質問019:相手が打つ時はスプリットステップ?
回答
スプリットステップは、一般的には反応スピード、初速を上げる弾みの動作だと、理解されていると思います。
でもぶっちゃけ、本当なのでしょうか?
仮にスプリットステップで反応スピード、初速が上がるのだとしたら、例えば不意のドロップショットを相手に打たれそうな時、スプリットステップを踏んでから猛ダッシュする動作プロセスになるかと思いますが、実際にはさにあらず。
「スプリットステップをしている暇があったら、一目散にダッシュ せよ!」という話です。
確かにスプリットステップには、いろんな効果があります。
野球でバッターが、相手ピッチャーのモーションに合わせてステップする「シンクロ打法」的な効果。
あるいは頭で考えて動くのではなく、着地した瞬間の反応を体に委ねやすい「オートパイロット」効果。
そしていちばんは、実は出足を「遅らせる」効果がある。
というのも特に、現実に対するイメージのズレがある場合、相手が打つ前から(つまりどんなボールが来るか、まだ分からないのに)動き出してしまうプレーヤーが少なくない。
そのため「勇み足」となり、やりすぎの失敗を招くのです。
具体的にはそのせいで、打球タイミングが合わなくなるのです。
この出足を「遅らせる(というか、勇み足を抑えて始動を最適化する)」効果があるのが、スプリットステップ。
スプリットステップのやり方は、人によりバリエーションがあってよいでしょう。
上へジャンプするプレーヤーもいれば、ボウリングでピンが離れるのに使われる「スプリット」の語源のとおり、両足をステップとともに開くやり方でも構いません。
いずれにしても、現実に対するイメージのズレを修正できる、タイミングを測れる、体でプレーする感覚を培えるから、「やらないに越したことはない」ものです。
にもかかわらずプロに比して、一般プレーヤーでできている割合が圧倒的に少ないのがスプリットステップ。
プロでやらない人は、ほとんどいません。
一方、一般プレーヤーでできている人も、あまり見かけません。
それは何となく、「ステップしている暇があったら一目散に猛ダッシュ!」したほうが、速い(早い)イメージがあるからかもしれません。
※細かい補足をすると、相手のドロップショットが本当に上手くて見破れないときには、スプリットステップを踏んでから一目散にダッシュする動作プロセスになります。
述べてきたとおりスプリットステップには、計り知れない効果があります。
スプリットステップを踏んだら、「なぜだか分からないけどテニスの調子が上がる」というのは、体にプレーを委ねるオートパイロット機能にスイッチが入るから。
テニスは、頭で考えてプレーするのではありません。
世間では「思考」がもてはやされ、「〇〇思考法」なる本がベストセラーにもなりますが、私がオススメするのは「非思考」あるいは「無思考」。
頭で考えずに、体で感覚的にプレーすると、テニスは上手くいきます。
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