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江戸文化研究者・松川弘太郎の編集した雑誌『好きな道』―軟派文献研究家・広田魔山人の旧蔵書

 以下の記事で紹介したように、江戸文化研究者・松川弘太郎は様々な雑誌を発行していたが、『好きな道』も松川が発行していた雑誌の一冊である。この雑誌の合本を少し前に入手したので、以下に1号の写真をいくつか掲載しておきたい。

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この雑誌の発行は1932年7月で江戸探訪会よりされている。以下に目次も掲載しておきたい。松川が研究してた江戸の風俗、文化に関する記事が中心となっている。

序に代へて
江戸神仏俗信雑記(一) 松川碧泉
鯛の三ツ道具 母袋未知庵
源氏名 竹重虚心
民俗諺歌類纂(一) 松川碧泉
我家の狂歌
鎌倉名数めぐり橋と水 松川碧泉
盲心経絵解 松川碧泉
川柳三題集
鵠沼だより

ところで、上記の写真から分かるように私の入手した『好きな道』には蔵書印が押されている。あらためて蔵書印の写真を載せておく。

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この蔵書印の形が独特なので気になったので国文学研究資料館の「蔵書印データベース」で検索してみると、広田魔山人の蔵書印であることが分かった。広田の蔵書印の紹介によると、広田は蔵書印をななめに押していたようだ。広田のことは以前から気になっていたが、軟派文献を中心に研究していた人物である。私の入手した『好きな道』は広田の旧蔵書であったのだ。

http://dbrec.nijl.ac.jp/CSDB_7152

広田に関する本では、彼の追悼記念に出版された『魔山人翁しのぶぐさ』(太平書屋、1980年)があるが、この本も以前に入手した。機会があれば、この本も紹介したい。

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