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平均と聞くと中央値と考えがちだけど…

この中南米地域の抱える課題のひとつは所得格差だと言われている。

それで、ぼくは以前から何度か言ってるけれど、商品の値付けをする上で、平均所得だとか、可処分所得、こどものお小遣い(そんなものがあるのなら)だとうかいう客観的なデータが欲しいと思っている。

これがなかなか難しい。

正確なデータはない。というかおそらく政府もそういう統計を取っていないと思う。(公開されていないだけかもしれないけれど)

一応、月4万円から6万円くらいだと言われていて、ぼくら青年海外協力隊の支給されている生活費もこれくらいだと以前書いた。

現地の人の生活レベルってだいたいこんな感じなのかと思いながら生活しているわけでだいたい金銭感覚も同じだろうと思うんだけれど、彼らの生活を観察しているとよくわからなくなってくる。

例えば、ぼくは小中学生くらいの子たちが毎日お昼時にお菓子を買って食べてるのを見たり、サブウェイやケンタッキーでランチボックスを買ってる子たちを見てる。

そういうのって少なくとも600円はするはずだから、毎日だとすると平日5×4週で月12,000円で結構な出費になってる。

この国は人口の半分以上が肥満で、糖尿病が深刻なわけだけど、そこにやってくる患者さんは毎日晩御飯にケンタッキーを食べてる人もいるらしい。

それって月いくらかかってんの?生活できてんの?貯蓄ほぼゼロ?

地元の人の消費の基準がわからないから、家計はどうなってるんだと思ってくる。

世帯所得ではなくて、個人所得のことなのかなぁとかあれこれ思っていたところに、この前のボートパーティーだ。

あれ、参加費6,000円もする。すごい高い。それでも結構人集まってた。そういえばミスコンも結構チケット高かったけれど多くの人が来ていた。

調べると他にもそういう高いパーティーというのは結構やっていて、中には1万円のものもある。

景気は悪い、悪いと言っているわりに、そういうパーティーはやっててそれなりに人が集まるってどういうこと?っていう疑問があって、それは日本より文化的にパーティーへの出費が一般的なもので容認しやすいものなのかなぁ、そういうことなのか???と彼らの価値観をとらえ切れていないところが多くある。

それで、たまたまカレッジの教員の給料をK君が聞いてきて月10万円ほどになるらしいという話だった。

いわれている平均を大きく上回っている。まだ若手なのに。

バーの店員は4万円程度というのは以前聞いたことがある。そうじのお手伝いさんは12,000円から16,000円程度だと言っていた(ひとつの家単位なのか掛け持ちも込みでなのかは不明。)

隊員総会で、セントルシアの校長先生の給料は月24万円だと言っていた。

おそらく、セントビンセントの校長先生も同額とは言わないまでもそれくらいはもらっているんだろうと思う。

その給料が妥当かどうかはぼくには判断がつかない。シンガポールのように教育に力に入れているから優秀な人材を惹き付けるために市場価格より高めに設定しているのかもしれないし。

ぼくが言いたいのは、日本なら平均と言われると、平均=中央値をイメージする。かつて国民総中流社会と言われていただけあって、大卒の新卒ならどの業界も職種もだいたい初任給22万円程度など横並びだった(と信じていた)ことに由来しているのではないかと思う。

でも、ここでは仕事によって全然給料が違う。

物価も〇〇が300円ほどなら△△は500円ほどだろうというような予測ができない。バラバラ過ぎて。

だから、月4万から6万円っていう平均所得は、中央値とは異なるんだろうなと思う。

もらっている人は極端にもらっていて、もらっていない人は全然っていう両極端で中間層はいないのかもしれない。

所得をもらっている方のボリュームもどれほどなのか気になるところだし、人口10万人と小さい国のわりに、大使館の数は結構あるらしく、ということはなんだかんだで公務員の数って多そう。

以前、視察で立ち寄った最北の地、ファンシーという地方の人たちは川で洗濯をしていたから、首都と地方とでも所得格差は結構あるんだと思う。

週末のバスケ教室は素足の子も結構いる。着ている服も何回目のおさがりだろうというほどヨレヨレばかりだったり、穴が開いてたりする。

首都で、なにか商売するとかイベントするっていうのは何となくイメージできたりするんだけれど、地方でそういうのを見ると、アプローチするの難しくないか、ほんとに言われているほどの ” 平均所得 ” を彼らは得ているのかと困ってしまう。ぼくが知りたいのは可処分所得がいくらかだけれど。

ある程度でいいから信頼できるデータや何かしらの基準が欲しいなぁと思う今日このごろ。


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