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食の趣味誌『猟味』を発行していた医者・片桐理一郎の経歴

 以下の記事で紹介した食に関する趣味誌『猟味』を紹介したが、この雑誌を発行していたのは片桐理一郎という医者である。国会図書館デジコレで調べてみると、この人物の経歴が少しだけ分かったので以下に紹介してみたい。典拠とした情報も記載しておく。

1892年 4月28日 大阪府に誕生。 ※『大衆人事録 第12版』(帝国秘密探偵社、1937年)
1910年 9月 第三高等学校第三部に入学。 ※『官報 1910年8月2日』
1913年 7月 第三高等学校第三部を卒業。 ※『第三高等学校一覧』(1916年)
九州帝国大学医学科に入学。 ※『九州帝国大学一覧』(1914年)
1918年 2月 九州帝国大学医学科を卒業。
大阪府にある囘生病院産婦人科に勤務。 ※『日本医籍録』(医事時論社、1928年)
1922年 4月 医務長となる。 ※和田英太郎編『大阪囘生病院沿革史』(大阪囘生病院、1924年) 
7月 囘生病院を退職。独立して片桐医院を開院。 ※『日本紳士録 第39版』(交詢社、1935年)、『大衆人事録 第12版』(帝国秘密探偵社、1937年)
1930年 『猟味』第1輯を発行。
1934年 『猟味』第10輯を発行して終刊。
1935年 『燕之記』を発行。
1942年 『牧野信之助君伝並追悼録』に「牡丹の葩の憂欝」を寄稿。
1952年もしくは1953年 死去 ※『会員氏名録』(学士会、1953年)の「逝去会員」

残念ながら生没年は特定できなかったので今後も調査が必要であるが、主な表(?)の経歴は判明した。しかしながら、裏の経歴とも言えそうな趣味の経歴はよく分からない。片桐の趣味の遍歴や交友関係が気になるところだが、大阪や堺の趣味人たちと交流はあったのだろうか。

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