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2024年からのプロ野球二軍14球団化に関する情報のまとめ(3/25更新)

2023/4/30追記
筆者の体調悪化につき更新を停止しています  

タイトルの通りです。関連情報をまとめています。
  話題の大きさの割に、情報が体系的にまとめられているページが見当たらなかったので記事にしてみました。随時更新します。
  なお、重要なニュースでも筆者が見逃しているケースがあります。もし記載されていない情報がありましたら、お気軽にコメント欄でお知らせいただけますと大変嬉しいです。

最終更新:2023/3/25

要点

2024年シーズンからプロ野球(NPB)の二軍に2球団が新規参入し、チーム数が12球団→14球団に増える。

・二軍球団数の拡大は、12球団+NPBによるオーナー会議で承認済み

新球団は一軍を持たない(一軍は12球団のまま)。

・新球団の募集開始は2023年春を予定、条件は「既存12球団の本拠地が存在しない地域の球団である」こと

・現時点で参入の意思を示しているのは5球団。
 1.新潟アルビレックスBC
→独立BCリーグから参入。

 2.栃木ゴールデンブレーブス
→独立BCリーグから参入。

3.静岡新球団
→東京に本社を持つ株式会社「ハヤテインベストメント」が新球団を静岡県にて創立。正式な球団名は未定。

 4.日本海リーグ選抜チーム
→2023年に、独立リーグの「日本海リーグ」が設立され、リーグに所属する「石川ミリオンスターズ」と「富山GRNサンダーバーズ」から選手を選抜してチームを構成予定。本拠地は北陸3県全域とする。

5.火の国サラマンダーズ
熊本県の球団。独立九州アジアリーグから参入。

    

詳細

構想そのものについて

・NPBへの「加盟」という扱いではなく、単に二軍の各リーグに「参加」するという形を取る模様。

・通常の参入(=加盟)ではNPBへ約30億円の支払いが必要となるが、今回のケースではそれよりも安い金額での参入を認める方針。

・選手の獲得方法については未定。ただし、ドラフトには参加できないシステムとする想定。

・2023年夏頃までには新規参入2球団の選定を完了させる見通し。

参入候補について

・静岡新球団は地元自治会などからの請願を受け、本拠地として清水庵原球場(静岡市清水区)を利用する方針。

・静岡新球団はイースタンリーグに参入する意向。

・日本海リーグ選抜が参入を承認された場合、残った選手でチームを再構成し、独立リーグとしての日本海リーグは存続する予定。

推察・雑感

推察

・オーナー会議で承認された以上、球団数拡大はほぼ確定と言っていい。ある程度安定した基盤を持つ複数球団が名乗りを上げたことで、計画頓挫の可能性はさらに低くなったと考えられる。

・現在プロ野球二軍はイースタンリーグ7球団・ウエスタンリーグ5球団から構成されており、両リーグともに球団数が奇数となっている。この問題を解消するのが目的の一つである可能性は高い。日本海選抜がどちらのリーグに所属するかは未定。

・新規参入チームの条件に関する「地域」という表現は、おそらく「都道府県」かそれ以下の規模と言い換えて差し支えないと思う。同じ東海地域の名古屋にドラゴンズ本拠地がある静岡新球団の参入意向が否定されていないため。

期待/好印象

・新潟では、二軍拡大の話が出る前からNPB参入のためドーム球場の建設を求めるプロジェクトが始動している。その実現可能性はともかく、地域からの野球に対する支持はある程度得られているらしい。

・静岡市長の田辺氏は2011年の市長選時から「プロ野球球団の誘致」を公約に掲げていたようで(ソースあり)、交通インフラなどの面では行政からの支援がある程度期待できそう。

・日本海リーグの「選抜チーム」という参加形式は実に興味深い。実際に承認されるかどうかはともかく、資金力に難のある球団にも可能性が広がったのではないか。

・北陸4県や静岡、栃木、そして熊本のような、ある程度の人口(≒見込み観客数)があるのにプロ野球チームがなかった地域に球団ができるのはプロ野球全体の地力を上げるのに貢献する期待がある。

・独立リーグのチームが二軍参入することにより、NPBと各独立リーグ間のつながりが深くなり、選手の移籍が盛んになることも期待できる。

懸念/悪印象

・選手会としては「一軍のチームを増やしてほしい」という意向。二軍拡大については、具体的内容が決まっていないため「賛成も反対もできない感じ」とあまり好印象を示していない。

・選手獲得方法がかなり不透明。特に静岡新球団はどうやって選手をイチから集めるのか(そして十分集められるのか)という疑問がある。

・球団数拡大はとても楽しみではある。が、「二軍だけで採算が取れるのか」「運営が成り立つのか」というのもまた正直なところ。二軍独立採算制を取ったシーレックス(横浜)、チーム名や待遇面で意識的な差別化を行ったサーパス(オリックス)やインボイス、グッドウィル(西武)が数年限りで消滅している事実は割と重い。Jリーグなどと違って行政からの直接的な支援もない。なんとか頑張ってほしい。

感想/中立

・3月に入り、日本海リーグ選抜と栃木が新たに参入意向を発表した。これによって参入争い激化は必至、今後他の独立リーグチームが新たに参入意欲を示してくるのかという点も気になるところ。

・WBCなどに押されてあまり話題になっていないが、2軍の拡大は今後の日本プロ野球界を大きく変化させる発端になりうると思う。継続的に注目していきたい。


引用/参考文献(ニュース・動画urlなど)

拡大構想そのものについて


参入候補について

<新潟>

<熊本>

<栃木>

↑栃木の参入についてはニュース記事内に詳細を説明した動画もあります

<静岡>

<日本海選抜>



更新履歴

ver1.0β:2023/2/20
暫定版として公開。
ver1.0:2023/2/22
文章を校正。
ver1.1:2023/3/1
参考文献としていた資料の削除に伴う改訂。
ver2.0:2023/3/15
栃木の参入意向発表に伴い増補改訂。
ver3.0:2023/3/24
記述し損なっていた日本海リーグ参入意向について増補。また、記事更新履歴の各版について呼称変更など改訂。記事タイトル変更。
ver3.1:2023/3/25
清水庵原球場の利用理由について記述を追加。それに伴い懸念/悪印象の項目から一部記述を削除。

※ver2.0以降については、情報の信頼性向上のため、そして将来的な情報としての価値向上のため、各バージョンをアーカイブとして残してあります。

(更新予定)
・参考文献に付番を行い、各文章について引用・参照箇所を明記する。将来的な資料価値を高めた記事の新規作成。
・時系列表の追加。
・新情報の追加。

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