロナ前は同人誌なんかも盛りあがっていましたよね。
物書きって、プロとアマチュアの境目が曖昧です。

一般的には、出版社から本を出版した経験のある作家のことを「小説家」と呼びます。



原稿料とは

小説家の原稿料は、作家によってまちまち。
人気や知名度によって、異なります。

原稿料というのは、「雑誌掲載時に得られる収入」のこと。

出版社からの依頼ありきで発生するものなので、受賞歴がない作家にはあまり関係のないお金かもしれません。
小説の場合、400字詰め原稿用紙一枚につき、いくらといった原稿料になります。


〇400字詰め原稿用紙1枚 2000~5000円


おおよそこんな感じ。
有名作家ともなれば、原稿一枚で数万円というケースも。

芥川賞を受賞した某先生は、新人の時の原稿料が一枚300円。
受賞後は、5000円になったそうです。
芥川賞受賞作家でも、5000円ということですね……。

うーん。皆さんどうでしょうか。
私は、意外と安いなと思いました。
国民が胸を躍らせ、新刊を待ち望む有名作家には、もう少し夢を見させて欲しい今日この頃。
いや、これは作家さんのせいじゃない。
出版社の……この国全体のシステムの問題なのでしょう。

この作家さんの場合で考えると、
一か月に400字詰め原稿用紙50枚の小説を書いたとして、月収は25万円。
役職なし、残業ありの事務職正社員くらいの月収でしょうか。
やっぱり、物書きの世界は過酷です。



印税とは

「印税」とは、本一冊に対し作家に入ってくる収入のことです。
自作の出版に伴う印税収入が、小説家の主な収入源になります。


小説家になって稼ぐ=印税で稼ぐ


こういうことですね。
じゃあ、印税ってどの位貰えるのか。
これも、人によってまちまちです。契約次第。
大体、8~12%程度が平均といったところでしょうか。

小説家として収入を得る場合、
印税収入+原稿料=作家の懐に入ってくるお金

超売れっ子なら、初版数万部という事例もありますが、大抵は初版数千部からのスタートです。
売れ行きが思わしくない場合は、容赦なく絶版。

著者 とけい爽
タイトル 『時計草はつらいよ』
定価1,500円

例えばこの世に存在しない上記の本が、印税8%で初版3000部売れた場合。

1,500円×0.08=120円
120円×3,000部=360,000円になります。

『時計草はつらいよ』という作品に、著者の「とけい爽」がどの位の時間を費やしたのかが気になるところ……。取材や、企画書の提出なんかが必要な場合もありますし。
いやいや、物書きは時給換算してはいけない……360,000円かあ。
駄目なのですよ、コスパで考えちゃ。360,000円。


お金より、自己表現の為の職業?


ちなみに、電子書籍の場合は印税がお高め。
紙で流通しない作品の場合、印税20%というケースも。
電子書籍に好意的な作家が多いのは、こういう裏事情もあるのでしょう。


講師として稼ぐ

スクールに通った経験のある方ならご存じかと思いますが、小説スクール、シナリオスクール、クリエイター系専門学校の講師はプロが多いです。
まあ、プロを目指す生徒に教えるのは、プロの方ですよね。

とはいえ、売れっ子作家が講師になるのは、特別授業や短期授業など短い期間の講座が大半。常勤の講師は、兼業作家が多い印象です。

スクールに通う生徒は、初心者からプロまで色々な人がいます。
レベルも、年齢層も、職業もバラバラ。
幅広い層を指導する講師には、それなりのスキルが求められます。
代表作があるような講師もいますし、コンクールの受賞歴をいくつも持っている講師もいます。
逆に、代表作も受賞歴もないけれど、物書きでギャラを貰っているという講師もいます。

あと、スクールの講師って、高学歴の人が多い印象。
ベストセラー作家って、キレッキレの頭脳を持った人たくさんいますよね。天は二物を与えずって、あれ嘘ですよね。

「後進の育成の為に!」という志の講師もいますが、小説だけではご飯を食べていけないという事情の方も多いです。
こう考えると、専業で生活を保障してくれる会社員ってすごいなあ……。


タレント活動で稼ぐ

芥川賞や直木賞受賞の作家が、テレビのコメンテーターとして出演していることってありますよね。
自作の宣伝の為、または小説よりもギャラがいい為、タレント活動にシフトする小説家も存在します。

○出演料(文化人枠)の平均 5~10万円

以前、某賞を受賞した作家さんが、自腹で人力車を読んで、記者会見の場に向かっていくという中継映像を見たことがあります。
大変な世界だなあと、ただただ感心。
私、その映像を見て、作家さんの受賞作読みましたからね。

小説家も、目立ってなんぼの世界なのかもしれません。
自分の作品を世に出す為に、たゆまぬ努力が必要なのかも。
作家のキャラ立ちが成功すれば、部数もそれだけ増えるのでしょう。

写真はすべて深堀隆介さんの作品



専業作家とは

◆小説家の平均年収は、100~300万円ほど。
◆前回のクラウドソーシングのライターと同様、
(前回の記事、「新人ライターが参入しやすい?動画脚本の仕事とは『実録!障害年金への道⑨』」もよろしく)
小説家も専業で生きていくのはかなり大変。

物書きって、よほどの売れっ子にならない限り、兼業と思っていた方が精神衛生上いいのかもしれません。

「日本の場合、小説だけで食べていけるのは50人ほど」


これは、某作家さんの言葉です。
脚本で食べていける人も、同じような数らしく。
ううん、厳しい……。
本当に、選ばれた一握りの人間だけなんですね。好きな仕事で食べていける人って。物書きに限らず、どんな職業でも同じなんだろうと思います。

プロの物書きになるには実力も必要ですが、このように収入面でもふるいにかけられます。
養う家族がいる場合や、借金がある場合、不安定な作家の収入だけだとなかなか難しいかもしれません。

また、専業作家が成り立ちにくいもう一つの理由に、継続して本を出版することの難しさがあります。
一冊の小説を出すのに三か月で書き上げることが出来たら、その人はかなり筆が速い部類になるでしょう。直しも必要ですし、そもそも、取材や企画を通す段階も含めて三か月ということですから。超人です。

さらに、三か月で書き上げても、出版されなければギャラはゼロ。
本を出版すれば、そこそこの回収が見込めると出版社が思ってくれる作家。そういう作家でなければ、年に3~4冊のペースで新刊を出すのは困難。

だから、本業が別にあったり、アルバイトをしながら兼業作家としてやっていく方が多いのでしょうね。



ただし、ヒット作を生み出せたなら話は別!
印税だけではなく、映画化、アニメ化、ラジオドラマ化、コミカライズ!!
大ヒットすれば、その作品で一生食べていくのも可能!!!!

夢があるとみるか、ギャンブルみたいと捉えるかは、あなた次第です。

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