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初の自社ハードウェア RISC-V AIチップ「Grayskull」を発表、AMD Zenや自動運転チップの生みの親、ジム・ケラーが設立したTenstorrentが開発

AIチップ設計の第一人者であるジム・ケラー氏が率いるTenstorrentが、初の自社ハードウェア「Grayskull」を発表しました。Grayskullは、従来のGPUに代わるRISC-Vアーキテクチャを採用したAIチップで、プログラムが容易で拡張性に優れていることが特長です。また、実行時スパース性や条件付き計算にも優れていると報告されています。

今回発表されたGrayskullは、開発者向けの「Grayskull DevKit」として2種類用意されており、標準モデルの「e75」とより高性能な「e150」がラインナップされています。いずれもAI開発向けの推論専用ハードウェアで、すぐにモデルを実行できる「TT-Buda」と、モデルのカスタマイズや新規作成ができる「TT-Metalium」の2種類のソフトウェアが付属します。

e75
e150

Grayskullの発表は、Tenstorrentが日本の最先端半導体技術センター (LSTC) との提携を発表した直後に行われました。この提携では、TenstorrentのRISC-VアーキテクチャとChiplet IPが活用され、日本におけるAI性能の飛躍的な向上を目指す最先端の2nm AIアクセラレータが開発される予定です。

Grayskull e75は、低プロファイルのハーフサイズのPCIe Gen 4ボードで、消費電力は75Wのシングルチップ構成です。上位モデルのe150は、標準サイズの3/4サイズのPCIe Gen 4ボードで、消費電力は最大200Wのシングルチップ構成となっており、性能と消費電力のバランスに優れています。

Tenstorrentのチップは「Tensixコア」と呼ばれるグリッド状のコアで構成されており、コア間は専用のネットワークハードウェアを介して直接通信できるようになっています。これにより、従来のDRAM経由の通信よりも高速な処理が可能となります。

Grayskull DevKitは、自然言語処理のBERT、画像認識のResNet、音声認識・翻訳のWhisper、リアルタイム物体検出のYOLOv5、画像セグメンテーションのU-Netなど幅広いモデルをサポートしています。

Grayskull e75とe150 DevKitは、それぞれ599ドルと799ドルで購入できます。

詳細内容は、tenstorrentが提供する元記事を参照してください。

【引用元】

【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7

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