【日記】『テレビ観戦を盛り上げるスポーツくじ』~初めてWINNERを購入してみた~

4月16日。J2リーグ第10節ベガルタ仙台対ファジアーノ岡山の一戦、難波家は今季のアウェイ戦で最も熱を入れてファジアーノを応援していた。なぜなら、初めてWINNERを購入してみたから。

WINNERとは、2022年9月から販売開始されたスポーツくじだ。これまでにもtotoやBIGなどスポーツくじは存在していたが、それらは複数の試合の勝敗を予想しなければならなかった。しかし、WINNERは1試合ごとに予想することができ、自分の好きなクラブの試合結果を予想して購入することができる。また、19歳から購入可能で一口200円とハードルが低い。

DAZNの中継を見ていると、ハーフタイムにウエストランド(岡山県津山市出身のお笑い芸人)が出演するCMでWINNERの存在は知っていた。初めての購入にあたって特別な理由はなかったけど、WINNERを購入すれば売り上げの一部がクラブに還元される。くじを購入することによって、家でアウェイ戦を見ながら(少しだけど)サポートできる。そう思って、家族4人(父、母、僕、妹)で購入を決めた。

父、母、妹は昨年の終盤戦におよそ10年ぶりとなるCスタ観戦を行い、3-0で勝った第38節・仙台戦をきっかけにファジアーノに激ハマり中。今年から平日開催の第9節・熊本戦を除くホーム戦をスタジアムで観戦し、2023シーズンの番号入りユニフォームを着て、スタジアムでガチャガチャを回しまくっている。

そんな家族と一緒に予想を立てる。4試合連続で引き分けの状況を考慮し、直近の結果を振り返って大量得点&大量失点は考えにくい。仙台との過去の対戦成績や、仙台の今季の成績を踏まえながら思考を凝らす。

そして4人の勝敗予想が確定した。

父:1-0
母:1-1
僕:2-1
妹:2-0

もちろんファジアーノが負ける予想など論外。『最近勝てていないし、アウェイじゃから・・・』と少しでも弱気になると、おそらく怒号が飛ぶ。『今日こそ勝つじゃろ!』と。完全にファジサポ一家と化している。

ただ、現実志向の母は唯一の引き分け予想。引き分けが続いている事実を踏まえながら、失点を許すかもしれんけど、点は決めれるから1-1。いや~、チームの状況もくみ取れているじゃん。めちゃくちゃありそう~。

一口200円で合計800円。少額だけど、お金が増えるか、無くなるか。応援に力が入る。

キックオフを迎えると、11分に先制を許した。無失点での勝利を予想した父と妹は早々に脱落。自信満々に立てた予想を外したことで、いつも以上に失点のショックが大きそうだった。

落選チームが肩を落とす中、当選の可能性を残しているチームはビハインドでも全くあきらめない。言ってしまえば、1失点することで予想には近づいている。さらに1点を追い掛けるときにファジアーノは凄まじいエネルギーを発揮することは家族の共通認識だから、逆に期待感は高まった。

そして、48分に右サイドを突破した木村選手のクロスから佐野選手が同点弾を決めた。家族4人の『やったー!』の声が揃う。すでに落選している父はネットが揺れると同時に椅子から飛び跳ねてガッツポーズして喜んだ。23歳になって、子どものようにはしゃぐ約50歳の父の後ろ姿を見ることになるとは。躍動感のわりにぜんぜん跳べていなくてツボに入る。もう勝敗予想など関係なく、試合にのめり込んでいる。

ファジアーノは最後まで勝利を目指して攻めた。しかし、71分に佐野選手が得点と同じシチュエーションを迎えるも、シュートはGKに防がれた。

試合は1-1で終了。これでファジアーノは5試合連続の引き分けとなった。しかし、母は予想をズバリ的中させ、200円を1100円にしていた。外れた僕は祝福の意を込めて『900円勝ちじゃん!』と言ったら、返ってきたのは『いや、300円勝ちよ』の一言。家族が購入した総額の800円から考えるあたり、実に堅実的である。そりゃ、1-1を的中させるわ・

家族として予想を当てたことはうれしかったけど、金額が金額だから、ファジアーノが勝てなかったうれしさを塗り替えるほどではない。

でも、いつものテレビ観戦よりも間違いなく盛り上がった。自分事に考えていたように思うし、感情移入しながら試合を楽しめた。難波家は賭け事に無縁だから、のめり込むことはないかもしれないけど、新しい楽しみ方も悪くない。

もしかしたら次節もスタジアムでガチャガチャを回すくらいのテンションでWINNERを勝っているかもしれない。

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