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今日の落語本 まとめvol.1~10

こんにちわ!
この記事を見て頂きありがとうございます!!


はじめに

今回は隔日で投稿しております
「今日の落語本」のまとめをしたいと思います!
ありがたい事で今日の落語本の紹介も
10月1日現時点14冊ほど紹介させて頂いております。

この本はどういった本なのか
140文字では紹介しきれない所もありまして
拙い文章ではございますが、少しばかりご紹介いたしまして
商品のリンクなど貼れたらいいなと思っております。

それではよろしくお願いいたします!

1.【落語小説集 芝浜/子別れ】 山本一力

個人の所感ですが【落語を紹介する本】は
落語の話がだらっと書かれている物が多い印象です。

なのですが、
こちらの落語小説は人物の描写が書かれていたり
落語、というよりは時代小説を読むような気分で見れます。
ページをめくるとありありと情景が浮んで
ピタッとピースが嵌るような感覚を覚える。
人情噺の演出なんてもう心に訴えてくるものがあります。
場所の空気や所作や表情まで見えるよう。

著者の山本一刀さんが
古典落語のよさの中に自分の世界観を乗せているような気さえします。

落語は見て、聴く文化なような気がするんです。
でも僕は落語の本が読みたいって思うんです。
本でしか伝えられない何かがあると思います。

個人的に気に入ってるのは芝浜です。
最後に手を引いた演出がもうたまらんのです。


2.【落語はこころの処方箋】 立川談慶

こちらの本はムック本となっていて
そこまでページ数がある本ではありませんので
2時間で読める!というのはウソではありません。
そして得られる情報は2時間以上の価値があります。

本の内容は、今の現代人に刺さる内容となっており
頑張らなくていいということ
人生負けていいということ
無理をしなくていいこと

多分頑張ってる人はこれを見て
んなこと言ったって頑張らないと負け犬なんですよ!
40までキリキリ働いて不労所得するんですから!
なんて本気で言われるかもしれませんが
そんな時こそ落語の考え方が生きてくる

私はそういう人にこそ寄席に行って、落語を聞いて
もっと緩くていいって
こころから笑ったり楽しい時間を作ってほしいです

作者である立川談慶さんは元々ワコールに入社して
社会人として働いてから落語家になった経歴からか
どの本もなおさら文章にその説得力がにじみ出ているような気がします。


3.【はじめて読む古典落語】 林家たい平

落語の噺、100席が乗っている文庫本サイズの本。
これなら寄席に気軽に持っていける。

この本の面白い所は3つ

ひとつは題名の隣にキャッチコピーが書いてあって
どういう話なのか1撃で判る。これは優しい。

例えばそうですね

死神
あなたのロウソクは今どんな感じですか

56.死神 p140

大喜利上手そうだなってなんか思いました。(笑)

ふたつ目はたい平さんのひとり言として
話のポイントや豆知識が話の最後に描いてある事。

例えば、お見立てという話があるんですけど
たい平さんは杢兵衛でも喜瀬川さんでもなく
喜助にスポットが主役になるように演じていると書いてあって
へぇ、、そういう風に変えてもいいんだなと
勉強になったのですよ。
理由も書いてありますがぜひご購入頂き見て頂ければ幸い。

3つ目は見た日にちと感想を描く処がある所。
描いてくと自分の落語年表になるらしいですよ、素敵ですよね。


4.【真景累ヶ淵】 金原瑞人

この真景累ヶ淵はちょっと面白い目線なのですよ。

現代の人々がコミケでホラーの本を出す事になったので
何か他と被らないホラーない?というので
サークルの男子が真景累ヶ淵を語り教える
という所から話は始まる。

この本は児童文学書なので子供でもわかりやすいように書いてあります。

詳しい所は省いて、山場な演出の所は描写する
そのような形を取っているので
ちゃんと読みたい場合は通常の小説を購入するのがいいかも🤔

まず最初で
おおまかな話の流れが知りたい場合はこれをお勧めします!

あとべらぼうに絵がいい。
雰囲気がとてもとても、、それだけでも
見る価値はあると思います。


5.【ゼロから分かる!図解落語入門】稲田和浩

落語を全く知らない人でも大丈夫!!!!
これ1冊で落語の事が判るようになる!

