見出し画像

面白さ100億点!! 映画第二弾を劇場に足を運んで観るべき理由 『ザ・ファブル』

【レビュアー/松山洋

まず最初にお伝えします。

現在公開中の映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」。

この映画だけは絶対に観てください!!!!!

え、東京マンガレビュアーズなんじゃないの!? 映画を薦めるの!?

そう思われても仕方がないかもしれませんが。

まー聞いてくださいよ。

『ザ・ファブル』という漫画をご存じですか? ヤングマガジンで連載されていた作品で単行本は22巻(※第一部)まで出ています。

ファブルと呼ばれる殺し屋が、ボスの命令で「一年間だけ普通の生活をして絶対に人を殺さないこと」と告げられ、いろんなトラブルに巻き込まれながらもその卓越した能力でバッタバッタと悪党をシバキ倒す(殺さない)という作品です。

実は実写映画になるのは今回が2作目でして、1作目は2019年に公開されました。まー、1作目はいいです。なんでかって? うーん、イマイチとは言わないしちゃんと面白かったんですけど点数を付けるとしたら65点から75点くらいなんですね、私的には。

では、今回の2作目『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』は何点なのかって?

100億点でしたよ!!!!!

もうね、前作(1作目)はなんだったの!? というくらい、別格に凄くてとんでもなく面白くて、最初から最後まで全部正しいエンターテインメント作品になっているのです。

あまりにもこの映画が素晴らしかったので、そのまま電子書籍でまた原作漫画全22巻を読み直して、Amazonプライム・ビデオで1作目の映画を観返したくらいです。(やっぱり65点から75点くらいでした)

それくらい今回の劇場映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』はヤバイ出来になっているのですよ。

原作漫画がその作品の性質上(殺し屋という存在のため)、設定や背景はかなり上手くボカしてあって多くを語らないスゴ味をそれとなく演出しているのですが(これはこれでたまらない)、今回の映画ではさらにその向こう側を掘り下げている上に原作設定とは異なる部分も演出してあったんです。

それがまた効果的で、アクションもあり得ないほど(日本映画とは思えないレベル)超ド派手になっていて、ホントに最初から最後まで完全無欠に面白い映画だったのです!!

誤解が無いように言っておきますが、原作漫画も完全無欠に面白いんですよ! まさに100点満点の面白さなんです。

けどね、今回の映画はそれとはまた違う性質のさらに広がりを見せた面白さで作られていたのです。

だからこそ、こうして声を大にしてここで私は叫んでいるのですよ。

100億点のこの映画を絶対に観てくださいって!!!

スタント無しのアクションを岡田准一が自分で

恐らく見た人全員が驚愕することがあります。

それは、とんでもないアクションシーンが多い本作のそれら全てを、主人公を演じた、岡田准一くん自身がスタント無しでやってるということです。

岡田准一くんって、あのジャニーズの岡田准一くんですよ。

彼はジークンドーから色んな格闘技までに精通していて「極力スタント無しで動ける俳優を目指したい」とおっしゃっており、その言葉通りご自身で超危険なアクションシーンも全部演じているのです。

「へー」って思われるかもしれませんが、上にあるYouTubeの予告動画をあらためて観てくださいよ。

映っているシーン、あれ岡田准一くん本人なんですよ!?

観ているこっちが縮み上がるようなシーンばかりで本当に驚愕です。
(そんでたまらなくカッコいい!惚れる!惚れた!)

映画の物語として正しい構成&脚本

今回の映画は、原作におけるちょうど真ん中あたりのエピソードです。殺し屋時代に自分の任務に巻き込まれたせいで足が不自由になった少女にまつわる話です。

原作でもすごくいい物語になっているのですが、映画では結構なレベルで脚本と構成を変更してあり、それが実に効果的に作用しています。

姉さん(殺し屋の妹役で同居・同行している謎の女)の設定も私は非常に好感が持てる変更だと思いました。(変更というよりも原作漫画を読み込めばこういった特殊能力を持っているなということがわかり、それをさらに映画的に演出している)

エピソードの順番なんかも原作漫画から大きく入れ替えてあるのに、全然破綻していなくてむしろこれが正解なんじゃないかと思えるほどです。

そして兄さん&姉さんが帰ってくる

映画の魅力ばかりをお伝えしてきましたが、原作漫画にも動きがあるのです。7月19日売号のヤングマガジンから『ザ・ファブル The second contact』の連載がスタートしたのです!

いわゆる第二部スタート!ってやつです。

第一部の連載終了から1年8か月経ってようやくの連載再開。私はもう狂喜乱舞して連載第一話を読みました。

サイコーやった。

兄さんも姉さんも久しぶり!(アザミもユーカリも)

第一話から大増50ページというボリュームなんですよ。こんなにうれしくてシヤワセなことは無いですよ。

また毎週のヤングマガジンが超楽しみになりました。

映画も漫画もめっちゃ盛り上がっている『ザ・ファブル』! どっちも読むなら今ですよ!(特に映画は早めに観に行こう!)


この記事が参加している募集

読書感想文