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郷土玩具蒐集家・浜島静波が発行していた趣味誌『風車』第2期について

 郷土玩具蒐集家・趣味人として知られている浜島静波(Kokeshi Wiki様に詳しい紹介がある)が発行していた雑誌のひとつに趣味誌『風車』があり、最近この雑誌のことが気になってる。川口栄三『郷土玩具文献解題』(郷土玩具研究会、1966年)によると、『風車』は通巻10冊で、第1期(昭和6年9月から昭和7年9月)に7冊、第2期(昭和7年9月から昭和9年7月)に3冊が発行されたようだ。所蔵されている図書館や研究機関を簡単に調べてみたが、第1期の所蔵はわずかながらあるが、私が確認できた範囲では第2期を所蔵している場所はなかった。

 このように『風車』第2期は貴重であるが、少し前に1冊だけ入手できたので以下に書影と書誌情報を掲載しておきたい。私が入手したのは第二期第一号である。

表紙
目次
奥付
おもちゃ塚

大きさ 約19.3cm×約13.7cm、洋装
印刷:昭和7年9月15日
発行:昭和7年9月20日
編集兼発行人:浜島静波
印刷人:富田一二
発行所:大供玩具研究会
項数:40項

目次
口絵 新版賢女盡し 国郷画
風車十句 人魚洞
玩具絵考 尾崎久弥
犬山人形の話 小澤辰雄
津軽のがらがら 木村弦三
座談会 松下さんに物を訪ねる会 浜島静波 とみたいち 岡本六出 松岡嘉一郎 石黒定一 小澤辰雄 松下正影 伊藤蝠堂
郷玩遊狂(編集後記)
おもちゃの伝説と由来
日本玩具史補遺 有坂与太郎

座談会は『郷土秘玩』を発行した松下正影を囲んで郷土玩具について語り合っている。また、「おもちゃの伝説と由来」、有坂与太郎「日本玩具史補遺」は連載物であるので次号以降にも継続するという。個人的に興味深いのは、愛知県の郷土研究、艶本研究で知られている尾崎久弥が投稿していることである。尾崎は愛知県出身であるためであろう。

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