
Photo by
tama3ro
白饅頭日誌:12月4日「絶望の濾過装置」
「弱者男性の苦境や疎外を顧みない社会は、『無敵の人』の大発生という形でその代償を支払うことになる」
——という、ネットやSNSでよく言われる説がある。これはかつては「弱者男性」ではなく「ロスジェネ」という主語で語られることもあった。
昨日、まさにこの内容のポストがペケッターランドに投下されて、すさまじいバズと論争を発生させていた。

これには600万以上のインプレッションという、すさまじいアクセスが発生していた。
( https://twitter.com/_cannedbread/status/1731229334801891608 より引用 )
このようなポストに600万以上のインプレッション・万単位のいいねがついているなど少し前までは想像もできなかったことだ。この「弱者男性問題」には当事者意識を持って共感する人がますます増えている証左なのだろう。上掲のポストが大きくバズった影響からか、私のもとにも「この説についてどう思いますか?」という質問がいくつか寄せられていた。

社会経済的・人間関係的に疎外され、失うものがなにもない人が増えれば、社会や大衆に対して「復讐」を企てるようになり、秩序が乱れ治安が劇的に悪化する――そうした説は、たしかに理屈としては非常に納得感があるし、因果の説明も妥当性が高いように見える。
……だが、あくまで個人的な見解を述べれば、私はこうした多勢の意見に反して「このようなシナリオは起こらないか、あるいは『無敵の人』がいまより多く現れるとしても全体として見れば依然として少数であり、かれらが社会の秩序や治安を覆すほどの一大勢力にはなりえない」と考えている。
なぜそう言えるのかといえば、
ここから先は
3,083字

月額購読マガジンです。日記やコラムがほぼ毎日のペースで更新されます。さらに月ごとに特典をたくさんご用意しております。
白饅頭日誌(月額課金マガジン)
¥1,000 / 月
月額購読マガジンです。コラムが定期更新されます。その他に、「白饅頭note(本編・毎月2回更新・単品購入の場合1本300円)」の2018年…
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?