転職エージェントがこれだけは本音で教えてくれること

前回の記事で転職エージェントに聞かない方がいいこと、相談にいかない方がいい人について書かせて頂きました。
転職エージェントも仕事でやっていることなので、本音で話してくれることと話してくれないことがあります。例えば前回の記事に書かせて頂いた通り「転職すべきか否か」について質問すると十中八九すべきと回答されます。
もちろん理由もつけてではありますがエージェントの仕事上そうなりがちです。

なので逆にエージェントに聞いても本音でちゃんと答えてくれるか質問、ぜひ聞いてほしいことについて今回は書かせて頂きます。


■どんな会社・職種に転職できるのかを「ふわっとした条件で」聞く

一番基本的な質問ですが、ぜひこの質問をエージェントにぶつけて頂きたいです。求人情報検索サイトやダイレクトリクルーティングも普及している昨今でも普遍的なエージェントの価値としては「求職者の知らない優良企業を紹介してくれる」ことです。

そのため求人情報サイトの検索条件にないような抽象的な条件で質問していただくことで、エージェントの力量を測ることもできますし自分の知らない優良企業を紹介してくれる可能性もあります。
質問の例としては「ベンチャーなんだけどしっかり儲けが出せるビジネスモデルの会社」「IT企業での就業経験がなくてもいけるIT企業」「自分のスキル感で行ける可能性のある上場企業」などです。

特に自分のスキル感にあっている会社というのはなかなか自分では見つけづらいです。上述した通り転職エージェントの仕事は転職を決めることなので最も得意なのは「受かる会社」を探してくることです。特に初めての転職の方は自分の市場価値の相場観をつかむためにもまずそこを足掛かりにして質問して頂いたほうが良いかと思います。
繰り返しになりますがわざわざ1時間以上の時間を割いて相談をするわけなので、求人情報サイトで検索できるような情報を聞かない方がよいです。エージェントも基本的にはデータベースからの検索のやり方は求職者の方と同じですので、重要なのは給与や勤務地などの定量的な質問でなく定性的な質問をして頂くことです。


■年収を上げるにはどうしたらいいか聞く

転職するうえで最重要項目の一つに年収があると思います。ただ基本的に年収を下げることができれば就職は決まりやすいので、年収を下げる提案については特に聞かなくてもされると思います。なので逆に年収が上がる求人について質問されるのがよいのではと思います。
基本的に1社での経験が長い人、特に新卒で入社されて同じ会社に長くいらっしゃる方の給与はスキルに対する評価とその会社の社内知識の蓄積によるものとの合算になりますのでその割合によって転職後の年収が変わってきます。例えば年功序列で社歴によって年収が決まるような会社ですとその方の市場価値と年収が比例していない可能性がありますのでできる限り早めにそのギャップを認識して頂くのがよいと思います。
その前提でタイトルの質問をして頂くと自身の現在の市場価値と今後どのようにキャリアを積んでいくことで希望の年収が実現できるかを確認頂くことができます。

年収を上げる方法を質問された場合の回答としては、ひとつが単純に年収の上がる求人を紹介されるパターンでもうひとつが今は難しいがこういった経験を次の会社で積むとその年収を実現できる等といった話です。
最終的には求人の紹介と応募になるので転職をする前提で質問頂いたほうがよいです。

それを聞いたうえで例えば年収を上げるための経験を今の会社でも積めるようであれば現職に残留して頂いてからチャレンジしてもいいと思いますし、転職して経験を積んでからさらに年収をあげられてもよいと思います。


■今需要が高まっている職業や業種のトレンドはなにか聞く

求人の市況感について自身の経験を踏まえて教えて頂けるのは転職エージェントくらいではないかと思います。例えば今経理をやっているけど会社で使っている経理ソフトが世の中のトレンドと離れていた場合同じ経理職であっても評価が全く異なります。

求人情報サイトでは営業や経理、人事といった情報でしか検索できませんが、実際に細かく求人要件を見ていくと「○○のツール使用経験」「○○資格保有者歓迎」といった細かい条件がある場合があり、そのときどきのトレンドがありますので自分がその経験そのものをもっているのかや近い経験があるのか、それがどう評価されるのかを聞いて頂くとよいと思います。
経験をつむということにあたっても20代と30代では軌道修正の方法も異なってきますので時間軸も含めて聞いて頂くことでより今後のキャリアプランが明確になるのではないかと思います。

また人によっては自身がこれまで常識だと思っていたことと世の中の流れが大きくずれていることもあり(中にはそれを受け入れられない方もいます)、それを早めに受け入れて世の中のスタンダードに合わせていくことが必要だと思います。自分は今の会社にずっといるから大丈夫という方もいらっしゃると思いますが、世の中のスタンダードについていけていない会社がどうなっていくかは想像に難くないのではと個人的には思います(私自身も同様の理由で転職しています)。


以上が転職エージェントに聞いた方がよい質問の例となります。転職エージェントへの相談の時間がエージェントと求職者どちらにとっても有益な時間となるとよいと思います。

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