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マスクとメイク、4つのキーインサイト

はじめまして。
noteで、「SNSインサイト解析の事例」を紹介しようと思います。最新の未発表事例が中心です。

最初の「SNSインサイト解析」のテーマは「マスクとメイク」にしました。

今、コロナ禍の影響で、電車に乗る人のほとんどがマスクを着けています。夏に向かって一旦減るのではという見方もありますが、秋になったら用心のためにまたマスクの装着率は増えるでしょう。少なくともあと1年くらいはマスク姿がデフォルトになるわけです。

インサイト(コンシューマー・インサイト)については、さまざまな人が正しい意味をnoteでも伝えてくれています。私は「そのインサイトから刺激を受けてプロモーションや商品開発のアイデアが生まれるか」という、結果からの視点で、インサイトと呼べる、呼べないの判断をしています。
ただ、「インサイト」という言葉は消費者調査などに幅広く用いられることが多いので、新プロモーションや新商品、新事業を発動する、特に重要なインサイトを「キーインサイト」と呼ぶことにしています。

さて、「マスクとメイク」のインサイトについて。
『マスクをしている女性とメイクのインサイト』は何でしょう?
『コロナで化粧品の買い方や使い方がどう変わったか、ポストコロナはどうなるか報告せよ』

あなたが化粧品メーカーに勤めていて、そんなお題を貰ったらどうしますか?

化粧品のジャンルごとの売り上げ推移を見てみる、マスクと一緒に購入されている化粧品や関連商品を調べる、街を歩いている女性を観察する、ヒアリングしてみる、消費者アンケート調査をするなどでしょうか。そうですね、SNSのデータ分析や画像検索もやってらっしゃるかもしれません。

私たちは、独自のSNSインサイト解析の手法を使って、インサイト仮説を導き出しています。ツイッターの4月17日~5月18日の「マスク メイク」のヒット数は81,162件でした。膨大ですね。このツイートを定量的に分析するのはさまざまなSNS分析サービスの企業で行われています。
SNSインサイト解析は定性的な分析プロセス手法を主に用いています。

81,162件のツイートから何が求められたでしょう?
グラフでしょうか? %でしょうか? 言葉のランキングでしょうか?
いいえ違います。インサイトの答えです。

これが、それらのツイートから導き出された「マスクとメイク」のキーインサイトです。


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「マスクとメイク」は、大きく4つのキーインサイトから成り立っています。

1つ目のキーインサイトは「アイメイクで頑張る」。このインサイトは観察調査などをしても見つかるかもしれませんし、「最近、女性のアイメイク濃くなってないか?」などの気づきを既に持ってらっしゃる方も多いでしょう。

2つ目は「時短メイクが嬉しい」、これはマスクのおかげで化粧時間が短くなって嬉しいというインサイトです。

3つ目の「リップメイクが出来ない」。このキーインサイトは言われてみたら当たり前かもしれません。このキーインサイトは「食事の時に気になる」「メイクのモチベーション下がる」「ネイルとヘアに凝る」というインサイトに分かれます。

同様に4つ目の「スキンケアにウェイト」。これは化粧品のジャンル別売上変化からも指摘されているようです。このキーインサイトは「マスクでの肌トラブル」「この際、スキンケア極める」「マスク焼けが気になる」というインサイトから成り立っています。

どうでしょう?あなたのアイデアを刺激するインサイトがありましたか?
少なくとも「コロナの影響で、特に『マスクとメイク』の関係を見てみましたところ、4つの大きな変化軸、キーインサイトが分かりました」という報告、マーケット視点の共有は出来るわけです。

今回は「マスクとメイク」のインサイトの大きな要素の確認まで。全6回連載、各2章程度の短文です。

これらの4つのキーインサイトが具体的にどのような意味を持っているか、どんな刺激を与えるインサイトなのかについては、それぞれのキーインサイトの関連インサイトをさらに具体的に見ていくことで明らかになります。
次号以降で。
(金)


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