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カザフスタンのススメ

皆さんはカザフスタンという国をご存知ですか?


周り近所に聞くと

・〜スタン…?危険じゃないの?

・そもそもどこにあるの?

・中東の国?


カザフスタン、もとい中央アジアはまだメジャーではないかもしれません。

アイススケートファンなら、デニス・テン選手の故郷といえば、ピンとくるでしょうか。

カザフスタンは周りをロシア、中国、韓国、モンゴル、トルコ等の国々に囲まれ、旧ソ連でもあったためにロシア語が主に話されます。

アメリカとはまた違う、多種多様な文化的バックグラウンドを持っていながら、顔立ちは日本人に似ていると言われることがあります。

「先祖は同じで、肉好きはカザフスタン、魚好きは日本に行った」というアネクドート(ジョーク)があるくらいです。

今回はそんなカザフスタンに焦点を当てて語ってみようと思います。


観光としていくならば、首都ヌルスルタン(※2019年に旧称:アスタナから改称)が個人的なおすすめ。

2019年に日本からの直行便が出るようになりました。

それまでは主に韓国(仁川)、中国(北京)を経由して訪れていました。


国名やなんとなくのイメージから草原、砂漠、と想起する人は少なくありませんが、こと首都:ヌルスルタンに関しよく表現されるのが、「未来都市」という言葉。

黄金に輝く塔、構造が不思議な建物など、日本にいても想像がつかない街並みが見られます。

最も有名なのは、このバイテレク。

鳥の巣をイメージして大統領が走り書きしたものが原型になっています。

登ると街を一望できるほか、大統領の手形のモニュメントもあり、観光客には人気スポット。日中は大行列を成しています。



中央に見えるのは、大統領官邸。

開けた広場にはいつも黒光りの車が停まっていて物々しい雰囲気の一方、一面に咲く花が美しい。


観光スポットという観点では基本的に縦に直進して完結できるコンパクトさも魅力です。

電車はないが、バスやタクシーがある。

距離はあるけれど、迷うほど複雑ではない。

鳥の巣バイテレクに次いで有名なのは、ハーンシャティールというモールでしょうか。

王のテント、の名が示すとおり、テントのかたちをしています。

最上階にはビーチを模したプールがあったりして、なかなか面白い構造です。

世界第9位の国土面積ながら、海がない(正確にはカスピ海がありますが、日本人の感覚で行けるような距離感ではありませんね。。)ので、ここがカザフスタン人にとっての海と聞いてことがあります。

ちなみに、ハーンシャティールへの道中はこんなスポットがあります。

うまい具合に、テントがおさまっている。

歩いていてこんな景色が目に飛び込んできたら、わくわくしませんか。

例えばこれは、何度か火事に遭い、その先端からあがった炎はライターのようだった、という逸話があったり。

全国民が敬虔な、というわけではありませんがイスラム教圏でもあるため、モスクもあります。


夏はこのように綺麗な青空が広がっていますが、真冬にはマイナス20度まで達すること。鳥が羽を広げた格好で凍っていたというエピソードを現地で暮らす友人から聞いたときには驚いたものでした。


ここまでの建築物からすると意外かもしれませんが、ヌルスルタンの街を設計したのは日本人の建築家:黒川紀章氏なんです。

同氏は亡くなってしまいましたが、計画的にはまだまだ進行中とのこと。過去4回ほど訪れましたが、どおりでその度に新しい建物が造られているんだな、と。


また、2017年には万博(当時の首都名で"アスタナ万博")が開催され、日本を含む各国から出展がありました。

欧米や近隣のアジア各国と比べるとまだ旅行先としては有名ではなかった当時、日本人のスタッフが働いているのを見るのは新鮮な気持ちでした。

ちなみに日本館の展示は、案外アニメやロボットなどの"いわゆる"日本ぽさは全く発揮されておらず、お堅い印象を受けました。それゆえにキッズ達が退屈そうに展示を眺めている様子は記憶に残っています。(ある意味、日本らしいのですが・・・。)


この万博跡地は今も残っており、ベンチャー企業などが在籍するビルになっているようです。

目玉でもあった、カザフスタン館(ヌル アレムと呼ばれる、球体型の8F建てなのです)は見るものを圧倒する特徴的なデザインです。万博期間中は一番人気でした。


街設計を日本人建築家が担当していたり、下水インフラを整えたのもJICAから派遣された日本人だったりするけれど、まだまだ日本国内におけるカザフスタンの認知度は高いとはいえない。

とはいえ直行便も出始め、今はコロナの影響でストップしてしまいましたが、実は日本人は30日間の観光目的であればビザなしで入国できるカザフスタン。

コロナショックが落ち着いたら行ってみたい国です。

折しも、きょう5月1日は「カザフスタン民族統一の日」なのでした。


次回はカザフスタンでよく食べられる料理にスポットを当ててみたいと思います。

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