見出し画像

転職成功の秘訣は希望企業の決算期

今回は転職成功のためのコツということで、企業の「決算期」に注目することが重要であるという話を書かせて頂きます。転職の際の選考の通過率はその企業を受けるタイミングによって異なります。もちろん急募であったり大量募集であったりという個別の事業はありますが、それとは別にどの企業にも共通する要素として「決算期」があります。その理由について書かせて頂きます。

①「予算消化」が重要だから

基本的な話ですが企業は期初に売上や費用について予算を立て、年度末までにその計画通りに費用を使い売上を達成していきます。予算はお金に関するものだけでなく人員に関するものもあります。今年何名増員したいかと想定退職者数を基に、今年は何名採用すべきかという「採用予算」を計画します。

この計画は人事部が立てるものですが、数字の根拠になっているのは各部署から申請されたの希望人員数です。各部署が自分たちの部署の運営に対して必要な人材を申請します。そしてこの希望人員の妥当性を測る一つの指標として「去年予算通りの人員を採用できたか」という点があります。去年5人採用したいと言って4人しか採用できていなかった。でも部署としては問題なく動いていたとしたら、当然人件費は少ない方がいいので来年は4人でいいんじゃない?となります。もし翌年3人しか採用できなくても問題なく動いていたとしたらさらに採用予算は減らされる可能性があります。
もちろん少ない人員で効率的な運用をすることも重要ではありますが、どんな仕事でも業務量と人員は一定ではありません。イレギュラーが起きることや想定以上に退職者が出てしまう等想定外の事態が起きた場合回らなくなってしまうことは避けたい事態です。

そのため採用計画通りの人数が採用できず次年度の採用予定人数を減らされてしまうなどということはあってはならないため、なんとか計画以上の採用数を確保しようとする動きを現場はしますし、採用人数によって評価が左右される人事部もそれをサポートします。
そしてその動きというのは期末が近づくにつれて活発になってきます。これは企業の動きというよりも人の心理的なところで共感頂けると思いますが、当然企業としては採用人数は確保したいと思いつつも質は担保したいというところで期初には採用ハードルを高めにもうけて選考していきますが、期末が近づき採用人数が予定よりも足りていなかった場合は必然質と採用数のバランスが崩れてくる可能性があります。

このような理由から決算期近くになると選考の難易度が高くなる可能性があるため期末を狙って選考を受けられることがひとつのポイントと言えます。


②多くの企業の決算期は「3月」

では具体的にどのタイミングでどんなスケジュールで選考を受けるようにすればよいのか。まず多くの企業の決算期は3月なので3月を狙って選考を受けられることがおすすめになり、その場合具体的にはどういったスケジュールで選考を進めればよいのか逆算していきます。
まず第一に企業側の「採用人数」のカウントは「年度内に入社した人数」であることが多いことを理解する必要があります(企業にもよります)。例えば3月決算の会社で3月に面接を受けたとしても、入社が4月からになった場合は翌期の採用人数としてカウントされてしまいます。なのでおそくとも3月中入社を狙うには有休消化と引継ぎで1~2ヶ月と考えると1月中には最終面接を受ける必要があります。
そして1月はどの企業も営業日が少なく面接日程も組みづらいので、1次面接はできれば年内に受けておいて最終だけ1月というのが理想的です。1次面接が12月ということは応募自体は11月後半頃までにすればよいということになります。そしてそれまでに書類の作成と応募企業の選定を進めることになるので10月頃から転職活動スタートというのが目安になります。

ちなみに以前もお勧めした方法ですが、よほど書類通過率が高くない限りはある程度の社数をまとめて受けることをお勧めします。期末を狙って通過率を高くする方法を行うためには何よりも選考時期をずらさないことが重要です。そのため何社か受けてみて全部落ちてから次の応募にいくという徐々に通過率を見ていく方法ですと最終的に受かりそうなところに落ち着くまでに時間がかかってしまう可能性があります。書類通過率は実際に受けてみないとわからないことが多いので、ぜひまずは試しで最低10~20社は受けてみることをお勧めいたします。


以上の通り転職には受かりやすい時期と受かり辛い時期というものが存在します。もし時期を選ぶ自由がある場合はぜひそこを考慮して可能性を広げられるやり方で活動して頂きたいと思います。

今回は決算期に注目して受かりやすくなるポイントを書かせて頂きましたが、今後もこのような形で「どうすると受かりやすいか」というところにフィーチャーした記事も書かせて頂こうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?