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青山椒の話と、山椒のステーキソース

こんにちは。大家輝です。

今日は山椒の使い方についてお話します。山椒はかなりマニアックな食材なので、あまり興味を持たれないかも知れませんが、食に興味がある方ならぜひ読んでみてください。

青山椒は想像以上にインパクトのある食材なので、マンネリしていた料理を劇的に変える力を持っています。ぜひ山椒の特徴を知って、使ってみることで、日頃の料理のバリエーションを増やして頂けたらと思います。

先に、結論から言うと、僕の考える山椒の特徴はこちら。

・突き抜ける柑橘の香りの爽やかさ
・ピリリッと癖になる刺激

これらの特徴から思いつく、料理への活かし方がこちら。

・油っぽい食材と相性が良さそう
・優しい味付けの料理のアクセント

ちなみに、青山椒を使った何種類か料理を妻に食べてもらったのですが、かなり高評価でした。山椒ってこんなに爽やかなんだと驚いていて、普段じゃ食べられない贅沢な味だと言っていました。(妻は辛いのが苦手ですが、痺れる辛さを和らげたので大丈夫でした。)

山椒の話をしたあとに、その料理の活用方法をご紹介していきます。興味ある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

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▼突き抜ける柑橘の香り

初めて青山椒を食べた時に、衝撃を覚えるのがこの香り。山椒はめちゃくちゃ柑橘の香りがします。山椒ってピリリッと痺れるような辛さがするイメージですが、それと同じくらい、かなり爽やかな香りが鼻を突き抜けます。

というのもこの山椒、実はミカンの仲間でよく見ると小さいミカンやスダチのような形をしています。

ちなみに写真の山椒は、青山椒といって未熟な山椒です。青山椒はそのまま食べることもでき、よく山椒の佃煮とかに調理されたりします。

完熟した山椒は赤褐色の色をしていて、実山椒と言われています。刺激と香りはこちらが強く、固いため粉末にして使われます。山椒の皮が花のように開くことから、『花椒(ホワジャオ)』として呼ばれ、四川料理などで親しまれています。

青山椒は6〜7月頃に市場に出回り、実山椒は11月秋ごろに出回ります。もしかしたら、今年は青山椒が買えるギリギリの時期かも知れません。

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▼ピリリッと癖になる刺激

山椒の刺激は、皆さんもだいたい知っていると思いますので、そんなに詳しくは書きませんが、この刺激はなんともくせになってご飯がすすむ味になります。

ちなみに、生のままで山椒を食べると舌が痺れすぎるので、軽く下処理をした方がいいでしょう。

下処理はかんたん。鍋で水を沸騰させて、水に対して1%の塩を入れ、山椒を茹でるだけ。5分程度茹でたら、お湯を捨て、再び水を入れてしばらく漬けておきます。これで痺れが和らいでいきます。

あまり漬けすぎるとせっかくの痺れがなくなってしまうので、20分置きに味見をして、好みの痺れ具合で水を切るといいでしょう。

後は、水気をキッチンペーパーなどでしっかり取ってから、ジッパー袋などで冷凍保存しておくと使いたいときにいつでも使えます。

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▼料理の活かし方

柑橘系の爽やかさと、ピリッとした辛味から、山椒はお肉料理や揚げ物料理などの油っぽい料理との相性が良さそうです。油の特有のもたつきを、爽やかな香りがメリハリをつけくれて、最後まで美味しく食べられるようになります。

透き通った出汁やスープなどの優しい味付けがされた料理にも、山椒を少しかけると良いでしょう。ピリッとした刺激と突き抜ける爽やかさが、アクセントには一役買ってくれそうです。

一例ですが、山椒は以下の料理に使えそうだなと思っています。

【油っぽい料理】
・揚げ物全般
・バラ肉、肩ロース、サーロインを使った料理
・牛ミンチ、豚ミンチなどを使った料理
【優しい味付けの料理】
・お澄まし
・野菜の出汁煮
・ポトフ

実際に作った料理は『ステーキソース』、『山椒のタルタルソースとイカリングの揚げ物』、『豚バラ肉と白菜の出汁煮』に山椒を使ってみました。どれも美味しくできたので、この辺の合わせ方はおすすめです。

後は、『山椒をつかったソーセージ』や『山椒を和えたポテトフライ』、『山椒のペペロンチーノ』なども作ったら面白そうなので、機会があればつくってみたいと思います。

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▼山椒のステーキソース

個人的にお気に入りなのがステーキソースなので、最後に作り方を紹介したいと思います。

【材料(4人前)】
・玉ねぎ 50g
・にんじん 50g
・セロリ 25g
・青山椒 15g
・本みりん 大さじ2
・醤油 大さじ2
・酒 大さじ2
・バター 20g

【作り方】

玉ねぎ、にんじん、セロリを乱切りにして、フードプロセッサーに入れて回します。

鍋に食用油を入れ、玉ねぎ、にんじん、セロリを入れ、弱火で玉ねぎの色が透き通るまで加熱します。

弱火でじっくり火を入れることで、野菜の甘味を引き立てることがポイント。

本みりんと酒、細かく刻んだ山椒を入れ、軽く沸かしてアルコールを飛ばします。ステーキソースの味に負けてしまわないように、この時の山椒は下処理をせずに生の山椒を刻んで入れています。

その後醤油、バターを入れて、軽く沸かしたら完成です。

後はステーキを焼いて、ソースをかけたら出来上がりです。甘辛いステーキソースに、山椒の爽やかな香りと刺激がアクセントになっていて、とても美味しく出来ました。

今回は牛モモ肉といった、比較的さっぱりしたお肉でステーキをしましたが、牛肩ロースやサーロインなどの脂身が適度に入ったお肉の方が、この山椒のステーキソースはさらに相性が良さそうです。

少し山椒を入れるだけで今までの料理がガラリと雰囲気が変わるのが、なかなか魅力的でした。今後いろんな料理に転用してみて、実験してみたいと思います。

みなさんも青山椒を見かけたら買ってみて、山椒でいろんな料理に挑戦してみて下さい。

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本日は以上です。
ここまで読んで頂いた方、本当にいつもありがとうございます。
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