【高校生Teeの映画館】No.21 Fukushima 50 [あらすじ,見どころ,感想]
皆さんこんにちは、愛知県で高校生をやっているTeeです。
昨日の投稿にスキしてくれた方、ありがとうございました!!!
いきなりですが、皆さん『KARCHER(ケルヒャー)』って知ってますか?黄色基調に黒のアクセントが特徴の高圧洗浄機なんですが、有名なので知っている方も多いですよね。で、最近記事の書くペースが上がって1日のうちに使える時間が増えてきているので、父からケルヒャーを借りて汚れていた木製のデッキや、石壁を掃除してみたんです。
あれ。やっばいですね・・・( ゚д゚)
放ったらかしだったデッキと壁は真っ黒で本当に絶望だったんですが。。。秒でした(笑)
CMでよく聞く「えぇ〜!うちの壁、こんな色だったんですね。」←がナチュラルに出ちゃいました(笑)
まぁ、普段自由に使える時間もあまりないので、たまにはこういうのもいいかなって思います。掃除したことで心も綺麗になったような気がして、いい気分転換になりました✌️
それではいきましょう!
今日紹介するのは、2020年公開のドラマ映画『Fukushima50』です。この映画は2020年の3月6日に全国公開されたんですが、新型コロナウイルスの影響で上映が一時ストップしてしまった作品です。僕も、一度観たいと思ってチェックしていたんですが劇場で観ることは叶いませんでした。そんな中、この映画の有料版がAmazonプライムに登場したので、父と一緒に鑑賞させてもらいました。今だからこそ観るべき作品です。ぜひ、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
【監督】若松節朗 【時間】122分
《あらすじ》
作品の舞台となるのは東京電力福島第一原子力発電所(通称:F-1)。今から9年前、2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0、最大震度7という日本の観測史上最大となる大地震(東日本大震災)が発生し、それによって人々の想像を絶する巨大な津波が東北地方を襲います。原子炉建屋を管理する中央制御室(通称:中操)では、地震による停電があったものの非常用電源によって電力は復旧し、様々な確認作業が行われていました。そんな中、津波警報にも「ここは大丈夫」と思っていた作業員たちを巨大な津波が襲います。海水の浸水によって電源は失われ、全電源喪失(Station Black Out=SBO)の状態に陥ってしまい、原子炉を冷やすことができなくなってしまいました。F-1所長の吉田はただちに本社に連絡します。中操では当直長の伊崎が、今後はふたり一組で行動するよう指示し、ベテラン所員たちが手動で冷却水の通る管のバルブを開けることに成功します。
一方、免震棟では緊急事態対策室が設置され、本店の煮え切らない態度や後手に回った対応に吉田が怒りをあらわにしていました。原子炉を冷やすために消防車を手配した吉田は、次に伊崎と連絡を取り最終的には“ベント”をやるしかないとお互いの認識を確かめます。
ベントとは・・・原子炉圧力容器内の圧力が急上昇した際に、内部蒸気を放出することで、圧力を降下させる安全装置/調整方法のことである。尚、短時間に外気中に放射性物質が放出するため多少のリスクを伴うものとされる。未だに世界でどこも実施していない。
それでも、メルトダウン(炉心溶解)が起こり、原子炉が爆発してしまえば東日本が壊滅状態になってしまいます。それを防ぐため、半径10km以内の住民を避難させた上でベントを行うという苦渋の決断を迫られていたのでした。
3月12日早朝。総理大臣が視察に来るという連絡が本店から入ります。しかも、ただでさえ物資が不足しているのにマスク等は現場で準備しろという呆れた言い分。その対応のせいで、せっかく到着した陸上自衛隊の消防車も足止めされています。
総理は線量チェックも受けずに緊対にやってくると、イライラしながら「なぜベントをしないのか」とまくしたてます。吉田が理由と危険性をていねいに説明し、総理は納得して去っていきました。
そして、3月12日、AM.9:04。住民避難が完了すると同時に、世界で初めての“ベント”が実行されるのでした。
※これより先は、ネタバレ要素を含みます。
《見どころ》
⚫︎リアリティ
