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【号泣不可避!!】 病を患った老人とシングルマザーの感動の物語 『わたしは、ダニエル・ブレイク』 (あらすじ,見どころ,感想)~Teeの映画館No.31~

皆さんこんにちは、Teeです。


昨日のTwitterのトレンドに『さよなら安倍政権』が入ってて思わず笑っちゃいました(笑)

コロナも収束してきて、いよいよフィナーレでしょうか!?


それでは今日も、いきましょう!


さて、今回は、2016年公開のドラマ映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』です。これは、経験豊富な大工ですが心臓発作の後仕事を止められているダニエル・ブレイクとロンドンから引っ越してきた二人の子供を持つシングル・マザーのケイティが職業安定所で出会い、複雑で官僚的な福祉制度のはざまで苦しみながらも助け合っていく病を患った作品です。

ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。


【監督】ケン・ローチ 【時間】100分


《あらすじ》

ニューカッスルに住む59歳のダニエル・ブレイクは40年もの間、大工として働き続けてきました。しかし心臓発作を起こしてから働くことを医者から止められており、今は雇用支援手当を受けて生活しています。

この日は、その継続の審査。マニュアル通りの順序で全く心臓と関係ない質問を続ける医療専門家にダニエルが揶揄すると、その態度は審査結果に影響があるかもしれないと忠告を受けます。

仕事を再開したいダニエルでしたが、医者の診察結果は良くなく、手術が必要かもしれないと通告されます。そして、通知された審査結果は何と「就労可能手当は中止」。憤慨して電話をかけるも、受話器の前で2時間近くも待たされ、通話料金がかさんでいくばかり。そして要領を得ない返答しか得られないのでした。


《注意》ここから先はネタバレになります。






求職者手当の申請をしなければならないことになり、職業安定所を訪れたダニエルは、ひとりの女性が、約束の時間に遅刻したことで職員から「減額処分になる違反審査にかける」と言われている場面を目撃します。女性はシングルマザーのケイティ。彼女はロンドンから引っ越したばかりで、道に迷って遅れてしまったのですが、いくら釈明しても受け入れられません。我慢出来なくなったダニエルが抗議するも、結果は変わらず、彼らは一緒に追い出されてしまいます。

ダニエルはケイティの家まで荷物をもっていくのを手伝い、そこで家族がでロンドンで過酷な生活を送ってきたという話を聞きます。

お金がなくて引っ越し先でも電気が使えない彼女に、ダニエルは無言で電気代を置いて帰ったり、家の壊れている部分を修理してあげたりします。そして、ケイティもお礼としてダニエルに夕食を出したりとお互いに尽くし合っていくようになります。

ダニエルの求職者手当の申請はオンラインでしなければならず、パソコンを使えない彼は困り果てていました。隣人の助けでようやく申請書類を出したものの、求職者手当を受けるには求職活動をしなければなりません。

病気で働けないのに、手当を受け取るために形式的に求職活動をするという不条理な事態に徐々にダニエルは追い込まれていくのです。

そして、一方のケイティにも異変が・・・。


《見どころとポイント》

⚫︎パソコン以外なら得意!

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まずは、クスッと笑えるシーン。
ダニエルは求職者支援手当をオンラインで申請しようとしますが、これまで40年間大工一筋でパソコンなんて使ったことがありません。

そこで、職業安定所で唯一ダニエルに親切にしてくれるアンにパソコンの使い方を聞くことにします。普段は気の強いダニエルですが、何もかもが初めてで、戸惑う様子はまるで赤ちゃんのようです。

そして、アンが「画面上でマウスを動かして入力します」というと、マウスを持ち上げて直接画面の上で動かすというお茶目っぷり!このシーンは思わず笑ってしまいました(笑)


⚫︎壁に落書き

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働けないから補助金が必要なのに却下されて再審理の手続も意味のないたらい回しの堂々巡りをするダニエル。働けないのに求職活動をしろと言われる理不尽さに加えて、ちょっともの申そうとすると「求職の申請の前に履歴書の書き方講座に参加しなさい。これは強制よ。従わなければ失業手当の支給をひと月停止の処分になるわよ」とものすごく偉そうな担当者の態度。

そして、とうとうブチ切れたダニエルが「わたしは、ダニエル・ブレイク(I, Daniel Blake)」で始まるメッセージを市役所の壁にスプレーで書きつけて、それを見た通行人やホームレスが拍手喝采の英雄扱いのシーン、複雑な気持ちも残るものの、スカっとするシーンです。


⚫︎ダニエルからのメッセージ

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物語のラストシーンでケイティが代読したダニエルの最後の言葉は鳥肌が立ちました!

「私は依頼人でも顧客でもユーザーでもない。怠け者でもたかり屋でも物乞いでも泥棒でもない。地位の高い人には媚びないが隣人には手を貸す。きちんと税金を払ってきた。施しはいらない。私はダニエルブレイク。人間だ犬ではない」

頑固親父だけど、情に厚くて心優しいダニエル・ブレイクという人物そのものを表している言葉でした!

力強いメッセージに心打たれます!


《まとめ》

さて、ここまで『わたしは、ダニエル・ブレイク』について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

今回も、人によって色々な捉え方のできる難しい内容の作品だったと思います。


「働けない状態」なら支援を受けることができるけど、ダニエルみたいに「そこまでひどい状態じゃないけど医者に止められてて働けない人」は支援が受けられないという複雑なシステム。実際、これに苦しんでる人はたくさんいるでしょうね。

国の制度だからどうしようもないのかもしれませんが、役所の人の態度にはちょっと腹が立ちますね。国の制度を変えることは難しいと思いますが、改善していかないといけないことだと思います。

今はなんでもインターネット化されて、そういったことに詳しくない人、特に高齢者には生きづらい世の中だと思います。便利になる一方で不便になる人もいる。
なんでもインターネット化すればいいわけではないし、電子機器を使えない人にも配慮できる世の中になってほしいとは思いますが、今更この波を止めることは不可能でしょうね。

ダニエルは少し乱暴かもしれないけど、自然に人助けできる心の広い温かい人だなって思いました。周りの人も不器用かもしれないけど温かい人ばかりで、自分もこういう人間になりたいです。

この『わたしは、ダニエル・ブレイク』を観て、映画が果たせる使命のなんたるかを深く考えさせられた気がします。この作品と、この作品が生まれた現実から目を背けてはダメだと強く思いました。

ぜひ、観てください!



【予告はこちら】


いつも読んでくださっている方も、初めましての方も、親切に最後まで読んでいただきありがとうございました。

ぜひ、スキしてくださると嬉しいです!!!


明日もお楽しみに!



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