てんてん

生まれ変わったてんてん 占い師|フェミニスト|心理職|ミュージシャン|デザインなど 高…

てんてん

生まれ変わったてんてん 占い師|フェミニスト|心理職|ミュージシャン|デザインなど 高架下大学主催

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  • 映画の感想

    映画の感想の記事をこちらにまとめています。

  • 世界で一番白くて柔らかい

    19年一緒に暮らしたにょっきとの出会いから別れの記録です。

最近の記事

虎に翼

すごく信頼している友達が、とあるツイートをしていた。 「虎に翼、今からでも見た方がいい、1話から録画してるから見にきて」 そんなに?!と思ってすぐ「行きます」と返信した。 その後別件でばったり会ったその友達は、会うなり「いつ見にくる?」と言った。 行かない理由がますますなくなって、慌てて日程調整をした。 お家に着いてすぐ再生し、友達とその家族と観る。 開始直後から「え!」と驚きと感動の連続で、途中「ちょっともう無理、一旦休憩させて…」と泣きながら一服した。 まず、主人公が

    • 2023年7月の発熱プリン日記

      7月下旬、突然発熱して6日間もお休みするというなかなか私の人生では起きないことがあったので日記をつけてみました。 7.18 朝起きた時からだるさがあった。昨日もお酒飲んだしまあそのせいかと思いつつ午後出勤。そのままアポがあったため外出。 戻るとだるさに加えてなんとなく身体が痛い。背中は四十肩か…?くらいに思っていたけれど頭が回らない。熱中症かと思いOS1など飲みながら仕事。今週〜来週も忙しいし、月末には試験の締め切りもあるため、同僚たちの後押しもあり少し早めに帰宅。ちなみに

      • 高架下大学01 kitゼミ

        6.10、高架下大学は開校いたしました。 教授は松田CHABE岳ニさん。 そして聞き手にはmartin kinooさん、cornershopのshigerusoundさん。 DJokichuに、高架下学食のoneblood小田切夫妻。 デザインはnana、写真はminaちゃんとなっちゃん。BLUESTのたくどう、ゆきちゃん、そして癒しのまるる👶というほんわかチームでお送りしました。 高架下大学 kitゼミ HR kit ゼミ ×ロッキー まずHRは高架下大学の発起人、ロ

        • 高架下大学について

          わたし、普段は福祉系法人で支援や営業の仕事をしています。 その法人でわたしが企画・運営している「職業人講話」というプログラムがあるのですが、それはさまざまな働きかた・生き方をされている方々を招いてその方の講話していただくプログラムです。それらを、支援している方達、さらに企業や関係機関、地域の方たちのために行っていました。 ざっと3〜4年くらいはマイペースに続けているわたしの企画です。 学んでほしいなんて偉そうなことはこれっぽっちも思っていなくて、ただ、感動と想像の源は人間だ

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        • 映画の感想
          13本
        • 世界で一番白くて柔らかい
          5本

        記事

          やんぐとてんてん

          🐼🍜🍷 三島のラーメンやんぐ×てんてんの占い×ワインバー、1日だけオープンします🙋‍♀️ やんぐとてんてんの ワインと占い 6.19.sun 16:00-19:00 三島のラーメンやんぐが1日だけ占いワインバーになります。 やんぐの店主てつさんがセレクトしたナチュールワインを飲みながら、てんてんのタロット占いを楽しむ夕暮れ。 もちろん占いしなくてもワインを楽しむだけでも大丈夫です。 ワインにはそれぞれてんてんの占い予言つき。おつまみにてんてんお手製のフォーチュンクッ

          やんぐとてんてん

          「私ときどきレッサーパンダ」

          カナダ・トロントの移民の街で暮らす主人公のメイメイの様子を観て、思わずメイメイと同じように枕に顔を突っ伏し「あーーー!」と叫んでしまう方も多いのではないだろうか。 思春期特有の「あの」気持ち、出来事、まさに共感性羞恥心。 母や親戚、祖国のしきたりに従い、沿ってきたメイメイは自分に誇りを持って生きているようにみえるけど、強烈な自己発露に抗えなくなっている。 レッサーパンダはいわゆるメタファーではあるんだけど、根底には「自己」の確立が描かれていた。 私は幼少期、父方の祖母と暮ら

          「私ときどきレッサーパンダ」

          輪郭を持たせない、持てないもの、目に見えないもの、誰にもわからないものについて

          「見えない世界」というものがあるっていうのは、気づいていたような知っていたような否定のない曖昧な自覚で認識していた。 小さな頃の愛読書は星の王子さまやミヒャエルエンデといったファンタジックだけどすごくリアルな物語だったし、あこがれていたのはロアルドダールの描く魔女だったりしたから、その夢見がちな世界への目線をより盛り上げていた。おまじないの類も大好きだったし、小さな友達もずっといた。(それをイマジナリーフレンドと呼ぶことを大人になってから知ったけれど、わたしは今もあれは妖精

          輪郭を持たせない、持てないもの、目に見えないもの、誰にもわからないものについて

          世界で一番白くて柔らかい⑤

          にょっきとは一緒に3回ほど引っ越しをした。 環境になれるのに時間がかかる、猫は家につくなどの知識から、ストレスで不安定にならないかな?と心配していたけれど傍目には全く普段と変わらないにょっきだった。 わたしの方が変化に弱いじゃん、と思うほど安定していて、暴れたり泣き叫んだりもしなかった。 新しい家にもすぐ慣れ、自分の好きな場所をたくさん作った。母の部屋では、作業台の横にあるライティングビューローの上。そこでミシンをかけたり物作りする母を見下ろしていた。父のベッドにはよくに

