GOODな本『作家と楽しむ古典』河出書房
『作家と楽しむ古典』河出書房を今日はおすすめしたい。
池澤夏樹さん編集の日本文学全集にて古典作品の現代語訳を担った作家さんたちが、その過程を振り返って発表する、みたいな本。と、軽く書いてしまったけど中の話はまるで隠密の働きを暗号で読み交わすみたいな胸の熱くなるもので、何かに拘りたい、言葉に思い入れが強い、とかそういう人は読んだら泣くと思う。また、スリルがあってドキドキするようなところがある。つまり、生半可ではないというところ。だけど本のデザインは見やすくてファッション誌かインテリア誌を眺めているようで、それがいっそう隠密の感を強めている気分。バランス取れ過ぎてて、捻くれ者の自分から見て少し腹立たしくなるくらい。けれどいいものは認めざるを得ない。で、字は同じなのに語り手が変われば、違う言葉に見えてくる不思議にも気付かされる。一点をとりあげて深く考えると、ゲシュタルト崩壊して足をすべらせそう。
読書にまつわる隠密のスリルを垣間見たい、不思議の世界に少し探検してみたい、また単純に、古典と現代どっちも手を出したい、舞台裏の話を聞きたい、そんな欲張りさんたちも満足の本だと思います。表紙も納得のかわいさです。飾ってもいいし、固すぎない材質なので持ち運びもライトで扱いにいいです。喫茶店とかにあったらいいかもね。書いてて、優等生すぎやしないかと、憎らしくなってきました。黴臭くてハードでヘビーなカバーや紙で重く綴じられ意味も解らずに活版で何かに耐えるようにしてある書物を本の虫を払いながら無理矢理に読んで頭痛めたりしてやろうかと思ってきました。ただ、ここのところの天候なんやかやでバテているので、私はそんなことは、やはりしないで、youtubeのお気に入りのチャンネルを見ます。
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