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労働組合の執行委員長として意識したこと

そごう・西武の労働組合が、先日、ストライキを行いました。
大手百貨店としては、約60年ぶりのスト決行。労働組合の組織率が下がり、関心が薄くなる中で、注目されるニュースだったと思います。

職場の労働組合で2期連続の委員長を務めた私にとっても、このストに至るまでの一連のニュースには無関心でいられませんでした。

私が率いた労働組合は、組合員は約400名。組合の執行部は12名。
その執行部は、執行委員長、副執行委員長、書記長、副書記長など12名から成っていました。

当時、私が組合の委員長として意識していたことがいくつかあります。

○経営陣の考えに精通すること。役員会の議事録には必ず目を通して役員の考えを基礎として理解すること。
○経営陣とは労働環境の改善のために、ともに尽くすこと。その上で、経営陣の不作為、怠慢については断固として闘うこと。
○他社の先進的な人事制度、面白い人事制度に学び、情報収集に努めること。
○自分の部署においては、大いに仕事も頑張ること。
○よく話し、よく笑い笑わせ、周囲を明るくすること。

委員長の私も含め、組合専従の人間は一人もいない執行部でした。このため、例えば、仕事をおろそかにして経営陣や経営というものから離れたところで騒ぐのはカッコ悪いと思っていたのですよね。
実行力はもちろんのこと、会社の中で知識と情報の最先端を行く集団でありたかったし、優しく温かい集団でもありたかった。そんな思いで活動していたのでした。

当時、私が組合執行部の活動方針として掲げていた4箇条「4つの“火”」をご紹介します。

組合執行部の活動方針
<4つの 「ひ」 >
1. ひらかれた存在でありたい。
 →組合活動を情報発信により見える形にしていきたい。 頼られる身近な存在を目指す。
2. ひとりにしない。
 →組合員の声に耳を傾け、 寄りそうこと。 誰かのSOS を見逃さない。
3. ひとつにする。
 →組合執行部と当局、管理職と非管理職。 いたずらに闘いを煽らず、 職場をひとつにすること
を考えること。
 →我々自身がまず仲良くなること。 非接触の時代でも色々な形の交流を考える。
4. ひ (火) をともすこと。
 →それぞれの仕事においても前線に立ち、職場を活気づける導火線になろう。
 →しんどい思いをしている人たちに、希望を持ってもらえるために一人ひとりができることをしよう。

いわゆる経営や当局との闘争方針とは異なる、組合の執行部としての活動方針を掲げたわけなのですが、執行部一人ひとりはこの通りに活動してくれました。
会社の労働組合には色々なカラーがあると思いますので一概に言えないのですが、組合の役員として活動中のみなさまのお役に立てればと思います。

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