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『ほどけそうな、息』と『まだ見ぬあなたに』(小澤雅人監督)、前向きな歩みなおしをささえる社会について

児童相談所の職員や保護家庭の実態をえがいた『ほどけそうな、息』と、のぞまぬ妊娠と特別養子縁組をえがいた『まだ見ぬあなたに』。

小澤雅人監督の2作品の併映を、ポレポレ東中野で観てきました。

続けて観るのはつらいかも‥と思ったけど、小澤監督の、人の前を向く力を信じた作品作りのおかげであたたかい気持ちで観られました。

『ほどけそうな、息』の作品紹介に「。多くの児童相談所の職員たちはその職務を果たすべく懸命に働いているが、世間の風当たりは強い。児童虐待死関連のニュースが流れるたびに、その非難の矛先は児童相談所に向けられる。」とあるように、児童相談所も若年者の予期せぬ妊娠も、悲劇的でセンセーショナルなニュースは報道されるけれど、現場の人たちのたゆまぬ地道な働きによって、日々少しづつで前向きな変化はたくさんおきて積み重なっているんだろうな、と思います。

つらいことがあろうと、周囲の人たち、社会によって、何らかの解決策を見出してまた歩みだすことはできるということ、そんな社会を維持する大切さ、などを伝えてくれているのかなと思います。

元当事者といえる、世代が上の人との会話から何かがひらけてくる展開なのも印象的です。

『まだ見ぬあなたに』のラストがすごく好き。16日まで上映されています。

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