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私と温泉と湯治⑦【蔵王~かみのやま温泉】

<前回はこちら>

 肘折温泉での年越しを目論み、小野川温泉を出てから更に北上します。
予約サイトの履歴を見るとかみのやま温泉に2泊しています。小野川からは一時間程度で着いてしまうので、ちょっと不自然な宿の取り方です。
 
 かみのやま温泉の「下大湯共同浴場」も大好きな湯です。どうしても泊りで堪能したかったのか、雪国での運転に慎重になっただと思います。チェックアウトからチェックインの15時のまでの間、時間を持て余します。

 ルート上にあるのは「赤湯温泉」です。こちらも過去に何度も行っていますが、何時間も暇潰しが出来るような街ではありません。かみのやま温泉から東へ、蔵王温泉に行ったようです。確かに雪が降る蔵王をこの目で見たことがあるので、恐らくこの時です。

 私の好きな泉質は、濃厚な濁り湯や酸性泉よりは無色透明のアルカリ性寄りのものです。強い泉質だと身体に強い痛みが出るケースがあります。この旅では草津に続き蔵王と、強力な酸性泉に入っています。逆治療法を期待したのかもしれません。


 蔵王も5年振りくらいでした。街の雰囲気を何となく覚えていた感じです。入ったのは「川原湯共同浴場」です。昔撮影した写真が残っていました。こちらも温泉ファンには大変よく知られた浴場で、全国的にも珍しい足元湧出泉がいただけます。

 共同浴場近くの駐車場は有料で、向かいのお土産屋さんで買い物をすればタダになるみたいなシステムだったような、、ちょっとここも記憶は曖昧です。ですがここで牛乳を飲み、そのまま瓶を店で処分したことは覚えています。

 川原湯もビリビリ、ガツンを警戒しましたが、恐れていたほどではなかったと思います。こちら源泉は高温なので、加水用の蛇口から水が結構な量垂れていました。足元は簀の子上で、下から押し上げる無色透明の源泉と中和されていたようです。

 恐らく先客が随分と薄めたのでしょう。入りやすく、それでいて内側からポカポカ温まる感覚でした。その日の湯のコンディションや、先客の有無によって湯の印象は大きく変わるかもしれません。


 かみのやま温泉でも素泊りで安い宿をじゃらんで取りました。こちらもまだ営業していて、御名前は控えます。100%かけ流しという予約サイトの喧伝にまんまと足元を掬われました。
 ドアを開けた瞬間、凄まじい消毒液臭が鼻を襲いました。今同じサイトを見ると、かけ流しの文字は消えていて、循環消毒ありとなっています。どなたかがクレームをつけたと考えても不思議ではないです。

 ここでも「下大湯共同浴場」でカバーリングです。
本旅、かみのやまで7軒目の宿ですが、半分以上の4軒は宿の湯を使用していないということになります。旅館の湯が悪いというより、「共同浴場が素晴らしい」と言っておきます。

 下大湯には大浴槽と小浴槽があり、どちらも温度計が刺さっっています。大きい方は46度くらいあります。外は底冷えがする寒さ、ドカンと体を温めます。入っては出て、休んではまた入るを繰り返します。

 汗が止まらぬうち、夜風に当たりながら宿へと歩きます。結構な距離があったはずです。この頃はまだ階段は手摺がないと昇降できず、真っすぐ歩くことも出来ません。ですが頑張って坂道を歩いています。

 私の身体の激痛にはストレスが深く関係しているのは間違いありません。
現在も一週間単位で湯治に出ることがありますが、現地で大きな発作が出たことはありません。
 到着から2~3日の間に一時的な激痛が出ることはあります。これは好転反応というもので、回復の兆候と言えます。これを乗り越えるとドラゴンボールの「仙豆」のように、Vの字に一気に体調は良くなります。

 かみのやま温泉の記憶は、宿の湯が粗悪だったのと、「下大湯」が素晴らしかったことだけです。下大湯の入浴料は150円です。宿の循環湯に入るのであれば、お気持ち程度の銭を街に落として、良質な源泉に入った方が余程いいと思います。

 旅は更に北へ北へ。雪国へと向かって行きます。

つづく
                          令和4年10月18日

蔵王温泉 川原湯共同浴場
かみのやま温泉の写真もこの浴場のものしかありません
自販機の色が良いですね
記事に関連する写真あまりないです
代わりに印象深い共同浴場の写真を何枚か貼って本編は終了とします
この建物は文化財に認定されています
飯坂温泉ですね
段ボールで補強したベンチ
小屋の下から源泉が出ています
地元の人しか入れないやつです

<次回はこちら>


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