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日本に行きたい!途上国からのALTは注目されている

ALTというはアシスタント・ラングイッチ・ティーチャーの略で、簡単にいうとネイティブの英語の先生。

これが、母語・公用語が英語の国の途上国の間で注目を集めているらしい。

出稼ぎ労働者として注目されているようだ。

出稼ぎ労働者が途上国支援にとって一番有効なんだという論を数年前に読んだことがある。

上記の本によると、途上国にお金を直接渡すと、上からどんどん謎の手数料で引かれていって、ほんとに必要とするところに届くころにスズメの涙ほどになっていたりだとか、援助慣れがどうだとかが書かれていた気がする。

出稼ぎ労働のなにが良いかというと、出稼ぎ先との関係が同等だということ。受け入れ側は自国に足りないところを補うことができ、出稼ぎ労働者の側は自身の能力に対して対価が支払われ、そのお金のいくらかは母国に送られ母国はそれで潤う。潤った分は地元にお金が落ち(トリクルダウン)、潤った家庭をみて、自分も!と勉強したりして能動的に頑張るインセンティブが生まれ、良いサイクルとなって国力が増大する…という理論だったと記憶している。

途上国ってだいたい景気が悪くて、せっかく高校や大学をでても役所に入れなければスーパーの店員くらいしか職がなかったりする。目立った産業がない、ここセントビンセントもその典型と言えるかもしれない。

職がなければ勉強する意欲が失われ、それは国の発展を大きく阻害する。

そこで、国内でくすぶっている人になんとか機会を、というのでセントビンセントで注目を集めているのがALTというわけだ。

昨夏、セントビンセントのゴンザルベス首相が訪日した際、ALTの枠を増やしてくれという話もでたらしい。

ちなみに、ここカリブ地域でALTの協定を結んでいるのは、ここセントビンセントとトリニダード・トバゴのみとなっている。(セントルシアはやっていない)

以前、現在はセントビンセントの教育省で働いていて山口県でALTをした経験を持つ人に出会った。(福岡がすごい都会でね、東京ってこんな感じなんだろうなって、いつもワクワクしてたよと言っていた)

機会があればまた行きたいと言っていて、日本を好きになってくれたんだとうれしかった。

こういう草の根の交流が、友好関係を作っていくんだと思うと、受け入れる側のメリットは大きなと思う。(文化の違いを乗り越えることができれば)

トリニダード・トバゴでも枠を増やしてくれとしきりにアピールされているらしい。

現状、ALTのシステムは受け入れ側が国を指定しないといけないようなので知名度の低い国にとっては、フラストレーションの溜まる制度かもしれない。

受け入れ側の懸念とすれば、きれいな英語かどうか、訛りがきつくないか、日本で言うところの津軽弁となっていないかというところだろうが、それは現地の日本大使館が面接時にチェックするらしい。(結構それでスクリーニングされてそうだ。)

セントビンセントの英語は、カリブ地域で有名なほど何言ってるかわからないレベルらしい(それは本当だとぼくも思っている)から留学経験がないと厳しいんじゃないかと思うんだけれど、日本にもALTにも興味があってきれいな英語を話す人が隊員 K の知り合いの中にいるらしい。

セントビンセントでは走ってる車の9割が日本の中古車なんだけれど、ナビや機械系の設定が日本語しか対応してないためにちょくちょく起こる謎の挙動(ぴー、ぴー、バックします/ 200m先右折です…)を直すのに、日本語研修もやったほうが良いんじゃないかという話もでているほど(それは無茶な話だが…)だから、ひょっとしたら枠を増やすリクエストも通るかもしれない。

いや、でも今セントビンセントは枠が1つらしいからなぁ…。

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