          世界で一番白くて柔らかい⑤

          世界で一番白くてやわらかい④

          にょっきは、いわゆる猫しぐさでいうところの「威嚇」を全くしない子だった。 3.11、あの震災のあった日。 その1週間後、物流の止まった東京に住む義姉と生まれたばかりの甥が不安定になってしまった。 義姉と甥が疎開するように我が家にしばらく住んでいた時も、しばらく離れて様子を見ていたと思っていたのに気付いたら赤ちゃんのそばにずっといた。 赤ちゃんの泣き声にもびくともしなかったし、殴られたり掴まれてもなんのリアクションもせず淡々とそばにいてくれた。 赤ちゃんの甥はにょっきをはいは

          世界で一番白くてやわらかい④

          愛やトキメキではなかったことを認めることに勇気を出した話

          今思うと、自分のせいじゃないことってたくさんあったなあと思う。 私は元々自己肯定感が高めのタイプだと自認していたのでそこもある種障壁となって「認めない」選択をしていたのかもしれない。 今回、性的に少し刺激的な表現があるのでトラウマやPTSDのある方は読まない方が良いと思います。ちょっと勇気出しました。 昔付き合った男性は、セックスを拒否するととたんに不機嫌になり枕を殴る人だった。毎日に疲れた脳を優しく包む役割のはずの柔らかな枕が、無抵抗の無力な私に見えた。 嫌だと言っても

          愛やトキメキではなかったことを認めることに勇気を出した話

          世界で一番白くて柔らかい③

          にょっきはとてつもなく元気で愉快だった。 帰宅すると玄関まで猛ダッシュで来て出迎えてくれた。 カーブを競輪選手のように体を傾けて突進、曲がりきれずよくクラッシュしていた。何事もなかったかのように体勢を戻し、にゃー(お、おかえり)と言いながら出迎えた。 抱き抱えると小さなにょっきはそのまま身体をよじのぼって肩に乗っていた。わたしの肩に乗ったままあっちへ行け、こっちへ行けと指示を出した。 洗面所で手を洗っていると走ってきて水を飲ませろとせがんだ。わたしの手のひらからしかお水を

          世界で一番白くて柔らかい③

          世界で一番白くて柔らかい②

          にょっきが初めて我が家にくる日は、綿密に打ち合わせをして設定された。 直前でペンネアラビアータが他所にもらわれることになって、ちょっと寂しかったけど母とそのことをとても喜んだ。 父が外出している日を見繕い、その日は朝から大忙しで母と2人でホームセンターやペットショップを周り猫グッズを買い回った。設置し、家の掃除。細かなものをしまったり、「ねこのきもち」を一旦買い読みながらその時間を待つ。その後ねこのきもちは定期購読され定期的に我が家に届くことになる。全員本好き、なんでもまず

          世界で一番白くて柔らかい②

          世界で一番白くて柔らかい①

          にょっきが我が家に来た日を昨日のことのように覚えている。 同居していた父方の祖母が亡くなって数年経ったその頃、大きな家から引っ越しをし、親子3人暮らしにちょうど良いサイズの家での生活にようやく慣れてきたところだった。 母は昔から動物と住みたいとよく話していた。母の実家には馬、猫、犬、鳥などたくさんの動物がいて一緒に育っていたらしくよくその頃のことを幸せそうに話していた。けれど、動物が嫌いだった同居の祖母は飼うことを許さなかった。 そんなある日、わたしの友人から「知り合い

          世界で一番白くて柔らかい①

          悪いフェミニストになる話

          よく立ち寄る飲み屋さんには、いろいろな方が来る。カウンター数席しかないそのお店では自然と会話がみんなで弾むし、話さなくても店主が気遣ってくれてけして居心地が悪くなることもない。 常日頃、ジェンダー差別、ルッキズム、セクハラ、生産性で人を測るなど差別のデパートかよな豊富な品揃えな人がいた。もちろん全く自覚もないしすぐにアドラー心理学の話を引用する。そしてわたしが「女なのに」「学歴がないのに」弁が立つことを快く思っていないのが明白な人だった。 アドラー心理学はまあ、いいんですけ

          悪いフェミニストになる話

          タトゥーと聞くとロシアの二人組がすぐに出てきてしまう話(ではない)

          最近色々な各方面に対してとても弱っているので、少し昔のことを書いてみようかなと思います。 その頃はまだ結婚もしていたし毎日家事をして仕事をしていわゆる主婦のような生活をしていた。 仕事と家事をしながらバンド活動も割と忙しくしていたから、おやすみもいつもバタバタしていて平日は家事が終わるとすぐ眠っていた。 当時のわたしを見て仲の良い友達は「コアラみたい」と言っていた。 コアラは一日中寝ている。主食にしている食物がもっている毒素を解毒することができないので睡眠で体力を維持して

          タトゥーと聞くとロシアの二人組がすぐに出てきてしまう話(ではない)

          「偶然と想像」

          こんな映画体験をわたしは未だかつてしたことがなかった。 2022年はまだ3日しかすぎていないのにもう今年1位いや人生におけるオールタイムベストと出会ってしまいました。 ドライブマイカーを観た時に感じた少しの違和感は、村上春樹への違和感だったのかもしれない。「偶然と想像」がはじまってすぐ監督のインタビューが挟まれる。ほんとうに描きたかったこと、と話していた。 ほんとうって? 3話のオムニバス形式ではじまり、タクシーの運転手が振り返るシーンが挟み込まれたことでわたしはその車

          「偶然と想像」