と、書いてあるように、
落語の基本から江戸時代の生活様式
落語家ってどんな存在なのか
古典落語名台詞集などが載っております。

個人的にいいなぁと思ったのが2点
Q&A方式になっていて疑問に思ったところが判りやすい所がいいです。

一番古い寄席はどこ?とか一番襲名されてる名前は?とか
あまり知らない事が知れたりするのが面白いです。

二つ目は落語データが巻末に乗っていて
寄席の所在地のデータや
お勧めの落語家198人というのが乗っておりまして
生年月日に出身地に色々乗ってるというね

へぇこんな方いるんだぁという参考になります。
落語が初めての方もそうじゃない方も楽しめる1冊だと思います。


6.【江戸の暮らしと落語ことはじめ】三遊亭兼好

書き出しに

落語というのは最終的に聴き手が完成させる。
落語というのは想像して勝手に楽しむ演芸で
上手な落語家は「お客様が想像しやすいように噺ができる人」
面白い落語を作るのはあくまでも聴き手である。

江戸の暮らしと落語ことはじめ p3

つまり、聴き手の知識や理解があれば
もっと落語が楽しくなる、これを知っておけば
さらに面白くなるぞという知識と噺を記載した本であるとの事

本書の内容は江戸の時間の概念から
お金の事や地理、仕事などの軽い触りから

仕事
住まい

おしゃれ
趣味
行事

上記の6つに別けた江戸の暮らしが垣間見れる噺が掲載されている。

落語の噺の内容については多少あっさり気味で触れる程度
その代わり、中に出てくる江戸の用語や様式への
フォーカスぶりはなかなかである。
歴史監修が本に付いてるのでデータが立派
本を見て落語の噺自体を気になったら、
落語の動画や別の紹介の本で探すといいと思う。
見終わったときには立派な江戸痛になれるだろう。

あと絵が可愛い。こういう絵はほっこりする。
カバーを外してみても好きな本だなって感じるよ。


7.【落語百選 春】 麻生芳伸

麻生芳伸氏が500の落語の中から春、夏、秋、冬の
季節を感じる落語を25個厳選し
100選した本。

本の内容はほぼほぼ全部が
人物と人物のやり取りのみの形式
最初に紹介した山本一力氏が情景を描いていて完成している本
だとするなら
こちらは色を塗っていない塗り絵のような感覚
何か落語をやりたいときのベースに読ませて頂くのがいいと感じた

収録作品を見ると、何故これが春なのだろう?
と、疑問が出る所が多々ある
なので文章を書くのを迷っていたのだが

Amazonのページを本のページを見て少し納得

金がないならないなりに粋にやろうというのが江戸っ子の心意気。
玉子焼きはタクアンでかまぼこは大根、もちろん酒は番茶
近々いいことがあるようだ。
「湯飲みのなかに、酒柱が立ってます」。
おなじみ「長屋の花見」をはじめ
「饅頭こわい」「花見酒」などのんびりと春の気分が漂う25話を収める。

amazon紹介より

そうか、のんびりとした気分も【春】なのだと
つまりこの本の作者が感じた四季の感覚を共有する本なのだと

まんじゅうこわいのようなふわっとしたあの空気は
春を感じるのだという事なんだろう。
そのような気持ちで見れば暖かい気持ちで見れる本だと思われる。


8.【この落語家に訊け!】広瀬和生

まず最初に謝罪しなければならないのが
この本は全くの初心者向けじゃないって所。
この作者の前の本に「この落語家を聴け!」というのがある。

この本を作成してから落語家を訊け!を出版したようで

聴けはガイド本となっていて、
著者のエッセイ部分も多くなっていたが
今回の落語家を聴け!は、9人の落語家にインタビューした形式で
対談の形で落語に対する考え方や思想などが書かれている。

正直、落語初心者が見る本ではないです。
解説も説明も特にないでインタビューがガンガン飛び交います。
全然優しい本ではないです。

ただし、多少落語が判るようになったり
落語家さんが判るようになったならば
この本の生の声がひしひしと伝わります。
本当に思ってるんだろうな、と。
かなりのマニア向けです。

10年前の本ですけど、
気持ちは変わらないんだろうなって思う所があります。

この本を買った理由はもちろん柳家喬太郎さんなんですけど
「悪い事は聞かない、良い事も聞かない」
と、書かれていてすげぇなぁと思ったもんです。
またひとつ惚れてしまった。


