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ちむら
2024年2月13日 00:41
ある日の午後、社会の授業中。頭の禿げ上がった教師が1929年に起きた世界恐慌の影響について汗を流しながら説明しているが、クラスのみんなは暑さのあまり授業そっちのけで下敷きをうちわのように仰いでいた。まだ夏休みが終わって間もない9月の上旬、残暑の厳しい日が続いている時季で勉強なんかに身が入らないのも仕方ないだろう。 窓際の席の私も授業の内容など全く頭に入らず、ジリジリと日が照らす校庭をぼんやりと