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  • テキストカラテ私論

    サイバーパンクニンジャアクション小説「ニンジャスレイヤー」の構造・形式面について、素人なりに独自見解を述べます。また、「逆噴射文体」についても考えてみます。

  • レビュー等の駄文

    レビュー等の駄文です

  • ヤクザヘヴン

最近の記事

ラブとかリスペクトとかカボチャとニシンのパイについて書け

はいどうもー! 早速だけど、みんなちゃんとつかんでる? って聞かれても大半のひとはつかんでる自信がないし、中には自分の作品を読んでもらったら「しょっぱなからつかんでないのでだめ」みたいなダメ出しをズバリくらったひともいるだろう。 でもね、俺は自信を持って断言するけど、コツさえ分かってれば作品の冒頭出だしの短い部分だけでちゃんと観客とか読者とかをバッチリつかむのは朝飯前になるし、ここが分かってるだけで作品全体のクオリティも突然大幅アップする。俺の話を聞いたらそうなる。そこで、

    • ニンジャスレイヤーは倫理

      (ヘッダ画像は物理書籍公式サイトより引用) はいどうもー。早速だけどみんなはパルプ好き? 俺は大好きだ。だから俺はいつも油断なく真の男が好む真のパルプ、つまり、一話完結型とかの手軽に読むことができる、カラテモンスターの域に達した主人公がアクションを繰り出してファック野郎を叩きのめし、そしてその主人公のアクションは、単に敵を叩きのめすアクションにとどまらず、サイバーパンクそのものの世界で抑圧されどん詰まりの袋小路であえぎ立ち往生しているやつらにとって、ふたたび歩み続けるための

      • おまえら全員ちゃんと天才らしくしろ

        (ヘッダ画像は公式サイトより引用) はいどうもー。天才のみんなお久しぶり―ってあいさつはこれくらいにして早速だけど愚痴から入る。なんについての愚痴かというと、血で血を洗う配信サービス戦争の犠牲者として最近ごく一部で話題になってる『ラーヤと龍の王国』の微妙な出来についてだ。観てない人が大多数だと思うけど、公式サイトであらすじとか登場人物とかをチェクしてもらえば、俺が以下何を愚痴ってるのかは大体理解してもらえると思う。 ついにディズニーが暗黒メガコーポの本性をあらわにしてきた

        • 「犯人はキャス」を見事に証明した傑作『ナイブズ・アウト』

          (ヘッダ画像は公式サイトから引用) 手短にいきます。早速ですけど自分、正直ミステリーはあんまり好まないんですよ。「犯人は誰だ」とか「ラストに待ち受ける驚きの真相」とかにそこまで興味が持てない体質です。「驚きの真相」なんてのがあるならラストじゃなくて中盤で明かして、その「真相」が登場人物に与えた影響や、その「真相」を受けての登場人物の選択みたいなのを突き詰めたほうがストーリーとして面白くないですか? だけど本作『ナイブズ・アウト』は、ミステリーの好き嫌いに関係なく強力にオス

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        記事

          たまには本気で二次創作してみろ

          はいどうもー。風物詩の季節ですけど、みなさんはかどってますか? 順調に進んでる人も迫り来る入稿タイムリミットの恐怖に怯えてる人も、俺はひとしく応援してるからな!(よっぽど人倫にもとるような作品じゃない限り) だからまあ、今回の話は俺からのちょっとしたエールくらいに思ってほしい。 で、俺は今回これを声を大にして言いたかった。 二次をやってるやつの中にもし「どうせ二次だから」みたいな変な自己卑下してたり、そんな自己卑下が理由で手を抜くやつがいるとしたら、そいつはとんでもない

          たまには本気で二次創作してみろ

          やっぱ人間愛されてナンボっすわ

          はいどうもー! 最近なんかいきなりクッソ寒くなりすぎだ! 寒さに負けないように、今回はがんばってテンションあげてくぞ! てか何で寒い季節になると人恋しさみたいなのが無駄に突き刺さってくるんでしょうかね。あれほんと迷惑。ぶっさされ過ぎてマジつらい。俺なんか刺突されまくって日々ブリーディングハートだ。そういう過剰バックスタブみたいなのは今すぐやめてほしい。そこまでされるようなこと俺なんかやった? 全然身に覚えがないんだけど。 ……いや俺だってほんとうは、他人に言われなくても自

          やっぱ人間愛されてナンボっすわ

          けっきょく「おもしろい」とは何なのか? あと三人称で書け

          はいどうもー…… …… ……みんな観た? 俺は当然公開直後に観た。そして悲しみに打ちひしがれた……なんてことだ……人類の未来を救うべくサラ・コナーが遂に帰還したっていうのに、それでも人類は救われなかった……パルプの神よ、いったい何がいけなかったというのですか……!? ……っていつまでも落ち込んでてもしょうがないんで早速『デス・ストランディング』はじめたんだけど、誰がなんと言おうと俺はこれをすごい傑作だと思います。いや確かに監督監督って呼ばせてるくせに相変わらずカットシー

          けっきょく「おもしろい」とは何なのか? あと三人称で書け

          『ジョーカー』を今すぐ観ないやつは腰抜け

          ヤバい。期待と前評判を大幅に上回る大傑作。もう今年ベストはこれで決まりでしょう。これを更に上回る作品が出てきたら自分は多分腰抜かすと思います。スリービルボードとかローマを観たときに感じた「あっこれアカデミー賞決まったな」感(結局どっちも作品賞は取れなかったけど)を何倍にも増幅したア決感に襲われた。興奮が収まらないので興奮のままに書きます。 とにかくどこが凄いのか。自分としては以下の二点が最大のポイントだと考えました。以下手短に。 なお、自分としてはネタバレ避けてるつもりで

