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食事管理の「食べてはいけない」を、「おいしく食べよう」へ変える

おいしい健康CEOの野尻です。
毎週書こうと思ったけど、2回目にして早々に挫折しました。
でも別に良いんです、それで。
記事を時系列でつなごうと筆が止まるので、思ったことを順不同につらつら書くようにしてみます(といいつつ、今回だけは前回のつづき)。

本当のティラミス

クックパッドには毎日、たくさんのレシピが投稿されます。当時すでに200万品以上のレシピが存在しました。私はクックパッドの創業には関わっておらず、入社した際には既に著名なサービスになっていた時期でしたけれども、創業初期には「プロの料理家ではない、素人のレシピを誰が見たがるのか」といったような意見を言われたろうことは想像に難くありません。実際、「こんなのは本当のティラミスではない!」というような、投稿レシピへの批評もあったりしました。

「こうあるべき」からの解放

確かに「本当のティラミス」は、存在するのだと思います。wikepediaをみると、イタリア人菓子職人のAdo Campeolさんがティラミス(を作る手順)を考案したそうです。ですので、プロの味・作り方を知っている方からすれば、クックパッドにあるように、家庭によくある材料で作られたティラミス(典型的にはマスカルポーネチーズをクリームチーズに変更)は邪道なのかもしれません。

しかしもし、家庭の日常において、ほんのちょっとしたお祝いの日やお休みの日にでも、「かなりティラミス風ではあるものの、本当のティラミスではない、やたらと美味しいデザート」が食卓にあがったら。
テンションが上がりまくる家族の姿が、目に浮かびます。

20-30年前くらいに発行されたレシピ本をめくってみると、家庭料理であるにも関わらず、かなり本格的な作り方・材料のレシピがほとんどです。おそらく当時は、「おいしい食事=レストランで出てくるようなシェフの食事」という考え方が一般的だったのでしょう。その流れで、家庭料理においても「こうしなければいけない」という、”料理のルール”が大切にされたのだと思います。プロが監修した手順を踏んだ料理は、当然のようにとてもおいしく仕上がります。けれども毎日の家庭で、食材や調理器具が不十分な中で、それを作り続けるのは難しい。そのような中で誕生したクックパッドは、「こうしなければならない」から家庭料理を解放したのだと思います。

「食べてはいけない」からの解放

実は栄養も、これと似たような風潮があるように思います。
---「健康でありたければ、食べてはいけない」。

食べものに困らない飽食の現代において、食べすぎることと、肥満や糖尿病などの疾患の増加が結びつけて考えられるようになりました。確かに食べなければ体重は減りますし、血糖値が下がる方もいるでしょう。しかし、必要な栄養素が不足してかえって不健康になったり、節制のつらさからストレスを抱え、リバウンドしたりするリスクが増加することもあります。またそもそも、体重を減らすことが健康につながるかどうかは、人によって異なります(体重を増やした方が良い人もたくさんいます)。

ですから、「◯◯を食べなければ、健康になる」ほど、食事は単純なものではないように思います(単純化によって考える負担を減らすこと自体は、大切なことと思います)。あれはだめ・これはだめとダメ出しされてばかりの食事管理では、食べる楽しみを失って、嫌になってしまうこともあるでしょう。そこでおいしい健康では、食べてはいけないではなく、「食事をもっとおいしく楽しむための食事管理」を実現したいと考えるようになりました。

おいしいからこそ、続けられる

健康維持や体づくり、病気の治療のため、エネルギーやたんぱく質、塩分といった制約や目標が必要であったとしても、理想的な栄養バランスを満たしつつ、いかにして毎日の食を楽しむことができるか。これが私たちおいしい健康の使命です。
科学的な根拠に基づく食事を、難しさや煩わしさを感じることなく、おいしく手軽に楽しめるような食環境の実現。そのために、当社の管理栄養士のつくるレシピのひとつひとつ、エンジニアやデザイナーがつくる献立提案プログラムやアプリそのものに、たくさんの「くふう」を詰めこんでいます。
道半ばではありますが、「私たちの健康を維持するための食事は、おいしいからこそ続けられる」と考えています。

おいしい健康のティラミス

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ティラミスの話をしたので、おいしい健康のおすすめティラミスを掲載しておきます。

「オートミールで 簡単ティラミス」(164 kcal、食塩相当量 0.2 g)
https://oishi-kenko.com/recipes/18323

「水切りヨーグルトでティラミス」(163 kcal、食塩相当量 0.1 g)
https://oishi-kenko.com/recipes/10946




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