9.【異世界落語】朱雀新吾

異世界転生物の落語の話。
落語で世界を救うお話。
落語というものがない世界に落語が浸透していくのが
何か嬉しい感じがするよね。

少し自分の話を、
僕がこの本を知ったのはTRPGをやっていた頃で
その頃の相方が本屋で「たまには落語もいいかもね」
と、手に取って貸してきたのがこの本。

そこから芽が出ればよかったのに全く出ませんで
10年ぐらいたってやっとこ今落語ブームが来ました
今思えばあの時に植えた種が
やっと木になったのかなとか思わないでもない。
でも話の中に「青菜」があって
それだけはずっと忘れられなくていまだに好きな噺の1つです。

そう、あの頃の自分に
この本の監修は柳家喬太郎さんだと
全力をもって推薦したい。

あと1巻より2巻以降のが面白いです。
だまされたと思って2巻もいっとこう。
個人的な所感で恐縮ですが、
これの漫画版はあまり好きじゃないです。
少し見にくい感じがする。

あかね噺もですが、アニメ化とかしてほしい()


10.【山田全自動の落語でござる/落語あるある】山田全自動

落語でござるは、僕が最初に買った落語本です。
山田全自動さんが落語を自信が聞いたメモを
Twitterに上げていたものを本にしたものだそうです。
そしてさらに落語家さんの生態を書いたのが落語家あるあるです。

どちらもオールカラーの漫画となっていて見やすいです。
初心者向けは落語でござるを見るといいと思います。
そして、落語家さん自体に興味がわきましたら
是非落語家あるあるを読んで頂きたい。
落語家にならないと知らない、判らない事が沢山書いてあります。

またまた自分の話になります、
本の中に書いてあるんですけど

落語は音楽のように気軽に聴くといいと思うんです
意味を100%理解しようとしなくていいし
話がわからなくなったら途中でやめてもいい

と、あるんですよ。

僕は落語を入るきっかけはありましたが、
どうやって楽しんだらいいか、正直判らなかったんですね。
聴いても全然判らないし、すごい悩んだりした
どうしたらいいんだろうと聞いても
投げやりな事言われたりもしました。
もういいやってお勧めされてた動画も投げてた感もある。

僕は配信業をやってるんですけど
配信後に来てくれた人の名前をホワイトボードで書いてるんですね
大体夜中まで時間がかかっちゃいまして
でも耳は空いてるので、
とある配信者さんが夜中に落語をやってるってTwitterで見まして

そっと流して聞いていたんですけど
その人の噺が本当に面白くて驚いたんですね
耳で楽しませようと言う気概が感じて
これが落語の気働きというものかと思いました
今まで聞いた落語の中で本当に一番楽しかった
コメントはしませんでしたけどね

次の日には本屋で落語の本を探しに行ってました
そして買ったのがこの本。
そこからはもう転落、沼、一本道。
柳家喬太郎さんと出会って、さらに沢山本を買いました。
良い世界に入ったものだと思います。

山田全自動さんの本にも書いてありますけど
「生涯の友」
そんな気持ちで仲良くなれたらいいなと思っております。


終わりに

如何だったでしょうか?
最後まで見て頂きありがとうございました!

今日の落語本の紹介が20冊まで行ったら、
またまとめようと思っています!

沢山、落語本を紹介していくので
応援してくださったら嬉しいです!!✨

また、この落語本が面白かったよ!!
というのがあったら是非教えてください!ぜひ見ますので!

それでは今回はこれにて!
またお会いしましょう👍

スペシャルサンクス

いつも落語の記事を書くときは、初めての方が
手に取りやすいように、面白いようにと記事を書いております。
理由としては落語あるあるで描きました通り、
「自分がこの世界に入りにくかったから少しでも入りやすいようにしたい」
というのが理由なのですが、

今回は少し書き方を変えてみようと思いまして
初心者ではなく「実際に落語に触れている方から目線」
本を買う時どういう所を観るのか?
というのが気になりまして、
今回、落語Vtuberのけぇてんさん
ご意見お伺いしましてご協力頂きました。

今回は、ご意見を参考にして文章を描かせて頂きました。
個人的にけぇてんさんには「この落語家に訊け!」は、
かなり刺さってご満足いただける内容だと思います。

けぇてんさんは毎週、金曜か土曜日に深夜に落語配信をなさっています。
とても聴いていて楽しい落語なので是非お勧め致します。

お忙しい中、ご丁寧にお答え頂きました、
本当にありがとうございました、心から感謝致します。

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