2023年7月の発熱プリン日記
7月下旬、突然発熱して6日間もお休みするというなかなか私の人生では起きないことがあったので日記をつけてみました。
7.18
朝起きた時からだるさがあった。昨日もお酒飲んだしまあそのせいかと思いつつ午後出勤。そのままアポがあったため外出。
戻るとだるさに加えてなんとなく身体が痛い。背中は四十肩か…?くらいに思っていたけれど頭が回らない。熱中症かと思いOS1など飲みながら仕事。今週〜来週も忙しいし、月末には試験の締め切りもあるため、同僚たちの後押しもあり少し早めに帰宅。ちなみに帰宅前に同僚たちがかわるがわるOS1とかゼリー飲料とかわたしの好きなお菓子をたくさん買ってきてくれた。家族…?と勘違いしそうになる(ならない)
帰宅して少し横になるけど倦怠感と頭痛で眠れない。熱中症ってしんどいなぁと思いながら、ご飯を食べて再度横になる。なんかおかしいなと思い熱を測ると38.6度あり、ひっ!と声が出る。なんとなく部屋を行ったり来たりする、右往左往とはこのことか。その時点で21時を回っていたため会社の同僚に共有し明日1番で通院することにした。
解熱剤を飲んでも熱は下がらない、かわりに頭痛が少し軽くなるのでその隙に眠る。
細切れにしか睡眠がとれない。暑いのに汗をほとんどかかない。寒いのに暖まらない、を繰り返す。不安になり友人に連絡。一応父にも連絡。(体調が悪くなったら軽度でもいいから言えと言われているため)夜遅かったのに父がドアノブに差し入れをかけてくれた。中身はプリン6個。各社各種6個。ポカリなどは入っていなかった。わたしと父は顔は似ていないけど性格がとてもよく似ている。なんというか、社会性がある割にちょっと馬鹿なところが。ありがとう、と父にライン。おすすめはたまごのやつ、とのこと。
友達ともラインしたりして気を紛らわす。
たまごのプリン、美味しかったです。
7.19
起床、体温を測ると39.3℃。
うわっと声が出る。発熱外来に電話し予約。身支度をする。体は痛いけど解熱剤を飲んでいるからかそこまでしんどくない。ゼリー飲料を飲んで出かける。
気温が高いはずなのに涼しい。風があって気持ちいいからかなぁと思いながら歩いていると汗をかいていることに気づく。しかも、だらだらとかなりの量。心と体が裏腹だ…と思いながら水分補給しつつ歩く。こんな日も高架下大学のスウェットを履くわたしの律儀さと感覚鈍麻さよ…暑いに決まってるのに。
外に設置された発熱外来の待合室には、わたし以外にもたくさんの診察待ちの方がいた、暑そうにしている人はなぜかいない、やはり外気と体温は関係しているのか。
問診票を書きしばらく待っていると看護師さんが来て1人ずつヒアリングしてまわる。体温をそれぞれの方に聞いて回るのだけど「37.5°です」などとみな返答する中、ダントツ感のある39°代を叩き出した自分、なぜかドヤ顔をして少し大きめの声で答えてしまう。
まとめて診察→検査→結果伝える、という感じで効率よく診察。
診察ではとにかくコロナとインフルエンザの検査のみで、それ以外は風邪という感じの大雑把さだった。高熱だから風邪って…
ちなみにわたしはどちらも陰性で、風邪との診断だった。風邪でこんなに高熱でます…?と聞いたが、少し時間をおいてあまりにも下がらなかったら再度通院しろと言われた。
死んだらどうすんだと思ったけど、言うのを我慢した。でも待合の患者に「暑い中お待たせしてすみません!」と無料で麦茶をくれたので途端に好感度爆上がりで好き…♡︎となる安い私。
お医者様は若そうなシュッとした男性で、勝手に人生を想像したりしていた。学生の頃のあだ名は多分サラブレッド。意外と走るのが遅いのがコンプレックスで、今も子供の運動会でちょっぴり緊張している。仕事は親の病院を継いで順調だけど………とぼんやり考えていたら結果通達がそれぞれにある。その後の待合は、コロナ陽性の人だけがもらえる緑の紙を持つ人で溢れていてトップクラスの高熱だったわたしはなんとなく気まずくなる。目の前に座っていたヴァンヘイレンTシャツの人も緑の紙を持っていなかった、やっぱり仲間だった。
帰宅してひたすら寝る。食欲はもりもりある、さすが自分。
母からドアノブ差し入れ、母はパーフェクトヒューマンなので、おかゆ、ポカリ複数、カップスープ、手作りのお惣菜、フルーツ(カット済み)プリンなどが入っていた。ちゃんとしていて逆にちょっと引く。いや、ありがとうございます。でもプリンは飽和状態です。
7.20
もちろんまだ発熱している。
日中は少し下がるが、夜になるとスコン、と上がる。持病も悪くなり出している、と気づいてから急激に不安になる。食欲もない。
会社から電話があり、しばらくのスケジュールの確認をする。とりあえずわたしじゃないとまずいものはうまいこと回避できた。会社の人に「とにかく、とにかくゆっくり休んでください。みんなそう言ってます!」と言われてちょっと泣いた。しかしなにをそんなに心配かけてたんだろうか…と逆に不安になる。