作品のメイン舞台である「中央制御室」
第二のメイン舞台である「緊急時対策室」
映画の見どころの1つは、当時の状況をリアルに描いていることです。正確かつ大規模に再現されたセット、計器類まで全て再現された中央制御室、関係者も驚くほど瓜二つな緊急時対策室、自衛隊とアメリカ軍の協力など東日本大震災を忠実かつ高い再現度で描いており、撮影も時系列に沿って行うなど、臨場感を出すことにもこだわっているそうです。
映画監督の若松節朗さんはインタビューにこう答えています。
「リアル感をどうやって映像にするか。ここがやっぱり僕らが試されてるところだったような気がしますね。疲労感とか、見た目も一切顔も洗わない。どんどんどんどんヒゲも伸びてくる、どんどん汚くなっていく。」
また、作業員の人物像を丹念に描くことにもこだわり、スタッフは作業員に直接話を聞き、ドラマに反映させたそうです。
⚫︎1・3号機の爆発と本店との衝突
《怒りをあらわにする吉田所長》
3月12日、PM3:36。1号機が水素爆発を起こしたのです。これによって、ようやくつながった電源ケーブルが破損してしまいました。真水も底をつき、注水作業は再び困難なものとなってきました。
PM7:25。吉田は本店フェローの竹丸から電話を受け、すでに始めていた海水注入を止めるよう指示されますが事態は一刻の猶予も許しません。到底受け入れられない命令に反し、吉田は海水注入を続けさせていました。
3月14日、AM7:00。2号機、3号機ともにいつ爆発するかわからないこの状況で、本店からは早く作業を再開しろとの指示が。吉田は疲弊する作業員たちに頭を下げ、屋外作業に行かせます。
AM11:01。恐れていた3号機の爆発が起きてしまいます。その威力はすさまじく、一時40名以上が行方不明となってしまいました。陸自の活躍もありなんとか全員戻ってくることができましたが、被害にあった所員は「死ぬとこだったんですよ!」と吉田に詰め寄りました。
PM11:46。一度は下がった2号機の圧力が再び上昇します。その数値は設計圧力のなんと2倍。もし2号機の格納容器が爆発すればこの周辺に人間は立ち入れなくなり、福島第一・第二原発の全基が制御不能となった結果、チェルノブイリの10倍規模の被害を出すことになってしまいます。
3月15日、AM0:11。吉田のところには、本店から「いいから早くやれ!」と指示が飛んできてきました。吉田は緊対の部屋をでると、1階の廊下で休んでいた人々に避難を指示します。
AM6:00過ぎ。本店の会議室に乗り込んだ総理の激昂した様子がモニターに映し出されます。「撤退などあり得ない。逃げても逃げ切れないぞ!」そう息巻く総理に向かって、吉田はズボンを下げ尻を出してみせるのです。
⚫︎吉田からの手紙
2014年春。いまだ通行制限中の町へとやってきた伊崎は満開の桜の下で、吉田からの手紙を取り出して読み始めます。吉田は2013年7月に食道がんで亡くなっていました。いまだ戻れない故郷の地で、ともに闘った日々に思いを馳せる伊崎の目は、桜並木の先にある海の方へと向けられていました。
《高校生なりのまとめ》
大地震が被災地の方々に残した爪痕は深刻なもので、この映画を鑑賞する上でこの9年で徐々に癒えた傷が再び開いてしまうこともあります。なので、鑑賞には“覚悟”と“勇気”が必要でした。
映画で描かれていることは震災の惨劇を知る人々全てに共通した悲しみと衝撃を再現しているため、非常に憂鬱な心持ちになります。しかし、そうであったとしても観なければならない作品でした。
もちろん劇映画なので、ドラマチックに展開していく場面もありますが、基本的には実際に現場で起こっている問題や感情がリアルに描かれているので、心苦しくなる場面も多いです。
なので、いつものように気軽に楽しんでくださいとは言えませんが、できることなら少しでも多くの人に観て欲しいですし、鑑賞した上で考えて欲しい作品です。そして震災から時間が経った“今”だからこそ、改めてあの悲劇を見つめ直すことで“これから”を歩むための足掛かりとして欲しい作品でもあります。
【予告はこちら】
親切に最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
次回も楽しみに!
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