質問077:スポーツの世界、やっぱり結果では?
回答
▶「痩せたい」と思えば思うほど、ストレスになる
勝ちたいという結果を求める気持ちは、よく分かります。
だけど、勝ちたいと思って勝てるのならいいのですけれども、そうではないのだとしたら、やはり雑念。
その思いは、ボールへの集中を阻害するばかりか、ストレスにもなりかねません。
たとえば痩せたいと思って痩せればいいのですけれども、実際には痩せたいと思うほどストレスが溜まって食べ過ぎる……という悪循環。
これってとても残念な「結果」ですよね。
勝ちたい気持ちが強くなると、ひいてはショットが入るか入らないかを気にしながら打つ萎縮したテニスになり、自らのプレーに制限をかけてしまいます。
制限をかけると、おおよそパフォーマンスは落ちます。
食事「制限」をかけるとストレスになって、悪循環を招くのでしたね。
本人が本当に食べたいのならいいのですけれども、低カロリーだからといって本当は食べたくもないのにサラダやコンニャクばかりを食べるのはストレスだから、そういうダイエットは「結果的に失敗」しやすいのです。
体が本当に欲しているものを、「1日3食」などの知識にとらわれずに、体が欲しているタイミングで好きなように食べると制限がない「ストレスフリー」だから、そういう人は太りません。
▶結果(体重・体型)を気にしている人ほど、食事に集中できない
ショットが入るか入らないかを気にするなんて、「テニスプレーヤーなら当たり前だ!」などと、思われるかもしれません。
しかし今はまだ信じられないかもしれませんけれども、プロは本当にプレーしながらそんな結果なんて、微塵も気にしていません。
ボールにどっぷり集中しているから、そこまで「気を配れない」のです。
「カロリー」など食べたあとの結果(体重・体型)を気にしている人ほど、食事に集中できないから、自分にとってのその時々の適正量が分からず、食べ過ぎてしまうのに似ています。
よく味わって(集中して)食べるのがいちばん。
そのための工夫は、「テニス上達メモ021.まさか『箸置き』ひとつで人生が好転するとは!(時間もお金も余り始める)」に記したとおりです。
▶勝ちたいと思えば頑張れる?
別の角度から考察すると、「勝ちたいと思えば頑張れる!」というお思いも、あるのかもしれません。
だけどそれはむしろ逆で、勝ちたいと思えば思うほど、心の平静を保てなくなり、疲れます。
つまり、かえって「頑張れなくなる」のです。
これは見方を変えれば、「怒りのエネルギーで頑張れる!」といっているようなもので、確かに一時的な「爆発力」はあるのかもしれませんけれども、心はひどく疲れて、落ち着きがなくなり、結局はパフォーマンスを下げてしまうのですね。
「この揚げ物を食べたら太るから食べない!」というのは、怒りです。
確かに食欲をガマンする一時的な「抑止力」はあるのかもしれませんけれども、心はひどく疲れて、落ち着きがなくなり、結局はパフォーマンスを下げてしまうのです。
▶「結果に集中」するのではなく、「ボールに集中」する
勝ちたいと思う必要はありません。
条件が整えば、勝ちたいと思う必要もなく、結果は自然とついてきますから。
今は、「結果(勝ちたい・痩せたい)に集中」していらっしゃいます。
ご自身がやるべきは、「ボール(食事)に集中」です。
もっと言えば、ボールの「回転」や「ケバ」、食事の「味」や「食感」へと、細かく対象を絞り込むのです。
ボールに集中すれば、結果は忘れます。
言い換えれば今は、結果に集中しているから、ボールを忘れてしまっています。
▶胸が苦しくなるのは精緻な体からのサイン
「試合の事をちょっと考えるだけで胸が苦しくなります」
そうおっしゃるのは、「結果」について考えていらっしゃるから、胸が苦しくなるのです。
苦しくなるのは、「そんなこと考えるのはストレスだよ」と教えてくれる、精緻な体からのサイン。
「それ以上は危険だよ」と、体が知らせてくれているのでしたね。
(参考記事:「質問067:上級者もドキドキするの?このドキドキがなくなれば、どんなにラクかと思う」)
ですから、結果について考えなくて構いません。
そのためには、ボールに集中してください。
ボールがない日常生活では、食事や家事や仕事や呼吸に集中してください。
「結果は後からついてくる」というのは、まさにそのとおり。
大船に乗ったつもりで、どうぞ、ご安心ください。
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