          『ジョーカー』を今すぐ観ないやつは腰抜け

          コナンがおれにサブテクストをおしえてくれる

          はいどうもー。さっそくだけど、みんなコナンはもう観た? 実は俺は最近になってようやく観た。前々から面白いっていう評判は聞いてたけど、まあ面白いって分かってるやつならわざわざ観る必要ないかなみたいな妙な心理が働いて最近まで観なかった。それが最近になって偶然Netflixでコナンを観れることを知ったんで、空いた時間で試しに観始めたら、これがもう面白いどころじゃない。圧倒的に凄い。凄すぎる。面白すぎて俺は頭に来た。何で誰も俺に「コナンは面白い」じゃなくて「コナンは超凄い傑作だ」って

          コナンがおれにサブテクストをおしえてくれる

          わたくしは『ゲーム・オブ・スローンズ』最終シーズンを容赦なくヴァラーモルグリスします

          (画像はHBO公式サイトから引用) ようこそいらっしゃいました。わたくしは日々大量のテキストを執筆していますが誰にも読ませるつもりはありません。しかしつい先日、とある知り合いの阿呆が『エイリアン2』のようなとても分かりやすい映画を例にストーリーの解説を行っただけで自慢顔で偉そうにしている上、あろうことか真の女の中の女であるこのわたくしのことを指して暗に狂人呼ばわりしているのを発見して怒り心頭に発したため、やむを得ずこのテキストを公開することとしました。 問題の記事のリンク

          わたくしは『ゲーム・オブ・スローンズ』最終シーズンを容赦なくヴァラーモルグリスします

          月を割るにもコツがいる

          はいどうもー。めんどくさいので早速本題に入る。今回は、少し前に話したこれの補足説明です。 これ読んで月を手軽に割ることができると誤解しちゃった人がいるかもしれないけど、そんなわけない。月割るのはすげえ難しいに決まってる。なのにもし誤解した人がいたとしたら、完全に俺の書き方が悪かったせいなので申し訳ない。申し訳ないので補足説明することにした。 つまりこういうことだ。クライマックスを盛り上げようと思って色々工夫した結果、派手な驚きのイベントが起こり主人公は大活躍して痛快にラス

          月を割るにもコツがいる

          今こそ名文を装備する時だ

          ストーリーテリングとは、ある約束を受け手と交わすことだ。しっかり耳を傾けてくれるなら、驚きを与え、想像もつかないレベルと方向で人生の痛みや喜びをお見せする、という約束である。何より大事なのは、それをさりげなく、ごく自然にやってのけることで、観客がみずから発見したかのように仕向けなくてはならない。(中略)洞察は観客が注意を傾けたことで得られる報酬であり、巧みに設計されたストーリーはシーンにつぐシーンでこの楽しみを提供してくれる――ロバート・マッキー著『ストーリー』より引用 ウ

          今こそ名文を装備する時だ

          「The Favourite」(邦題:女王陛下のお気に入り)だらだら感想

          久々に作ってる側が観客の理解を積極的に拒んでくる作品に出くわして困惑。困惑してるんだけど困ったことに面白かったんで、困惑したまま思いついた順に書く。予告編に無駄に盛られたナレーションやテロップや邦題がクソとかそういうのはもう言い飽きたのでそのへんはすっ飛ばす。 スクリーンに展開する表面的な要素だけ見てこの映画を「政治を風刺したコメディ映画」だとか言ってるような映画評論家がいたら、そいつのことは今後一切無視して良い。唐突なフレッシュトマト投げつけられおじさん(あれトマトだよね

          「The Favourite」(邦題:女王陛下のお気に入り)だらだら感想

          『ファースト・マン』評:空想譚としての月世界旅行

          はじめに 2019年2月8日、デイミアン・チャゼル監督の長編商業映画第三作となる『ファースト・マン』が日本国内でも公開された。しかるに、その全貌が明らかとなった本作は、チャゼル監督がそのフォルマリズムの映画作家としての側面を極度に先鋭化させた作品であった(念のために断っておくが、評者には、「フォルマリズム」という用語を特定のイデオロギーに基づいて蔑称として用いる意図は一切ない)。本作の内容がアポロ計画による月面着陸という、およそその内容を知らぬ者はないといえるストーリーを扱

          『ファースト・マン』評:空想譚としての月世界旅行

          中島敦だけは早いうちに攻略しとけ

          * 引用テキストは青空文庫から引用しました。 はいどうもー。みなさんの文豪攻略の進み具合はどんなですか? てかここ数年ね、マンガやアニメやソシャゲ等々でいろんな文豪が出荷されて流通してるけど、なんか公式とかのほうがコンテンツの消費スピード遅らせるために、文豪攻略しようとしてるユーザーを意図的に間違った導線に乗っけようとして姿勢が目に余る。特に目立つのが「中島敦」の扱い。公式側の「中島敦」の扱い見ててね、正直俺は内心ムカついてた。「中島敦」をメインに据えた展開してるくせに、ユ

          中島敦だけは早いうちに攻略しとけ

          展開に困ったら取り敢えず月を割れ

          はいどうもー。いやー、去年のパルプの盛り上がりはちょっとしたどころじゃない歴史的事件でしたね。言うまでもなく、第1回逆噴射小説大賞のことですよ。平成最後の逆噴射小説大賞にふさわしい盛り上がり。選考したダイハードテイルズの皆様も逆噴射先生も、そして応募した異能者の皆様、本当にお疲れ様でした。というか、急に1000人単位とかで大量発生した異能者が気軽に原稿を投げつけてる様子を見てて、審査する先生方がマジで過労死するんじゃないかと気が気でなかった。 でね、年も改まったので、逆噴射

          展開に困ったら取り敢えず月を割れ