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市場のミラージュ(蜃気楼)!希望的観測から抜け出す方法

希望的観測とFXトレーダー

FXトレーディングの世界では、多くのトレーダーが市場の未来を予測しようとします。

しかし、成功への道は単純ではなく予測以上のものを必要とします。

この記事では、FXトレーダーが陥りがちな心理状態の一つである
#希望的観測 」(Wishful Thinking)

に焦点を当て、それを理解し克服することがどのようにトレーディングに役立つかを探ります。

また希望的観測をもつことは悪い事なのか??についても言及していきたいと思います。

希望的観測とは?

希望的観測とは、人間が持つ、現実よりも理想を追い求める深い心理的傾向のことを言います。

この現象は、我々が願望や希望、深い欲求に基づいて、実際の状況や可能性を楽観的に見積もる時に顕著に表れます。

人は、自らの望む結果や最も希望に満ちたシナリオが現実のものとなると信じたいという、根源的な衝動に駆られています。この心理状態は、日常生活のさまざまな状況や意思決定の場面で目にすることができます。

例えば、新たな挑戦や未知の領域に踏み出す際、我々はしばしば、成功の確率を過大評価し、失敗のリスクを過小評価する傾向にあります。

なぜ希望的観測をもってしまうのか!?
希望的観測を持つ理由


希望的観測を持つ理由は、人間の心理的特性と認知バイアスに深く根ざしています。
以下に、KEYとなる単語を並べてみます。

#楽観バイアス
#確証バイアス
#過去の成功体験
#感情的な投資
#社会的影響
などがあります。

これは私たちの心理的なメカニズムと日常生活のさまざまな状況に根ざしています。
ここでは上記にあげたワードをより身近な例としてこの心理現象をわかりやすく解説します。

楽観バイアスとは

あなたが新しいレストランを見つけた時、そのレストランが良いというレビューをいくつか読んだ後、そこで素晴らしい食事体験ができると期待するのは自然なことです。

この期待は、良い結果が起こりやすいという楽観的な見方に基づいています。
これが楽観バイアスで、私たちは自分にとって好ましい結果が起こると信じやすい傾向があります。

トレードに言い換えれば、
ある通貨ペアで #買いポジション を持ったとします。
そしてその後にその通貨ペアの将来性に関する数件のポジティブなニュースを読みあさります。

そして上昇すると楽観的に強く信じる状況です。

確証バイアスとは

友人が新しい映画を

「最高!」

と絶賛しているとき、その映画が自分も好きになると期待して観に行くかもしれません。

もし事前にその映画を好きになると信じている場合、映画のポジティブな側面を特に見つけ出しやすくなり、否定的なレビューや批判を無視しがちです。

これは、自分の既存の信念を補強する情報だけに注意を向ける傾向、つまり確証バイアスの一例です。

過去の成功体験とは

あなたが以前に特定の試験勉強法で高得点を取ったとします。それから、その勉強法が今後も同じようにうまくいくと強く信じるようになるかもしれません。

この信念は、過去の成功体験に基づいており、それが未来も同様に成功する保証ではないにもかかわらず、同じ方法に固執する原因となります。

トレードではこの傾向はかなり強いです。
例えば、あなたが特定の通貨ペアで使用したトレーディング戦略が以前に大きな利益をもたらしたとします。
その結果、あなたはその戦略が将来も同じように効果的であると強く信じ、市場環境の変化や新しい情報を考慮せずに、同じ戦略に固執するようになるものです。

感情的な投資とは

お気に入りのスポーツチームが大事な試合に臨む際、勝つと強く信じることは一般的な現象です。

この信念は、チームへの愛着や応援という感情的な投資から生じます。客観的な統計や試合の状況よりも、チームへの希望と願いが信念に影響を与えることがあります。

社会的影響とは

ある商品がSNSで話題になっているとき、周りの人たちがその商品を褒めちぎっているのを見て、それが本当に素晴らしいものだと信じ込むことがあります。

これは、社会的な影響や集団内での合意が個人の期待や信念に影響を与える例です。

トレーディングも同じですが、最近特に顕著になってきております。

例えばある通貨ペアが #トレーディングコミュニティ#ソーシャルメディア で大きく話題になっている状況を挙げることができます。

多くのトレーダーや分析家がその通貨ペアの将来的な価格上昇を楽観的に予測しているのを見て、実際に自分自身で深く分析を行うことなく、それらの意見に同調してその通貨ペアに投資することです。





いかがだったでしょうか。

上記はあくまでも一例であり、ぜひご自身でもあてはまるような事例を作って見て下さい。

そうすることで、1つ1つの言葉がしっかりと理解できると思います。

また同時に客観的な自分分析もできるはずです。

希望的観測の危険性

希望的観測は、 #FXトレーディング において #リスク管理 をおろそかにする大きな要因となり得ます。
市場の現実を直視せず、個人的な希望に基づいて取引を行うことは、大きな損失につながる可能性があります。

また、このような #思考#トレーダー を感情的な決定に駆り立て、長期的な戦略や計画から逸脱させることがあります。

希望的観測を克服する方法

FXトレーディングでは、客観的な市場分析、厳格なリスク管理、明確な計画と戦略の策定、そして自己反省と学習が成功への不可欠な要素です。データと事実に基づいた分析を行うことで、感情や希望に流されることなく、市場の動きを正確に読み解くことが可能になります。

また、事前に設定した損切りルールの徹底やリスクの管理は、不測の市場変動による損失を最小限に抑えるために極めて重要です。

さらに、トレーディングプランと戦略を明確にすることで、一貫性のある取引が実現し、感情的な決断を避けることができます。

最後に、取引の振り返りを通じて、何が成功に繋がり、何が失敗の原因となったのかを分析することは、自分自身の希望的観測に気づき、それを克服するための貴重な洞察を提供します。

ポイント

  1.  #客観的分析

  2.  #リスク管理

  3.  #計画と戦略

  4.  #自己反省と学習

まとめ

希望的観測は、人間が楽観性を持ち合わせていることの表れであり、それが時には大胆な行動や新たな試みへと促します。

しかし、この楽観性が過剰になると、現実を見失い、不合理な判断やリスクの見落としにつながることもあるのです。

希望的観測は、心理学において多くの研究の対象となっており、なぜ人間がこのような思考パターンを持つのか、どのようにして我々の判断や行動に影響を与えるのかについて、深い洞察を提供しています。

この心理的傾向は、確証バイアスや楽観バイアスなど、他の認知バイアスと密接に関連しています。

結局のところ、希望的観測は、人間の希望と夢を追い求める美しい特質でもありますが、同時に、現実とのギャップに直面した時の失望や挫折を招く原因ともなり得ます。

この心理的傾向を理解し、自己反省を通じて、よりバランスの取れた視点を持つことが、トレード及び、幸福への道を見つける上で重要ではないでしょうか。

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