「ヒルビリー・エレジー」(JDバンス)に学ぶ英語 1

I find the existence of the book you hold in your hands somewhat absurd.
あなたが、この本を手に取っていることを、私はいささか馬鹿げたことであるように思えてならない。

解説
これは、SVOCだ。「馬鹿げた」は少し強い表現なので、日本語版では少し丁寧な日本語訳になっている。

I didn't write this book because I've achieved something extraordinary. I wrote this book because I've achieved quite ordinary, which doesn't happen to most kids who grow up like me.
私は、何かものすごいことを達成したからこの本を書いたのではない。私は、ごく普通のことだが、それでも、私のように育ったほとんどの子供には起こり得ないことを成し遂げたから、この本を書いたのだ。

解説
これは、本の内容(コンテクスト)を理解していないと難しいかもしれない。バンス氏は、非常に変わった人生を歩んだ。彼の曽祖父母や祖父母は、血の気が多く、犯罪すら起こしたり、少女で妊娠したり、そんなことばかりだった。バンス氏の母は、薬物にも手を染めた。だが、今は、なんとか立ち直っているようだ。そのバンス氏が書いた動機が抽象的に表現されている。

アメリカのラストベルト(錆びついた工業地帯)が、いかに、苦境にあえぎ、シリコンバレーのエリートとはかけ離れた存在であるかを、日本のメディアは報道しない。だから、トランプ氏のような狂人が騒いで、それを支持するカルトという図式で日本メディアは説明する。だが、それは大間違いだ。ラストベルトの労働者たちが、どれだけ貧困に苦しみ、絶望の中で生きているのか?それを日本のマスメディアは報道するべきだろう。私も、同情してしまう。

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