【速報】『野津田岳人の芸術的なFK弾で広島が勝利』~第16節サンフレッチェ広島VS名古屋グランパス~

2022 J1 第16節
5/28 14:00K.O. @エディオンスタジアム広島
広島(1-0)名古屋
58分 野津田 岳人

チームにコロナウイルスの陽性者が出たことで前節・G大阪戦が中止になった広島は前日練習のみを行って、今節を迎えた。

広島は前々節から先発1選手を変更。柴崎晃誠がインサイドハーフに入って今季リーグ戦先発を飾った。

名古屋は先発2選手を変更。出場停止のチアゴに代わり藤井 陽也がDFラインに入り、レオ・シルバが稲垣 祥とダブルボランチを形成した。

9,937人の観客が守る中でキックオフを迎えると、名古屋がマテウス カストロや柿谷 曜一朗がスペースに流れてボールを引き出してサイドから攻めていった。しかし、広島は3バックが素早くスペースを埋めてシュートを打たせないと、2トップが起点を作りながら、ウイングバックの推進力を生かしてサイドからゴールに向かっていく。6分にCKのこぼれ球を拾った満田がシュートを放った。7分には右からのFKを野津田がゴール前に蹴り込み、GKがこぼしたボールを柴崎が頭で押し込む。しかし、ヘディングシュートは柿谷にライン上で掻き出された。

ピンチを切り抜けた名古屋だったが、緊急事態発生。ランゲラックが足を痛めてしまい、開始9分で負傷交代を余儀なくされる。急遽、武田 洋平がゴールマウスの前に立ち、今季リーグ初出場となった。

守護神をケガで欠いた名古屋だったが気落ちすることなく、サイドから攻めていく姿勢を貫く。15分にマテウスがPA右から左足を振り抜き、このプレーで獲得したCKのこぼれ球を拾った稲垣がミドルシュートを打った。21分にはマテウスがPA左角から無回転気味のシュートを放つも、枠の外へ外れた。

広島は名古屋の攻撃をしのぐと、サイドから反発していく。22分に藤井 智也がスピードに乗ったドリブルで右サイドを突破してシュートを放つと、ゴール前でナッシム ベン カリファが右足でコースを変えたが、ボールはポストに当たった。37分には左サイドの柏 好文からのパスを受けたジュニオール サントスがPA内で反転して右足を振り抜くも、振った足が相手DFに当たってしまい、ファウルを取られてしまう。

両チームともにサイドからゴールに迫ったが、互いの集中した守備を崩すことができず、前半をスコアレスドローで折り返した。

名古屋は柿谷に代えて石田 凌太郎を投入して後半に入った。

広島はプレスの強度を上げた。名古屋のビルドアップをけん制してパスミスを誘発し、敵陣でのプレーを増やしていくも、シュートを打てない時間が続く。しかし、佐々木 翔や塩谷 司が積極的に攻め上がっていき厚みをもたらし、中央を固める名古屋の守備をこじ開けようとする。

そして、58分に右サイドで細かくパスをつなぐと満田 誠が相手に倒されてゴール前でFKを獲得。野津田 岳人が蹴ったボールは名古屋の壁を越えて落ちていき、ゴールネットを揺らした。武田が懸命に飛びつくも、上から落ちるスピードボールを触ることができなかった。7年ぶりに紫のユニフォームを着てゴールを決めた背番号7はコーナーフラッグに駆けて行き、観戦に来ている佐藤寿人さんが付けた背番号11を両手で作り青空に掲げた。

先制に成功した広島は攻撃の手を緩めない。60分に満田のスルーパスに反応したベン カリファが相手の背後に抜け出してシュートを放ち、66分には藤井のクロスにサントスがダイビングヘッドで合わせたが、シュートは枠の左に逸れた。

追いかける名古屋は62分に酒井 宣福と内田宅哉を投入して、クロスを放り込んでいくも、荒木 隼人を中心とした3バックの壁は高く、ゴール前の味方に合わない。

広島は80分に青山 敏弘と永井 龍を投入してシステムを[3-4-2-1]に変更。奪いに行くプレスとブロックを構える守備を使い分けてゴールに鍵をかけていく。名古屋もその1分後に阿部 浩之を入れてシステムを[3-5-2]に変えて前に人数を割いた。しかし、最後まで堅い広島の守備を崩すことができずに試合終了。

名古屋の守備は堅かった。1対1の対応は粘り強く、守備ブロックも統率されていた。なかなか流れの中から決定機を作ることができなかったが、野津田のFKでこじ開けると、途中出場の選手も含めて全員で集中してリードを守り切った。コロナウイルスの感染者が出て今節の準備期間は前日練習のみという難しい状況だったが、チーム全体で戦って勝利という最高の形で乗り切った。広島の団結力はさらに強くなったに違いない。

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