年下の才能を「若いからね」で片付ける大人にならないために
新垣結衣さんが可愛すぎて逃げ恥は何度もループしている民なのだが、そのなかでもとっておきに好きなシーンがある。それはゆりちゃん(石田ゆり子さん)が、年齢の呪縛から自らを解放するところ。
“若さ”を武器だという年下の女性に「年齢の呪いから自由になりなさい」というニュアンスを伝えるのだが、言い終わった後に「これ自分にも言えるな・・・?」と自らを見つめ直すのだ。
このシーンが好きな理由は、わたし自身も「若さは武器ではない」と思っていたから。今までわたしは「若いのに偉いね(byパート先の上司)」「えっ若く見えるけど何歳ですか?えっ23歳!?すごくしっかりしてますね!(byクライアントさん)」という言葉を言われ続けてきた。
これが肩書きではなくて、23歳の女の子として見られていることがなんとなくわかっていたから「年齢で判断するな!(泣)」と思っていた。だから「そんなこと言ってますけど、それ他の23歳の人にも言っているんでしょう?」と斜めに構えていたので、若さを武器だとはどうしても思いたくなかった。
でもここ最近のこと。わたしは色んな才能に嫉妬することが増えてきた。それもなぜか決まって、わたしより年下の人物だったりするのだ。
最初は余裕かまして「すごいねこの人!」なんて称賛しながら作品を楽しんだり、言葉を読んだりするのだけれど、徐々にムカムカしてきちゃうことがある。「この人すごいなあ」が「なんでこんなに才能持っているの?」になって「わたしにはないもの持ってるなあ」と落ち込んで、最終的には「若いって可能性があっていいよなあ」に着地。
自分があれほど嫌だと思っていた「若さ」で人を判断している、ということに気がついた時が1番かなしくなった。嫉妬や羨ましいの気持ちをプラスに向ける努力もしないで「まあ若いからね」「感性が豊かなんだなあ」と、静かに感情を抑える方法をとっていたことに絶望だった。こりゃあ、いつまで経っても成長できないよね、わたし・・・。
圧倒的な才能や運から感じた悔しいとか嫉妬とか、そんな感情たちを「若いからね」だけで、もう片付けたくない。たくさんの努力や根性を素直に見習って、「応援してます!」と心の底からいえる大人になっていきたい。これを当面の目標にしていこうと思う。
自分が「若い」でカテゴライズされている時はわからなかったことが、今になって見えてきて、感覚的には思春期の時よりよっぽど感情が多感な気がしている。これからも多感で掴みにくい感情を一つひとつ言葉に残していくようなnoteを書いていければいいな。
彅野アン(なぎのあん)
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