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今週の水曜、ついに待ちに待った出来事がやってきた。

図書館が再開されたのだ!

今まで、予約本の貸出・返却のみだったのが、やっと閲覧フロアに入って、本を選んで借りることができるように。

「この本!と決めて、予約して借りることももちろんある。
しかし、棚に並んでいる本を眺めて、手にとって「どんな本だろう?」「読んでみようかな?」と、気ままに選ぶのも、大きな楽しみだ。

それこそが、本との出会い。巡り合わせ。

わがやには、小5長男、小4長女、年長次男の3人の子供がいるのだが、彼らが読めるような本を、図書館で借りるのが、私の楽しみの1つである。自分の読む本を選ぶのも大好きだが、子供達が読む本を選ぶのも、これまた楽しくてたまらない。

「これ、好きそうだな」「こういう分野もどうだろう?」「これくらいなら、そろそろ読めるかも」などなど、いろいろ悩みながら、3人の好みや興味に合わせて選ぶ。1人1枚のカードで6冊まで借りられるので、5枚(5人家族分)×6冊=30冊ほど、毎回借りていく。けっこう重たくて、電動自転車のバッテリーが、図書館に行く日は早く減る。

子供達は、気に入ってくれることもあるが、当然、読まないこともある。それでも、全然かまわない。「本を選ぶ」という、楽しい作業をしているだけで、私は大満足なのだ。

今回、数か月ぶりに図書館に足を踏み入れて、改めて思った。

あぁ、この本がたくさん積み上げられた、本に囲まれた空間って気持ちいい。特別だ。新緑の季節に、山にハイキングにいって感じる空のすがすがしさとは違うけど、室内だけど、このじんわりと心にしみこんでくる、本からの優しい風が、私の心を温めてくれる。

これこそ、私の好きなもの。大事な場所。

本そのものも好きだけど、本がたくさんある、本に囲まれた場所が、私にとっては大切だ。

今回の緊急事態宣言で、多くの書店が閉まり、数か月間、本に囲まれることができる場所が、身近になくなってしまった。amazonで、いくらでも注文できるけど、「どんな本だろう?」と棚を眺めて、気になった本を手に取るという、本との出会いの場は、しばし失われた。

今でも、書店の児童書・絵本コーナーは、ぴっちりとビニールで本が覆われて、「どんな本だろう?」と、子供達が立ち読みすることができなくなっている。中身を見ずに買うことは、なかなか難しいと思うのだが。

座って本を読めるスペースもなくなった。図書館でも、イスが撤去されてしまい、親が子供に本を読んであげる光景は見ることができなくなった。じっくり本を選んだり、読むことは、今ではもう難しい。書店も、図書館も、足早に立ち去らなくてはいけない場所になってしまったようだ。

できるだけ早く、ゆったりと、本との出会いを楽しめる場所が、もどってきてほしいなと思う。


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