痛み止めを飲んでひたすら横になる。ネットフリックスで韓国ドラマのセレブリティーを観る。映画を見たり本を読む気にならず、だらだらと流し見。登場人物たちがとてつもなく勝手な理由でめちゃくちゃ怒っている、とにかく常にひたすら怒ってるので、すごくしんどくなってしまった。ひつじのショーンを観て、にこにこしながら眠る。癒された…
喉が渇いて冷蔵庫を開けると、人生で1番プリンが大量に冷やされている、それをみてもちょっと笑えるので癒し効果もあることに気づく。この日は食事の代わりにプッチンプリンと焼きプリンを食べた。
7.21
まだ熱がある、こうなってくると38度代なんてオコチャマよ!みたいな気分。数字は記号だし…と言いながら夏木マリばりに片眉をあげ勢い余って掃除してみたら倒れた。安静って難しい。
昔入院した時に原因不明で数値も下がらずなかなか退院できなかったので、主治医に「お金が儲かるから入院させるんでしょ」と食ってかかったら「食事もしない検査もしないでなんにも金にならないのよ君は」と言われ、じゃあ退院する、と告げると「安静の意味がわかりますか」と叱られたことを思い出す。ごめんなさい…と謝ったら爆笑され結果その主治医とは仲良くなり、回診のたびにネタの如く「退院っすか!」「まだむり!」などと言い合いしていた。結果カラオケに行こうよなどと約束したのだった。(実現してないけど)元気かなぁ、先生。
食欲はまったくないけどプリンを食べなくてはいけない。頑張って朝夕2個食べた。愛は呪いだ。
7.22
熱がだいぶ下がる。安心、でも気を抜くと持病が悪化するのでは…とまだ不安。
今日は静岡の夏の風物詩、安倍川の花火大会の日。ディズニーとのコラボでドローンが700機飛ぶ、とのこと。なにそれ怖い。そんなの、宇宙からの侵略みたいなビジュアルに違いない。ミッキーの形で油断させて目から変なビーム出してチップを埋められるんだ…と悪態をつくことによって気持ちを宥める。仲良しの友達から「体調まだ大変だよね、花火一緒に見に行ける?」と優しいお誘いがある。もうこれでわたしは花火に行ったと同じことにする。ありがとう。
ひたすらアイロンをかけてみる。持病がしんどい。寝る。ぼんやりとスマホを眺めては寝る、を繰り返す。アイスの福袋なるものを発見、40個冷凍庫に入ってたら幸せかなぁなどと妄想する、冷凍庫は永久保存できる未来の機械と勘違いし続けてもう何年も経ってしまった。
合間にゆっくりお茶を入れた。まだ本は読めない。だいぶよくなったので明日は散歩してみようと思い早めに就寝。ごはんは普通に食べることができた。お風呂に入った時「あっちー」と自然に言っていた、こういうのがなんとなく元気のバロメーターのような気がする。
プリンはもちろん食べた。
7.23
病み上がり、リハビリでお洗濯、近所を散歩。ちょうかわちいポスターをイベント中のスペイシーさんで。お前コアラじゃんとよく言われるので親近感でコアラのポスターを購入。シラフな上終始知らない人がいっぱいいて固まっていたわたし、名古屋の方たちはみんなフレンドリーですごい。質問上手は会話上手ですね、謎にタロットの仕組みを説明したらみんなふんふん聞いてくれた。とはいえ知らない人…!と合間合間にドキドキするので、徐々に「んーまーそうですねー…」と声が小さくなるわたし。さーせん…お酒飲めばもう少し喋れます…
cheのふたりに労われてちょっと泣きそうになりながらパッタイを食べスパイをゆーっくり飲んだらぐわんとしたので早々に帰宅。わたしが帰宅してから友達がたくさん来たことを知りちょっぴり泣けた。帰り道にいつものヒバリさんで本を買う。ヒバリさんと毎回もじもじしながら会話している、多分お互い距離を詰めるのが苦手なのでどっちかが毎回がんばってる。今日はヒバリさんが頑張ってくれた、のに言葉がでてこなくてちょっと落ち込む。ヒバリさんで短歌とエッセイの本、佐久間さんの一個前の本を買う。ヒバリさんに、今度佐久間さん来るんだよと自慢。
帰り際の挨拶は今日もうまくいかなかった。
まるるに会いたかったな。お話しするようになったって聞いたからぎゅーしたかった。あんなにいつも一緒にいるのにその瞬間には立ち会えない、ザ・子供の成長よ…
明日はとてもとても久しぶりに仕事。行ける自信はないし、行っただけで天才なんじゃないかなって今の時点では思っている。
プリンを全部食べ切ったところで、わたしの小さな頃の1番好きな食べ物はプリンで、両親はバケツみたいなサイズのおばけプリンを食べに連れて行ってくれたこと、父のお土産は決まってプリンだったことを思い出した。
バケツプリンを食べてからわたしの好きな食べ物ランキングから除外されていたプリンだったけど、両親の心の中には今もプリンが大好きな小さなわたしが住んでいるのか、とふと気づいた。
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