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ソフトバンク「プラ袋やめます」への違和感(エシカル100考、76/100)

ソフトバンクさんが、全国の携帯販売店で使用するプラスチック袋を廃止し、代わりに石灰石などでできたLIMEX製の袋を使用するというニュースを読みました。年間約550万枚のプラスチックの袋が削減できるそうです。(バナーの写真はこちらの記事のスクショを使用しています)

これは、かなり問題があるのでは、と思います。表面的にいいことをしている感だけ出して、本質を無視したグリーンウォッシュの最たるものでは?と感じるからです。

LIMEXならびにTBM社さんに恨みがあるわけではないのですが、LIMEXの環境負荷については多くの指摘の声が上がっています。

オルタナさんの記事がとてもわかりやすいので、是非読んでください。上中下と分かれていますが、読みやすいです。

石灰岩と石油系樹脂(プラスチックと変わらないともいえる)の複合物でしかないということ、石灰石を燃やすとかなりの温室効果があること、紙は古紙として再生できるのに、LIMEXが混ざってくると混乱と負担が増加すること、、などなど。

スウェーデンなどで教えられている環境教育として、地上のものは地上で、地下のものは地下のままで、という原則があると聞きます。

地上の木などは資源として活用しても地球環境に過分な負荷を与えないが、地下の石油・石炭を掘り起こして、自然のままでは地上には存在しないはずなのに活用すると、地球環境に過大な負荷がある。だから地上/地下で資源を考えようというものだそうです。

石灰石由来の素材というのは、地下のものです。

LIMEXは、日本発のイノベーション素材!!みたいな感じで、とっても見栄えがいい。俗受けをはかりたい企業にうってつけのグリーンウォッシュ素材になりかねない、、と思います。そして、実際にそうなっている現状が進んでいるのでは、、と思います。

本質は何なのか?プラスチックやめました、環境にいい新素材使います、日本のイノベーションです!といって世間受け、株主受けをしたいのか?

地球環境と持続可能性とビジネスをしっかり結びつけていきたいのか?

紙にも環境配慮の物が多数あります。別にバナナペーパーを使ってとはいいません。普通にFSC認証の物に統一するだけでもだいぶ変わるはず。

あとはプラスチックの袋を使っても、ブーメランバックとして回収・再利用などをしていけば、環境負荷はだいぶ減らせるはず。

やりようはいろいろあるし、お客さんを巻き込んだ上手いマーケティングもいくらでもできるだろうと思うのですが、なんだか安易な俗受けウォッシュに飛びついちゃったなあ、、、と思いました。

どうするのか?

まあ、結局は袋をもらわないで、エコバックとかふろしきに入れる/包むようにすればいいってことだと思います。

TBM社さんもこういった問題点があることはご存知なはずなので、次の対応をちゃんとお考えだと信じます。

でも当面は、グリーンウォッシュ御用達になっているという悪口も言えてしまえそう、、で、実際に嬉々としてウォッシュのために飛びつく企業様(SDGsバッジおじさん多し)も増え続けそう、、。

すいません、最後の方は悪口です。

ソフトバンクさんは今からでも変更はできると思います。ソフトバンクさんほどの企業が取り組みをされるのなら、ビジネスやユーザーの生活の中できちんとしたインパクトにつながるデザインというのができると思います。

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