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ホットライン?!

夫が手術をしてから6日目
夕方、車を運転中に病院から電話。
生きた心地がしないと言うのはこういうことだと思いました。
電話に早く出なきゃという気持ちと、出てしまったら辛い事実を
突きつけられるのではないか?という不安。
取り敢えず運転を止めなきゃいけないので、路肩に停車。
恐る恐る電話に出ると、ICUの看護師さんからでした。

「メガネを持ってきてもらえますか?」

ホッ(-_-;)

このようなこともホットラインに掛かってくるわけね!!
先ずは生死に関することで無くて良かったと思いました。
夫はド近眼なので必ずメガネを掛けるのですが、そういえば手術の際に着ていた洋服と一緒に持ち帰っていたことを思い出しました。
着ていた服は、診察のためハサミで縦横無尽に切り刻まれていたので
メガネの事なんてすっかり忘れていました。

メガネが必要と言うことはしっかり覚醒したのかしら?と思いながら病院に届けに行きました。少しずつ覚醒している時間が長くなってきたようで、どうやら自分がメガネを掛けていたことを思い出したみたいです。
まだしっかりメガネを掛けられるほど頭や右目の腫れは収まっていないのですが、夫は自分の状態を見ることができないし、触ることもできないので分からないのでしょう。

夫は右側頭部の開頭手術をしたので、髪の毛の右半分がきれいに剃られています。看護師さんがそれを見て、なんだか変だから全部剃っちゃいましょうか???と言って下さいました。容体管理で忙しい中、そんな事まで気がついてくれるなんて、心細い私には本当に白衣の天使に見えました。感謝!

メガネと共に持って行ったのがお守り。
ICUは余計な物は持ち込めないのですが、夫の部下がわざわざ貰ってきてくれたお守りでした。

千葉県松戸市にある「万満寺」というお寺のお守りで、日本で唯一脳疾患を治すお寺らしいです。
あの有名な長嶋茂雄さんが脳梗塞で倒れたとき、ファンの方々が大変多くお参りに集まったお寺だそうです。そのことを看護師さんに伝えたら、点滴のスタンドに付けてくれました。

その日の面会は何の反応も無しで、ずっと眠っていました。一日に二回、それぞれ10分の面会なので、目を開けている僅かなタイミングにはなかなか遭遇できません。でも生きていることだけは確かなので、時間が経つのを待つしかありません。

私はといえば、身体は動かない、何も考えられない、いつ電話があるか?怖くて眠れないという状態が続いていて、お腹は空いた気がするのだけど、食べると味がしないのです。砂を噛むような味というのはこのことだ・・・と思いました。

とにかく毎日の面会時間を待つのみです。
手術から一週間が経ちました。山場は2週間と言われているのでまだまだ心配は続いていましたが、とうとう合併症が一つ増えてしましました。
高熱39度が下がらない・・・

術後肺炎を起こしていると言われました。

つづく・・・

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